ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

研修初日終了

2013年10月31日 | 仕事

 研修初日が無事終了しました。

 研修よりも懇親会が長くて参りましたねぇ。
 2次会も含めて、18時から23時まで。
 さっきやっと、宿泊所の部屋に戻ってシャワーを浴びました。

 かねて親しくしている幹事の1人の29歳のお姉さんは、立食パーティが苦手らしく、私を捕まえて、「ゲットした」と言って離れず、色々な人と少しずつ話をして顔をつなごうと思っていた私は、難儀しました。

  2次会は和室に準備がしつらえられており、参加者は1次会の三分の一ほど。
 人数が少ないだけに、かなり濃密な時を過ごしました。

 こういう時は仕事の話に付き合わなければいけないと知っているつもりでも、悪い癖が出て、20代半ばのお姉さん二人を両隣に置いて、つい恋の話を聞いてしまいました。
 どういうわけか、私はお姉さんの恋の話を聞き出すのが得意です。

 もう40代半ばですから、そろそろ自粛しなければいけないと思いつつ、つい、悪い癖が出てしまうのですよねぇ。

 困ったものです。

 まぁ、それも含めて、実り多い初日ではありました。

 明日は10時開始とのんびりできるので、今宵はゆっくり休むとしましょう。

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到着

2013年10月31日 | 仕事

 湘南国際村センターに到着しました。

 今、正午を少し過ぎた頃。
 片道106キロ、約1時間50分で着きました。
 湾岸線はおおむね快適に走れました。
 特に横浜を過ぎたあたりから、怖いくらいガラガラ。
 高速道路があんまり空いていると、いつの間にかスピードを上げていて、かえって怖いですね。

 ここには数回来ていますが、葉山町の小高い丘の上に立地し、官公庁や企業の研究所が立ち並び、その名のとおり外国人留学生や外国人研究者が多い、つくば研究学園都市を小さくしたような、俗世界とは隔絶した奇妙な街です。

 葉山というと御用邸があったりして、海岸の町というイメージが強いですが、横浜にしても葉山にしても、海岸から少し内陸に進むと急に上り坂があります。
 海岸からすぐに丘になるというのは、神戸や函館、長崎など、異国情緒溢れる洒落た町の必須条件のようです。

 その点、私が生まれ育った都内江戸川区も、現在住まいする千葉市も、海に面していますが、ただ平べったい平野が茫漠と広がるばかりで、情趣には欠けるようです。

 ただ住むには登ったり下ったりがない分、快適だと思います。

 横浜で生まれ育ち、結婚して旦那の仕事の都合で千葉市に越してきた私の友人は、「今まで千葉市なんて特徴の無い衛星都市に過ぎないと思っていたけど、住むには千葉市のほうが住みやすい、ただし、人が増えると困るので宣伝しないようにしている」と、重大な秘密を打ち明けるかのように私に囁いたことがあります。

 私も東京の人混みを嫌い、東京脱出を図って千葉に就職し、それは大成功だったと思っているだけに、わが意を得たりといった気分でした。

 湘南国際村からは、海が見下ろせるます。
 それがつくば研究学園都市との大きな違いでしょうか。 

 13時から受付開始で13時半から研修スタートなので、ゆっくり昼飯を食いながら、この記事を書いています。

 プログラムを見る限り、座学と班別に分かれての事例研究が半々で、いかにも気楽そうな内容です。
 事例研究は各班の代表が発表することになっています。
 多分私が発表することになるでしょうが、私の口は人前に出ると勝手に偉そうなことを語りだすという特異な特徴があるので、いつでも来い、という気楽な気持ちです。

 若い頃は頻繁に研修の機会に恵まれましたが、中年になると、研修を受けるより、下手をすると講師を依頼されることもあるので、今回は純粋に研修を受けるだけなので、二日間、お休みをもらったような気分です。

 今日の午後と明日の14時まで、せいぜい楽しもうかと思います。


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研修

2013年10月31日 | 仕事

 今日、明日と湘南国際村で泊り込みの研修です。
 今日は午後1時半開始で、明日は午後2時には終りというゆるい研修です。

 私が住むマンションからは、首都高速湾岸線から横浜横須賀道路を通っておよそ2時間。
 全国各地から人が集まりますので、新幹線や飛行機でなければ来られない人も前泊・後泊しなくても済むように、との配慮が働いた時間設定だと思います。
 おかげで、湘南国際村に比較的近い関東の機関に勤める者にとっては、今朝はゆっくりできるし、明日は早く帰れるしで、たいへん結構なことです。

