今週の平日はまるで飲まない日々を過ごし、素面の快感を味わったところですが、今宵は土曜日の夜ということで、職場の先輩が出張のお土産で買ってきてくれた芋焼酎で一杯やりました。
なかなか良い酒のようで、普段芋焼酎を飲むことが無い私にも、まろやかな芋の香りが心地よく感じました。
つまみは、近所の魚屋自家製のかなりレアっぽい〆鯖と、活赤貝、それにわずかな副菜です。
体重が24キロも落ちて、胃が小さくなってしまったしまった私には十分な食い物です。
6日ぶりの酒は心地よく、やっぱり私は酒好きなのだなぁと、実感します。
大体このブログのタイトルに、「うつと酒と小説」と詠っているわけですからねぇ。
酒というもの、かなり未開の地に行っても必ず存在します。
まるで飯が必要なごとく、酒が必要なように思われます。
で、不思議なのは、イスラム教。
彼の教えでは酒は厳禁とかで、イスラム教国に行くと、外国人ばかりが宿泊する一流ホテルでないとアルコールを提供していないと聞いたことがあります。
しかし、イスラム教がはびこる前のアラブ諸国の古い物語を読むと、けっこう酒を飲んでいます。
してみると、イスラム教が普及するまでの移行期の間、呑兵衛はずいぶん苦しんだでしょうねぇ。
わが国にも日々の晩酌が唯一の楽しみと言う人はたくさんいますし。
イスラム教徒が聖典を崇めるコーランといのは不思議な書物で、教祖ムハンマドが受けた啓示をそのまま記したとかで、日本人たる私が読むと、かなり分裂気味に感じます。
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コーラン 上 (岩波文庫 青 813-1) |
井筒 俊彦 | |
岩波書店 |
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コーラン〈中〉 (岩波文庫) |
井筒 俊彦 | |
岩波書店 |
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コーラン 下 (岩波文庫 青 813-3) |
井筒 俊彦 | |
岩波書店 |
なんと言うか、仏教のお経に慣れた私には、全然理路整然とした感じがしなくて、なんだかジャンキーが書いた駄文のように思えてしまいます。
それはアッラーの神が啓示したままに記したからなのでしょうが、それにしても書く時にもう少し整理すれば良いものをと思うのは、私が仏教や神道や儒教など、北東アジアの教えにばかりのめり込んだせいでしょうか?
しかし、コーランを朗々と歌い上げる声は、意味が分からないながら美しいと思います。
コーランは元々、詩編のようなものの繰り返しですから、きっと謳い上げるのに適しているのでしょうね。
善良なイスラム教徒の皆様におかれましては、得意のコーランを詠いつつ、他の宗教への寛容の精神を養ってもらいたいものだと思います。