ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

二か月

2010年06月30日 | 仕事

 職場復帰して、今日で二カ月が過ぎました。
 無事皆勤を続け、自分でも驚いています。
 月に2~3日くらい休んじゃうんではないかと心配していたので。

 札幌農学校のクラーク博士ではないですが、若者は野心や冒険心にあふれていますね。
 しかし実際の生活は、退屈と平凡の繰り返し。
 それに耐えてこそ、収入が得られます。

 立って半畳寝て一畳。

 飯が食えて、雨露がしのげれば、こんな幸せなことはありません。
 とにかく、当たり前を繰り返す、これですかね。

大志の系譜―一高と札幌農学校
馬場 宏明
北泉社





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レッド・チャイナ

2010年06月30日 | 社会・政治
 近頃、新聞を開けば中国、テレビニュースをつければ中国。うんざりです。
 経済成長、たいへん結構。軍事力の増強も良いでしょう。オリンピック、万博、かつて我が国も通ってきた道です。

 しかし、高度経済成長下の我が国と、現在の中国では、決定的に違っている点があります。
 経済的にはともかく、政治的には、中国が一党独裁の国家だということです。
 悪名高い天安門事件のことは、今だ中国ではタブーだと聞きます。

 私は米国のように、どこもかしこも自由と民主を、とは思いません。
 お国柄、さまざまな政体があってよいでしょう。

 そうはいっても、万博入場者が少ないからと、政府がヤラセで動員をかけたり、偽ブランド品が堂々と出回っていたり、知的財産権という観念がなかったり、自由主義国家と同じ土俵で相撲を取ることは無理があるのではないかと思います。

 かつてレッド・チャイナに君臨したマオ主席が推し進めた文化大革命は無残な破壊をもたらしました。

 経済成長や軍事拡張を追い求め、国民の、自由や民主、格差是正などの願いが聞き届けられない場合、中国にもう一度大きな混乱が生じると、私は思っています。

 日本もかつて、バブルに狂いましたが、その後20年ちかくも、後遺症にあえいでいます。
 
 中国には、世界標準を守って、ソフトランディングを図ってほしいものです。
 
毛沢東 (岩波新書)
竹内 実
岩波書店
中国がひた隠す毛沢東の真実
寥 建龍
草思社

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ギャザリング

2010年06月30日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 昨夜、DVDで「ギャザリング」を観ました。ギャザリングは、集う者たち、というほどの意味です。
 一応、オカルト・ホラーのジャンルに入るのでしょうね。
 キリスト教の闇の部分を描いていますから。

 しかし、悪魔は登場しません。それだけで、ずいぶん上品な映画に仕上がっています。

 ある村で交通事故に遭った少女が、一時的に記憶喪失になり、加害者の家にしばらく滞在します。
 そこの主人は、村から発掘された古い石像を修復しているのですが、その石像と、事故後、少女が襲われる予知のような現象に奇妙な一致点がみつかり、謎が深まっていく、というストーリーです。

 けっこう重厚な作りになっており、見応えがあります。
 グロテスクなシーンもなく、サスペンスを観るような感覚です。
 まずまずの出来ではないかと思います。
 

ギャザリング [DVD]
クリエーター情報なし
ユニバーサル・ピクチャーズ / ジェネオン エンタテインメント

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50年

2010年06月29日 | 文学

 今年は日米安保改定から50年だそうですね。

 当時の総理大臣の孫が総理の座を去って、現総理でもう4人目。
 前総理はまさにこの日米安保に関連する基地問題で窮地に陥りました。
 今はもう、一部を除いて日米安保の有効性を疑う人はいなくなりました。

 倉橋由美子が「シュンポシオン」という小説の中で、
反核平和教徒という言葉を使っていました。
 「シュンポシオン」饗宴、という意味で、この小説は近未来の高級リゾートを舞台に、教養あふれるお金持ちたちが、延々と酒を飲んでは政治や芸術など、様々なことを語り合う、というスタイルをとっています。

 今は絶滅危惧種ですが、80年代まではけっこう反核平和教徒生息していました。
 要するに、国防や平和について真剣に考えることをやめ、反核、反戦とわめいていれば戦争はなくなる、と信じる人々です。