 研修内容もいかにもゆるい感じで、正直、懇親会で他機関の人々と酒を飲み、顔をつなぐのが主たる目的だと言っても過言ではありません。

 国立大学や国立研究機関が小泉改革により法人化した直後、こういった機会はめっきり減りました。

 しかし法人化から10年目を迎え、反動が来ているというか、先祖がえりみたいな動きが垣間見えます。
 結局サラリーマンが仕事をする上で、少々ウェットな人間関係を築いたほうがやりやすいというのは、変わらぬ人間の真実であるようです。

 日本のサラリーマンが同僚や上司と勤務時間後に酒を飲むことを欧米の人たちは大げさに驚いて見せたりします。

 わが業界ではかつて多く見られた仕事帰りに同僚とちょっと一杯、という文化は完全に廃れ、多くの飲食店が打撃を受けましたが、歓迎会、忘年会、送別会だけは、根強く残っています。

 ハリウッドの映画などを見ていても、時にはホテルで大きな、時には会社内で小さなパーティーを開き、酒を飲んだり踊ったりしている映像をよく見かけます。

 あれは要するに職場の宴会で、彼我に大した差はないようです。

 彼らにはお酌してまわるという風習は無いようですが、その代わり、一緒に踊ったり、酒をとって来てあげたり、お酌に代わるやり方があるようで、どこの国もやっていることに大した代わりはないものだわい、と納得します。

 宮中晩餐会は外国の賓客をもてなす場ですが、ホームレスのおっさんたちが寒空の下ワンカップなんかを飲みつつ与太話に興じているのと同じことだと思います。

 客が来れば宴を催し、客が来なくてもなんだのかんだの理屈を並べて宴を開くのは人類の本能であるかのごとくです。

 おそらくそういうことをすれば仲間意識が生まれ、争いが起きにくくなるのだろうと思います。

 それは個人レベルでも、国家レベルでも。

 研修参加は業務命令ですが、こんなお気楽な業務命令ならいつでもウェルカムですねぇ。


 され、もう少ししたら出発しましょうか。

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カルト

2013年10月31日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 人気タレントのあびる優、岩佐真悠子、入来茉里の3人がその名前のままの役で活躍する雰囲気抜群のホラーを昨夜鑑賞しました。

 タイトルは、「カルト」


 TV番組の企画で、ある母子家庭で起こる不可思議な現象のお祓いを実地に取材するため、三人の女性タレントと霊能者が母子家庭の家を訪れます。
 霊能者の名前は、雲水。
 神主とも坊主ともつかぬいでたちで、いかにも日本風なお祓いを試みますが、失敗。
 雲水の師匠の龍元も呼んで、さらにお祓いを試みますが、これまた失敗。

 数日後、雲水も龍元も瘴気にあてられたのか、急死していまいます。

 しかも三人の女性タレントの中の1人、入来茉里は途中パニックを起こして帰ってしまいます。

 その次に現れた霊能者が、ネオ(仮名)なる安いホストみたいなあんちゃんです。
 しかしこのあんちゃん、前の二人とは手法は異なるものの、強力な霊能力の持ち主です。
 龍元のことを龍ちゃんと呼び、「龍ちゃんじゃ無理でしょう」みたいなことをほざきます。
 
 ネオとは「マトリックス」の主人公から取った仮名。

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 茶髪でスリム・スーツを着込んだ、チャラ男風の野郎です。

 龍元や雲水はいかにも日本の伝統宗教に則った感じでお祓いを行いますが、ネオは呪文めいたセリフは一切はかず、ああ、とか、うーんとか言って、気合だけでお祓いを行います。
 ネオ曰く、「俺は俺を信じてんの。神とか仏とか、馬鹿馬鹿しいでしょう」と言い放ちます。

 そして超人的な力で、ことの真相を暴いていきます。
 
 母子家庭と思いきや、母親はあるカルト宗教の信者で、霊媒体質の娘を利用してカルトが言う神様、ネオに言わせると単なる化け物を蘇らせようと画策しています。

 娘はミミズの化け物みたいな黒くて細い物質を仕込まれ、その女を母親と信じ込まされています。

 ネオはそこまで暴いて、「本当の闘いはこれからだ」と言って、唐突に映画は終わります。

 悪魔憑きとか狐憑きとか、一般的な枠に収まらない、この世で最も邪悪で、しかも人間とは成り立ちが異なる生命体を拝むカルト教団が存在する予感を観る者に感じさせたまま。

 しかも途中で逃げ出した入来茉里、強力な霊媒体質ゆえ、カルト教団に洗脳され、いずこにか監禁されているらしいことがほのめかされます。

 物語の重要な場面では、洗脳された入来茉里が生霊となって登場するのです。

 中途半端な終わり方ゆえ、消化不良の感は否めませんが、憑き物を祓う映画としては出色の出来です。
 「エクソシスト」などに比べ、何の宗教のバックボーンも持たない真なる霊能者がチャラ男の風体で登場するのも斬新です。

