ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

初恋

2020年05月30日 | その他

  昨夜はひどい悪夢を見て、目覚めたら汗をびっしょりかいていました。
 早速朝風呂につかって、悪夢から醒めました。
 時折、こんなことがあります。

 小学校6年生のころ、私は初めて恋文を受け取りました。
 それはきちんと郵送されてきたもので、小学校の同級生からのものでした。
 私は激しく混乱しました。

 12歳の男の子というのは、女の子よりもはるかに子供です。
 私はどうしてよいか分からず、返事も書かず、学校ですれちがっても知らないふりをしました。
 恋文は何通か続き、いよいよ小学校卒業のころになって、私を模った学生服を着た小さな手作りの人形と、セーラー服姿の人形が送られてきて、最後のお願いということで、写真を1枚くれと書いてありました。

 ここまでされても、私は無視を決め込みました。
 子供とはいえ、今思えばひどい仕打ちです。

 断るにしても、もう少しやりようがあったのに、と後悔しきりです。

 で、悪夢。

 私は小学生で、虫だらけの池に投げ込まれ、激しくもがきながら池から上がろうとすると、かつて恋文をくれた女の子が、私を助けようとして、自らも池に落ち、虫だらけの池のなかで、接吻を迫るのです。

 虫からも女の子からも逃げたい私は、ますますもがくのです。

 恋文の少女のことは、50歳になる今も、澱のように私の心の奥深くにとどまっています。

 恋を知らない少年は、恋しか知らない少女の幻影に怯えるしかありません。

 今どこでどうしているのか、私は知りません。
 彼女も今の私のことなど知らないでしょう。

 私は彼女の恋を(おそらくは初恋)、完全に無視することで、かえって彼女のことが忘れられなくなりました。

 皮肉なものです。

 今でも時折、彼女のことを思い出します。
 お世辞にも美少女とは言い難い少女でしたが、そこにはヴァージニティが漂って、今になってみると、彼女を女神のように思うのです。

 成長し、私も恋をするようになって、初めて彼女の心情に思いをいたすようになりました。

 さぞかし辛かったでしょうね。

 あの時、ちょっとでもいいから、例えば公園のベンチで話をする程度の幼い恋の真似事に付き合っていたら、彼女のことをきれいに忘れることができたかもしれません。

 しかし当時の私には、その程度のことすら、とてつもなく困難なことのように感じていました。
 恋文をもらうまでは、私たちはむしろ仲の良い友人同士で、何も意識することなどありませんでした。
 少なくとも私は。

 仲良くおしゃべりをしたり、じゃれあったりする、普通の小学生同士でした。
 
 私たちの良好な関係性を壊したのは、初恋に夢中になる少女の強い思いと、それに怯えて無視するようになった私の幼稚さゆえでしょう。

 38年も前の出来事から悪夢にうなされるとは、私の精神はどこまでも腐っているようです。

 


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明日から

2020年05月26日 | 仕事

 緊急事態宣言解除を受けて、明日から職場は通常勤務に戻ります。
 時短勤務と在宅勤務の組み合わせ、仕事が進まなくて弱りましたが、どこかコロナのせいにして、進まないことを言い訳にしていたように思います。

 明日からはもう言い訳は許されません。

 コロナ疲れは残っていますが、気を引き締めていきたいと思います。


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防護服

2020年05月17日 | 精神障害

 昨日は一か月に一度の精神科の通院日でした。
 何よりもまず、コロナ対策が充実していることに驚きました。
 待合室に入る前に検温。
 受付のお姉さんはマスクは当然のことながら、フェイスガードというんでしょうか、顔を覆っています。
 さらにはゴム手袋。
部屋中の窓を開けて換気したうえ、空気清浄機もまわしていました。
 患者が診察室から出てくるたびにドアノブを入念に消毒し、次の患者を入れる前にしばし換気。


 診察室に入ってまたびっくり。
 精神科の先生、テレビで見るような防護服を着ていました。
 内科でもここまで徹底してはいないんじゃないでしょうか。
 
 診察はごく簡単に済みました。
 最近、調子が良いので。

 精神科は、他の診療科と異なり、患者と先生との相性が大事です。
 今の先生に診てもらうようになるまで、4件も精神科を変えました。

 今の先生になってから、もう10年以上が経ちます。
 その間、一度も病気休暇は取っていません。

 寛解に至ったと言ってもよいでしょう。
 良い先生に出会えたと思います。

 それにしても先生、防護服とは大げさじゃないでしょうか。

 

 

 


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終末

2020年05月14日 | 仕事

 今日も在宅勤務。
 いつまでこんな日が続くのでしょう?
 このままでは仕事が回りません。
 来るな、でも仕事は回せでは、どうにもなりません。

 日本中のサラリーマンがこんな目に会っているのでしょうね。
 それでもまだ、サラリーマンはマシです。

 飲食店や観光業などは、完全に干上がっているようです。
 我が家は駅に近いので、飲食店が多くありますが、ほとんどはランチの宅配か、持ち帰りだけでしのいでいます。
 営業しているのは、老舗の蕎麦屋だけ。

 経済的には日本沈没みたいになっています。
 いや、地球破滅でしょうか。

 世界が終末を迎える、あるいは最終戦争が勃発するという考えには、奇妙なことに、人を浮かれさせる要素があるように思います。
 石原莞爾 が大真面目に描いた「世界最終戦争論」なども、どこか浮かれさせます。

 仏教における末法思想とか、キリスト教における善悪の最終戦争を意味するハルマゲドンとか。

 漫画や小説でもこの世の終わりを描いたものは少なくありません。

 第一次大戦のころ、スペイン風邪というのが流行って、なんと全世界で5000万人亡くなったとも1億人が亡くなったとも言われています。
 スペイン風邪と呼ぶのは、第一次大戦下にあって、情報が統制されるなか、中立国であったスペインばかりが報道され、そう呼ばれるようになったとか。

