夕方、ぼうっとした頭が少しすっきりしたところで、ホラー映画を鑑賞しました。
「ディスコード」です。
厳しい躾で娘2人から嫌われていた母親。
2人は成人して母親の元を離れていましたが、母の急死で実家に戻ることに。
しかし、姉はなぜか失踪してしまいます。
実家を訪れた妹に、いかにもな心霊現象が起こります。
ここまでは、ありがちな心霊ホラーの王道とも言える展開で、なかなかに怖がらせてくれます。
しかし後半、なぜかその存在すら知らなかった母の兄、すなわち叔父が現われ、しかもそれが猟奇殺人鬼で、これと妹はガチンコ対決。
趣き深い心霊ホラーと思われた作品が、急遽サイコサスペンスの様相を呈してきます。
どうもこの作品がメジャー・デビューの監督、1970年代から80年代の様ざまなホラーやサスペンスに感化されて育った世代らしく、当時のあらゆる名作にオマージュを捧げるべく、ごちゃまぜの作品に仕上がってしまったようです。
雰囲気はなかなか良いのですが、ごちゃまぜはいただけません。
監督が勉強熱心なのはよくわかりますが、過去の名作ホラーや名作サスペンスの良いとこどりに走ってしまったようで、オリジナリティが感じられません。
そつの無い出来だとは思いますが、コアなホラー・ファンである私には、すべてがネタバレで、残念な作品となってしまいました。
しかしこれだけ古典的ホラーに通じた人。
一皮剥ければきっと斬新な恐怖を提供してくれるものと信じます。
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