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 エンディングを観るかぎり、続編があるものと思われますが、この分けの分からない終わり方で全編終了としたほうが、伝説のお祓いホラーとして名を残すのではないでしょうか。

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坊主憎けりゃ

2013年10月30日 | 社会・政治

 坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、と申します。

 韓国では、日本憎けりゃ靴まで憎いようです。
 
 先ごろ、韓国のプロ野球で韓国チャンピオンを決めるシリーズの始球式に朴大統領がサプライズで登場したそうです。
 それは結構なことですが、韓国のマスコミが、大統領が履いていた靴のことで大騒ぎしているようです。

 なぜなら、靴がアシックス製だったから。
 アシックスと言えば日本ブランド。

 韓国大統領が日本ブランドの靴を履いて公の場に姿を表すのはけしからん、というわけです。

 小さいですねぇ。

 これではまるで、日米が戦争をしている時、敵性外国語だからとか言って、英語の使用を禁じた大日本帝国のようです。
 当時野球のストライクは良し、ボールは駄目と言い変えていたそうで、誠に馬鹿馬鹿しいお話です。

 戦の要諦の一つは、まず相手の思考パターンを知り、敵の攻撃方法を予測すること。
 戦っている最中ほど、英語や米国の行動パターンを学ぶべきでしょうに。

 韓国人は日本製品を購入しないのかと言えば、そんなことはありません。
 むしろ高品質の日本製品は根強い人気があるやに聞き及びます。

 韓国マスコミは大統領の靴がどこの国の製品かなんていうどうでも良いことを報道する暇があったら、もっと真面目に、冷静に、わが国と韓国の行動パターンや思考様式の違いを分析したら良いでしょうに。

 わが国の文化や技術が世界から高い評価を得ているのはなぜか、韓国は嘲笑の対象になっているのはなぜか、先入観を捨ててそれらを冷静に分析することから始めては如何?


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ばれてはいけない

2013年10月30日 | 社会・政治

 もう何日も前ですが、米国政府の情報機関がドイツのメルケル首相の携帯電話を盗聴していたことが明らかになりましたね。

 オバマ大統領は「知っていればすぐに止めさせた」と言い訳していましたね。
 でも多分それは嘘。
 「知っていれば止めさせた」ではなく、「ばれそうになったら止めさせた」の間違いでしょう。

 この盗聴事件は起きてはならないことが起きた、のではなく、ばれてはいけないことがばれた、と言うべきでしょう。

 時代のツールに合わせて、不適切な諜報活動や防諜活動を繰り広げてきたのが国というものの歴史。

 ドイツだって、ナチの時代や分断時代の東ドイツなど、諜報活動を活発に繰り広げてきた国の一つで、逆に国民としてはそのくらいやってくれないと自国の政府を信頼できません。
 そういう意味では、今回は米国政府情報機関の失態と言うべきでしょうねぇ。

 諜報活動に関しては、鋭く対立する仮想敵国に対しても、友好的な同盟国に対しても、怠りなく行わなければなりません。

 昨日の敵は今日の友、と申します。

 国際情勢や国力の変化によって、組む相手が変るというのはよくあること。

 万が一に備えるためには、いかにも信頼しているよ、という顔を見せ、がっちり握手しながら、友好国や同盟国にも諜報活動を仕掛けるのはやむを得ないことです。

 多分ドイツだってそんなに米国を責められないと思います。
 あんまり責めて、自国の情報機関がボロを出したらいけませんから。

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天安門

2013年10月29日 | 社会・政治

 天安門広場の、故毛主席の肖像画の正面に車が突っ込み、炎上するという事件が起きました。



 中国政府、事故と強弁するのかと思いきや、早々に事件として捜査すると発表し、ウイグル族の者2名を容疑者としているようです。

 1989年の天安門事件を思い出しますねぇ。
 あの頃、ソ連や東欧などの共産圏が次々に民主化し、ついに中国も共産党一党独裁が崩れるのかと期待しましたが、結局小平は戦車まで出動させて武力で鎮圧してしまいました。
 死者は数千人とも数万人とも噂されましたが、厳しい情報統制のため、今にいたるも確たることは分かりません。