 インフルエンザの一種であったようですが、今、インフルエンザで亡くなる人は稀です。
 新型コロナも、特効薬が開発されて、インフルエンザのような扱いになれば良いのに、と切に願います。

 終末というのは観念の遊びだけにしたいものです。

 


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正常性バイアス

2020年05月06日 | 仕事

 今日でゴールデンウィークも終わり。
 コロナのせいで変な連休でした。

 今、全日在宅勤務を命じられ、どうしても出勤しなければならない場合は、メールで上司に許可を願い、それが通らなければ出勤できないことになっています。

 で、明日・明後日と出勤の許可をもらいました。
 どうしても互いに資料を広げながらの打ち合わせを行う必要があり、上司に願い出ました。
 上司は快諾してくれました。

 同僚に聞くと、なかなか許可してもらえない、と聞いていたので、どうなるか心配でしたが、メールを送ってものの数分で許可の返信が届きました。

 嘘でもいいから、緊急性を感じさせるように、また、出勤するぞ、という気迫が感じられるように書かなければダメなようです。

 このような異常事態にあって、不思議と私の精神は安定しています。
 もうどうにでもなれ、というか、仕事をまわすことを諦めてしまったというか。

 一方、今朝の新聞では一日中「コロナ」関連の言葉を検索し、不安感を強めている人々が増えている、と報じていました。
 私もニュース番組では、コロナ関連のものを熱心に見ています。
 というか、ほぼコロナのニュースばかりやっています。

 自分だけは大丈夫、と思ってはいませんが、どこか、他人事のように感じているのかもしれませんね。

 あるいは、正常性バイアスに捕らわれているのかもしれません。

 正常性バイアスとは、災害等が起きた際に、まだ大丈夫、自分だけは大丈夫、と思ってしまう心理状態のことで、よくあることのようです。

 病気恐怖症とは真逆の心理状態ですね。
 これは結構厄介で、初動の遅れや、十分な対応を取らなくなったりします。

 これに思い至って、しょっちゅう手洗いをしていたら、手湿疹になってしまい、あんまり手を洗わないように、と皮膚科の先生に言われてしまいました。

 洗えと言ったり洗うなと言われたり、どうしろと言うのでしょうね。

 仕事もそうですが、コロナ予防もなんだかどうでもよくなってきました。

 いかんですねぇ。


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9月入学

2020年05月03日 | 社会・政治

 ゴールデンウィークに突入しました。
 例年であれば、近場に一泊旅行にでも出かけるところですが、今年は当然自粛。
 出かけるといえば、買い物か、ご近所を散歩するくらい。
 
 昨日は散発に行きました。
 私は髪を短く刈り上げており、一か月に一度は床屋に行っています。
 昨今のコロナウィルス流行に鑑み、超濃厚接触とならざるを得ない散発を自粛していたのですが、もう我慢ができんと思い、髪を切りに行ったのです。
 おかげでさっぱり。

 そうはいっても、出かけられないというのは、気分がクサクサします。

 50面下げたおっさんですらそうなのですから、子供たちはさぞかしイラついていることでしょう。

 子供たちといえば、最近、9月入学という話がにわかに湧いてでてきました。
 学校生活を終えて30年ちかく経つ私にはどうでも良いことですが、渦中にいる子供たちは関心をもって報道を見ていることでしょう。

 私は基本的に9月入学には賛成です。
 センター試験というと大雪が降ったり、インフルエンザが流行したりして、入試に適した時期とはいえません。
 それは子供たちにとっても、教職員にとってもしんどいことだと思います。

 日本人にとっては桜の時期に卒業、入学を迎えるということが当たり前になって、なんとなく、9月では風情がないと感じるむきもあるでしょうが、それは慣れの問題です。
 そんなのは大したことではありません。

 もともと、明治19年までは秋入学が実施されていたと聞き及びます。

 問題となるのは、会計年度との関係でしょうね。
 特に国公立の学校は3月末で会計年度を締めるので、そこらへんは知恵を絞らなければなりません。
 就職の時期というのも問題ですし。
 また、運動会や文化祭等の各種学校行事をどうするのかも考えなければなりません。
 懸案事項はあまたありますが、夏の終わりに卒業・入学があるのが当たり前になって、そこに風情を感じるようになれば良いと思います。

 


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コロナ疲れ

2020年05月01日 | 仕事

 今日も在宅勤務。
 職場から大量の資料やファイルを持ち帰ってはいますが、それだけでは足りません。
 毎日50通を超すメールが届きます。
 部下からの問い合わせだったり、様々な事務連絡だったり。

 一度メールを見ても、埋もれてしまいます。
 検索機能を使っても、なかなか見つけられません。

 ZOOMだとか、webexだとか、コロナ騒動で初めて使うオンライン会議も増えています。

 コロナ疲れという状況が、わが国を覆っています。

 それでも、私はマシなほうです。
 基本給だけはもらえますから。

 飲食業や観光業に従事する人々は悲鳴をあげているはずです。

 また、医療従事者も。
 医者や看護師、医療事務などばかりではありません。
 病院を清掃する業者や警備員も恐れおののいていることでしょう。

 この状況、いつまで続くのでしょうね。
 普通の日常がいかに大切か、また、もろいものなのかを痛感します。

 あれほど毎日の出勤を嫌がっていた私ですが、出勤を許されない現状に苛立っています。
 在宅勤務で仕事を回せといっても、どだい無理な話です。
 もしそれで仕事が回るなら、毎日出勤する必要がなくなるし、サラリーマンの勤務を否定することになります。

 一刻の早い収束を願うばかりです。

 

 


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