 しかし、今、ネット社会が現出し、中国版ツイッターでは次々と事件に関するつぶやきが投稿され、ネット・ポリスは片っぱしから削除しているようですが、追いつかないのが現状のようです。

 さらには、NHKの国際放送を遮断し、今回も情報統制を強める構えのようです。

 この先どうなるのかは、誰にも分かりません。
 徒花に終わるのか、大きな変化につながるのか。

 しばらくは目が離せません。

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YES/NO

2013年10月29日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 昨夜、性懲りも無くまたDVD鑑賞をしました。
 昨日は3本。
 もはや中毒ですねぇ。

 観たのは「YES/NO」というシチュエーション・スリラーですが、なんだかエンディングに向って愛の賛歌みたいになってしまい、白けました。

 ある夫婦が強制的に過激なカップル・セラピーと思われる実験に参加させられ、互いにパートナーの様々な嫌な面を映像で見せられ、いくつもの質問にYESかNOで答えていく、というシンプルな作りになっていました。

 私は同居人と自分との関係性に置き換えつつ鑑賞しましたが、どうも納得いきません。

 実父も義父も嫉妬深い人で、私の嫉妬心が薄いのが、両人とも不思議に思っていたようです。

 しかし考えてみれば、婚姻届という紙切れ1枚出すまでは、くっついたり離れたり、よろしくやっているのが普通です。
 それを紙切れ1枚出したからといって、急に異性関係がお留守になるはずもありません。
 同居人が別の男とこっそり遊びに行ったところで、私は驚きもしなければ憤慨することもありません。
 あぁ、やっぱり人の子であったかと得心するだけです。

 同居人も嫉妬心は薄いように見受けられます。
 私が激躁状態に陥った時、やりたい放題やりましたが、それらが露見した時、病を憎んで人を憎まずとばかり、少しばかり悲しそうな顔をしただけで、私を責めようとはしませんでした。
 立派な女性です。

 人間というもの、たった1人の異性とだけ性的関係を結んで満足できるようには作られていないと思います。
 A子ちゃんもB子ちゃんもC子ちゃんも好き、誰か1人なんて選べない、というのが正直なところではないでしょうか。
 それは男も女もオカマもオナベも。

 だからこそ、婚姻制度を作り、紙切れ1枚で簡単には別れられないような社会システムを作り上げたものと想像します。

 近頃ちまたに溢れている中年の独身男女が決まって口にするのが、出会いが無い、というセリフ。

 袖触れ合うも他生の縁と申します。

 電車で隣り合わせ、袖が触れ合っただけでも過去世や来世での縁があるというわけで、出会いを縁と置き換えれば、縁無くして人は生きられないのですから、出会いが無いなんてことはあり得ないと思います。
 それはきっと、びっくりするような、あり得ないくらい素晴らしい出会いが無いという意味であろうと推測します。

 また、異性が苦手という人もいますね。
 思春期の少年少女なら異性を前に、特に気になる異性を前にあがってしまうというのはよくあることで、むしろ人生の通過儀礼のようなものですが、30も40もなって異性が苦手では、まともに社会人として生きるのも難しいでしょう。

 映画を観て、そんなことをつらつら考えました。


 この映画では、ある夫婦がそれぞれ別室に監禁され、それぞれの不倫やギャンブルを暴いた映像を見せつつ、夫婦の関係性を続けるかどうかを問う間接的な質問に、YESかNOかで答えろ、という状況に追い込まれる姿が描かれます。

 しかしあまりのハッピー・エンディングぶりに、私はあんぐりと口を開け、次いで皮肉な笑みを浮かべずにはいられませんでした。

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怖くないホラー映画?それとも大河ドラマ?

2013年10月28日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 例によって午後は2本目のホラーDVD鑑賞です。
 世の中うまく出来ているというか、午前の「NO ONE LIVES」が大当たりだったのに対し、2本目はホラー映画としては及第点には至らない駄作でした。

 「キラー・ハンター」です。



 米国の大学生がパーティの最中に次々殺される、というよくある話ですが、全然怖くありません。

 犯人の氏素性も殺人の動機も早い段階で示され、その上偶然の事故死が発生しそれを隠蔽するために殺人が続けられるという情けない展開で、なんだか犯人がお気の毒です。

 その代わりと言ってよいのかどうか、やや複雑な人間関係が提示され、むしろこっちをメインにすれば、大河ドラマになっていたのではないかと思います。

 パーティをしたのがある学生の実家で、先住民の埋葬地だった場所に建つ巨大な農場で、その学生の兄貴は元ウォール街のトレーダーだったところ、先住民の文化にのめり込み、ある日会社に先住民の格好で出勤してクビになって、以来、先住民が儀式の際に飲用していたという幻覚を見る作用があるお茶ばかり飲んで廃人同然になっていたり。

 また、農場の一部を借りて一人暮らしをする中年男は交通事故で妻子を失い、マリファナのやり過ぎで少々おかしくなっているところ、女子大生が飲酒運転で妻子を殺した犯人なのに未成年ということでお咎めなしになったことを恨んでいて、突然やってきた大学生グループの中にその女子大生がいると知っておかしくなったり。

 その交通事故を起こした女子大生は先住民の子孫で、罪の意識からパニック障害を患っていたり。

 先住民族の文化や歴史と現在の米国という国の成り立ちや飲酒運転で事故を起こした犯人と遺族との関係性、それに先住民の文化を研究する教授などを絡めれば、ホラー映画とは無縁の巨大な物語になるでしょう。

 こんな中途半端な作り方をしていては、金と時間を返せと言いたくもなります。

 余談ですが、米国ホラーを見ていると、彼の国の学生はマリファナとビールとセックスを学ぶために学生生活を送っているとしか思えません。

 米国の大学は真面目に勉強しないと卒業できないと聞き及びますが。

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魔境

2013年10月28日 | 仕事

 先日、30歳くらいの男性職員が、「仕事は楽しくやりましょう」とほざいていました。

 半端に経験を積んで自信をつけたものと思いますが、仕事が楽しくできるものだと思っている段階でケツが青いとしか言いようがありません。

 もちろん、仕事が楽しいと感じる瞬間はあるでしょう。
 しかし概ね、仕事は苦しいものです。

 おそらく好きなことを仕事にして、しかも高額の報酬を受け取っている人、例えばプロ野球のスター選手だって、躁状態に陥っているとしか思えない異様なハイテンションでテレビでふざけているタレントだって、いつも楽しく仕事が出来ているはずがないと想像します。

 仕事は結果がすべて。
 楽しくやろうが苦しんでやろうが、努力しようが手を抜こうが、うまくやれば良いのです。
 良い結果が出せるのなら、楽しく、しかも手を抜いて、なるべく楽に仕事をこなすのが理想でしょうねぇ。
 健康にも良いし。
 
 子どもであれば教育上の要請から、努力する過程が評価されることもありますが、それだって試験の結果が悪ければ通知表には低い数字が並びます。

 禅の世界では、半端に修行を積むと、なんだか悟りを開いてしまったかのような境地に陥ることがあるそうです。
 禅ではこれを魔の境地ということで、魔境と呼んで戒めるそうです。

 戯言をほざいた青年職員、魔境に落ちてしまったようです。

 しかし私はそれに対し、微笑みつつ、「そうありたいねぇ」と応えました。
 恥ずかしながら私にも身に覚えがあるからです。
 半端に経験を積んだ頃、天下を取ったような気分になって毎日が楽しかったことが。

 車の運転でもそうですね。
 ちょっと慣れた頃によく事故を起こします。
 しかし18歳で免許をとって26年たつベテランの私は、年々車の運転がいかに危険で怖ろしいかということを思い知らされます。
 大きな事故を起こしたことはありませんが、ヒヤッとしたことは何度もあります。

 遊んで暮らせる身の上ならばともかく、食うためには馬鹿馬鹿しいと思うことでもそれを表に現さず、さも重要なことであるかのような顔をしたり、また、しんどくてもさも簡単なことであるかのような顔をしたり、様々に猿芝居を繰り広げなければ我々庶民は生活していけなくなります。

 まぁ、魔境に落ちたとしても、さらに仕事を続け、経験を重ねれば、結局は分を弁えて、立場に相応しい芝居を続けるしかないことを実感するでしょうねぇ。

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NO ONE LIVES

2013年10月28日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 今日は昨日の休日出勤の振替でお休み。
 一山越えて、しばしのんびりした気分です。

 今朝は好天に恵まれましたが、私の暗い魂は、懲りもせず、残酷な映画を求めてしまいます。
 あらかじめ借りてあった、18禁の指定を受けるほど激しい暴力を伴う殺人鬼の映画NO ONE LIVES 」を鑑賞しました。

 直訳すれば、誰も生き残れない、といったところでしょうか。
 
 これはこの手の映画好きな趣味人にとっては垂涎の名作でしょうねぇ。
 
 まずは予告編をご覧ください。

 倦怠期のように見える長身で細身の冴えない中年男と、わりと若い女のカップルが車で旅をしています。
 宿泊したモーテルの主人に勧められるまま、ちょっと離れたレストランに夕食を摂りに行きます。
 そこで食事をしていると、地元の泥棒集団がビールを飲みにやってきます。
 泥棒のなかでも特に暴走気味の男がカップルにちょっかいを出した上、食事を終えてモーテルに帰る途中の2人を襲い、監禁してしまいます。
 
 クレジット・カードやキャッシュ・カードを盗み、暗証番号を聞き出そうというわけです。

 仲間に2人を任せ、自分は2人の車を盗んで帰宅。
 事の次第をボスに報告した後、トランクを開けると、若い女が縛られています。

 泥棒、びっくり仰天。

 若い女にシャワーを使わせ、着替えを与えると、その女、もうあんたの仲間は死んでいるし、ここは襲われて全員殺される、と、不気味な予言をします。

 スタイリッシュな連続殺人鬼というのはよくあるタイプですが、この犯人、ちょっと違います。
 
 トランクに入れられていた若い女、エマは、8ヶ月前大学仲間とパーティを楽しんでいるところを襲われ、14人が惨殺されながら1人だけ殺されず監禁されており、お金持ちの父親は犯人逮捕に有力な証拠を発見した者に200万ドルの報奨金をかけたために全米で有名になっています。

 エマの回想シーンに、「犯人が逮捕されても口を割らないことは多く、その場合、監禁された犠牲者は餓死する。しかもていてい自分の肉体を食い始める」という犯人のセリフがあります。
 それに続けて「動脈を切っても死ぬのに10分はかかる。その間に心臓より高い位置に傷口を保ち、きつく止血すれば助かる」とささやきます。
 エマはてっきり自分が動脈を切られると思って怯えますが、男はいきなりナイフで自分の喉の動脈を切ります。
 で、エマは助けるというわけ。

 これらから、最後まで名前が分からない犯人とエマの間には不思議な信頼関係が生まれているものと思われ、エマは「私は彼の作品」とつぶやきます。

 犯人は泥棒集団を皆殺しにし、なぜかエマを解放するわけですが、おそらくエマの精神の奥底に、8ヶ月の間一緒に過ごした犯人の謎かけや頓知は深く残るでしょう。

 「羊たちの沈黙」シリーズのレクター博士とも、「ノーカントリー」の冷酷な殺し屋とも異なる、ましてジェイソンみたいな化け物とは似ても似つかぬ2枚目でシニカルで眼光するどい殺人鬼。

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 惚れますねぇ。

 久々の大当たりだったようです。


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休日出勤

2013年10月27日 | 仕事

 今日はイベントのため、休日出勤でした。

 そうは言っても、朝は10時30分集合で帰りも16時40分解散と、時間的には余裕があり、これで明日一日振替休日を貰えるのですから、有難い話です。

 イベント物は、やる前は細かいところが気になって、大過なく終えられるか不安になるものですが、うまくいこうといくまいと、結局その日のうちに終わってしまうというのが良い点です。

 完璧な準備をしたと自負していましたので、大過なく、盛況のうちに終えることができました。
 これは私の望外の喜びとするところです。

  今週は明日が振替でお休みで、火水と出勤したら、木金は湘南国際村で泊まり込みの研修です。
 研修と言っても幕の内弁当のような通り一遍の内容で、懇親会のために行くようなものです。

 事務局長による講話から始まり、最近流行りのメンタルヘルスの講義があり、その後は少数のグループに分かれて事例研究をし、各グループの代表が研究発表。
 大体私が発表役になります。
 私は人前で話すのが得意で、しかもアドリブが効くため、壇上に上がれば言葉は勝手に出てきます。

 こうやって一つ一つ、目の前の課題をこなすうちに一年は流れ去ります。
 年数から言って、おそらく今度の四月に異動になるでしょう。
 私の職場では、一部例外を除いて、3年で異動することになっています。
 今の席も悪くはありませんが、飽きっぽい質のため、そろそろ異動したいと思っていたところではあります。

 でも3月末の内示で呼ばれないかもしれません。
 そうしたらショックですねぇ。
 私は今まで一つの部署に3年を超えて座っていたことがありませんから。

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イエロー・キャブ

2013年10月27日 | 社会・政治

 おっぱいがでかいお姉ちゃんタレントを輩出した事務所のことではありません。
 あの事務所の社長、タレントのお姉ちゃんたちに、お前らの顔はおっぱいまでだ、と豪語したそうですね。

 それはともかく。

 ニューヨークを走っているタクシーのことを、イエロー・キャブと呼びますね。
 今朝の新聞に、イエローキャブの調達をめぐって、奇妙なニュースが載っていました。

 ニューヨーク市がイエローキャブを今後10年間、日産の一つの車種に限定して調達すべし、というお達しを出したというのです。

 解せません。

 どの車種を購入するかはタクシー会社の自由ではありますまいか。

 どういう手続きや規則に基づいてそのようなお達しを出したのかは書かれていませんでしたが、例えばわが国のある地方自治体が、地元のタクシー会社や個人タクシーの運転手に、この車を買え、と強制することは、会計法上許されません。
 公正な競争を阻害し、ある企業に不当に利益を供与する行為だからです。

 で、当然、ニューヨークのタクシー会社は共同して提訴。
 一審で無効判決が出て、ニューヨーク市が敗訴。
 ニューヨーク市はなおも上訴する構えをみせていますが、ちょっと無理筋なんじゃないでしょうかねぇ。

 からくりを知らず、素朴にこのニュースを読むかぎり、日産とニューヨーク市の間でよからぬ取引が行われたのではないかと疑うほうがむしろ自然でしょう。

 日産だって痛くも無い腹を探られるより、公正な競争を勝って受注したほうが企業イメージを保てると思ってるんじゃないでしょうかねぇ。

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文化功労者

2013年10月26日 | 文学

 歌人にして国文学者の岡野弘彦先生がこのたび、文化功労者に選ばれました。
 御年89歳。
 国文学者・民俗学者としては折口信夫(おりくちしのぶ)、歌人としては釈迢空(しゃくちょうくう)の名で活躍した大先生の愛弟子であった方です。

古代から来た未来人 折口信夫 (ちくまプリマー新書)
中沢 新一
筑摩書房

 

 昭和54年から平成20年まで、長きにわたって歌会始の撰者を務め、同時に皇族の和歌指南を務めていただけに、このたびの文化功労者は遅きに失した感があります。

 私は大学生の頃、岡野先生に源氏物語を学びました。

 授業科目の名は中古文学概論でしたが、概論とは名ばかりで、実際は演習でした。

 ある時は羽織袴、ある時は英国紳士風のブレザー姿で現れる洒落者で、しかもロマンチストで涙もろい人で、源氏物語のすばらしさを解説しつつ、思わず感極まって声を詰まらせるということが何度もありました。
 また、たいへん厳しい講義で、文学部の学生なのにずいぶん勉強に時間を取られ、バブルまっただ中でもあり、騙されたような気分がしました。

 当時、秋篠宮殿下が紀子妃殿下と結婚することが決まり、花嫁修業の一環として和歌の指南を仰せつかったはよいけれど、およそ歌心の無い女性だったようで、たいそう苦労したようです。

 また、東京に住んでいては歌心が生まれぬとかで、熱海の海岸に住まいし、新幹線で通っていたそうで、月が出たならば、深夜、海岸で法螺貝を吹くのが趣味だが、それをやると真っ暗だった旅館の窓に次々明かりがつくので、慌てて逃げなければならない、と悪戯そうに語っていましたっけ。

 角川春樹社長と仲良しで、一緒に熱海の海岸で法螺貝を吹く仲だったとか。
 角川春樹社長は当代随一の俳人。
 歌人と俳人とで、気が合ったようです。

 定年を待たず、私が在学中に退職されました。
 なんでも「現代版「伊勢物語」のような和歌と物語を融合させた小説を書きたいから」、と言っていましたが、あれから四半世紀、未だ完成させたという話を聞きません。
 今日の新聞のインタビューでも「小説を書きたい」と言っていました。

 思うに歌作と散文書きは似て非なるもので、和歌をよくするからと言って、やすやすと小説が生まれるものではありますまい。

 師匠が歌人として活躍しながら、「死者の書」などの優れた小説を残したことに触発されたのかもしれませんねぇ。

死者の書・身毒丸 (中公文庫)
折口 信夫
中央公論新社

 先生の最後の講義は大学で一番広い講義室で行われ、学生や教職員であふれかえり、大きな花が活けてありました。

 私は岡野先生とは犬猿の仲だった別の教授に指導を仰いでいました。
 酔えば必ず岡野先生の悪口。
 それというのも、折口信夫に憧れて東北の寒村から上京したのに折口信夫岡野先生ばかりを寵愛し、自分が蔑ろにされたのが、恨み骨髄だったようです。
 岡野先生は学生時代、折口信夫邸に住まわせてもらっていたということですから。
 もっとも、折口信夫が同性愛者であったことは公然の秘密でしたから、岡野先生とは深い仲だったものと思われます。
 その指導教授も10年以上前に亡くなりました。

 今日、つけるともなくテレビを付けたところ、岡野先生が登場していました。
 短歌フォーラムなる番組で、応募のあった短歌の中から優秀な歌を選び、解説するというものでした。

 満蒙に 遺せる妻子 墓誌に刻み 何も語らず 逝きし九十二

 という歌を、岡野先生は選んでいましたね。
 いくつになっても感傷的な人です。

 このたびの文化功労者にお祝い申し上げるとともに、命あるうちに、現代に歌物語を蘇らせるという壮大な野望をかなえて頂きたいと思います。
 出版されたなら、必ず読ませてもらいますから。

歌集 美しく愛しき日本
岡野 弘彦
角川学芸出版

 

バグダッド燃ゆ―岡野弘彦歌集
岡野 弘彦
砂子屋書房

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脳男

2013年10月26日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 昨夜は生田斗真が感情の無い、しかし正義のためと信じて殺人を続ける殺人鬼を演じた「脳男」を鑑賞しました。

 なかなか考えさせられるバイオレンス・サスペンスでした。

 謎の連続爆発事件が発生します。
 警察は鈴木一郎を名乗る男を逮捕しますが、どうも言動が奇妙です。
 で、精神鑑定に。
 精神科医は、調べれば調べるほど彼がこれまでの殺人犯と全く異なるタイプであることが判明します。

 まず、痛みを感じないらしいこと。
 それに、質問には簡潔に答えるが、自分の意見や感情を決して表に出さないこと。

 調べるうち、幼い頃両親を交通事故で亡くし、大金持ちの祖父に育てられたことが判明。
 祖父は体育教師や精神科医を何人も雇い、英才教育を施しますが、愛する息子夫婦を事故で失い、しかも犯人が見つからないことから、ゆがんだ教育を施し始めます。

 食事や排泄ですら命じられないと出来ない子どもでしたが、異常な記憶力と体力を持ち、一種の天才であった孫に、警察や裁判所が裁きを下せない事件をみつけたら、犯人を殺害せよ、と教え込むのです。


 そして彼は、彼なりの正義を実現するために、殺人鬼となるのです。




 警察は鈴木一郎が連続爆弾事件の犯人では無いことに気付きます。
 むしろ鈴木一郎は、爆弾魔に正義の鉄槌を下すつもりだったのです。

 爆弾魔は、末期がんに冒された少女。
 彼女は鈴木一郎と違い、生まれついての快楽殺人者です。

 彼女を神と崇める少女と同性愛関係でもあり主従関係でもある奇妙な関係性のなか、2人で殺人を繰り返し、ついには鈴木一郎は殺人鬼としての魂を持たないまま殺人に手を染めていると直感し、鈴木一郎の魂を救済すべく、彼を殺害せしめようと決意します。

 爆弾魔の少女は周到な仕掛けをして鈴木一郎が入院している大きな病院を占拠。
 あちこちで小型の爆弾を爆発させて警察を牽制しつつ、鈴木一郎の精神鑑定に当たっている女医を人質に、鈴木一郎が自分を殺しに来るのを待ちます。

 快楽殺人鬼と正義の殺人鬼の対決です。
 しかも2人とも、抜群に頭が良く、抜かりが無いのです。

 このメインの物語を軸に、息子を亡くしたことから重度のうつ病を患う女医の母親や、女医が更生させた快楽殺人鬼の少年の事などのサブ・ストーリーが描かれ、物語は重層的な厚みをもって、圧倒的迫力で観る者に迫ってきます。

 難を言えば、脳男とあだ名される主人公の人物造形が、やや浅はかに感じられること。
 むしろ末期がんの快楽殺人鬼の少女に感情移入しやすくできています。

 もっともそれが、脳男脳男たる所以なのかもしれません。

脳男 [DVD]
生田斗真,松雪泰子,二階堂ふみ,江口洋介
バップ

 

脳男 [Blu-ray]
生田斗真,松雪泰子,二階堂ふみ,江口洋介
バップ



脳男 (講談社文庫)
首藤 瓜於
講談社

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