 そうなれば良いのですが、そうなることがあったとしても、100年や200年では無理でしょう。

 人類の歴史をみれば、明らかです。

 社会党は、村山内閣が成立した途端、それまで頑迷に唱えていた反核平和教を棄てました。
 そして社会党は消滅への道を歩みました。
 それまで見ぬふりをしていた、現実を見てしまったのですね。

 私は、反核平和教徒ではありませんが、一部にこういう人達がいた方が良いと考えています。

 政治は現実ばかりでなく、理想も必要。しかし与党になってしまうと、現実的にならざるを得ません。
 万年野党で、理想を語り続ける人がいなければ、その理想は忘れ去られてしまうでしょう。
 そして現代日本社会は、少なくとも制度上は、多様な意見を容認することになっています。
 勇気ある少数者が、死活的に必要です。

 そういう意味で、社民党の政権離脱はまことに慶賀すべきことです。
 福島党首や辻元議員には、おおいにがんばってもらいたいものです。

 そして、共産党。この人たちだけが、一貫して主張を変えない、真性野党というべきで、その気骨は驚嘆すべきものです。
 今後も立派な野党として、信念を貫いていってほしいものです。

 与党を目指すなんてことは、絶対に言わないでね。

シュンポシオン (新潮文庫)
倉橋 由美子
新潮社





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自助

2010年06月29日 | 文学

 最近、平日の晩酌をしなくなったことは前に書きました。おかげで夜が有意義に過ごせていることも。

 私の場合、べつだん医者に禁じられたとか、血液検査の数値が悪化したとか、そういう健康上の理由ではなく、あくまで私の気分が乗らない、というだけの話です。ですから興が乗れば、いつでも飲むでしょう。

 酒好きな文学者や芸術家は枚挙にいとまがありませんが、毎日一升の酒を飲み、43歳で死んだ若山牧水ほど、無類の酒好きを知りません。
 医者に酒を禁じられて、それでも飲み続けたわけですが、禁酒を試みたことはあるらしく、ずいぶんうらみがましい、酒恋しい歌を詠んでいます。

 人の世に たのしみ多し然れども 酒なしにして なにのたのしみ

 酒やめむ それはともあれ ながき日の ゆふぐれごろにならば何とせむ

 朝酒は やめむ昼酒せんもなし ゆふがたばかり少し飲ましめ

 
私も酒は嫌いではありませんが、上記三首はなんだか和歌というより愚痴にちかいですね。
 若山牧水には抒情的な歌が数多くありますが、このような煩悩丸出しの歌もあります。
 ファンの一人として、少し残念。

 世のアルコール依存症患者の自助グループに、断酒会とAA(
Alcoholics Anonymous)があります。
 じつはこの両グループの会合に、アルコール依存症を騙って参加したことがあります。
 そういうお話を書いてみようと思って、取材のつもりで参加しました。信義にもとる行動であったと、反省しています。

 そこでは様々な、酒にまつわる失敗談や、犯罪行為が語られていました。
 なかには酒で傷害事件を起こし、懲役を終えた日、競馬で200万円儲け、翌日には酒と女ですべて使い果たしてしまった、というツワモノもいました。
 ウイスキーの小瓶を常備し、職場のトイレでちょくちょく飲む、とか。
 離婚や借金は当たり前のようでした。

 しかし私が感動したのは、そこまで酒にのめりこんでいた人々が、自助グループに参加することにより、見事に立ち直っていく姿です。
 赤ちょうちんを目にしてはぐっと堪え、酒屋の前でしばし立ち止まっては我慢し、それこそ綱渡りのようにして、何年も断酒を続けているのです。
 断酒会の懇親会は、お茶とお菓子だけです。さぞ飲みたいでしょうに。
 私が「一日出勤」を積み重ねたい、と書いているのは、断酒会の標語である「一日断酒」のパクリです。

 うつ病などで休職している人たちの集まりであるリワークでは、私はまぎれもなく当事者でした。
 そこでも、回復していく人々に深い感銘を受けました。
 そして私自身が、復職してそろそろ二カ月になりますが、今のところ順調です。主治医もリワークの威力に驚いています。

 心ならずもなんらかの障害を負ってしまった人々へのケアが極めて重要だと、つくづく思うのです。


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阿久根市長の暴走?

2010年06月28日 | 社会・政治
 最近、鹿児島県阿久根市の竹原市長の言動が何かと物議をかもしていますね。

 議会への出席を拒否したり。
 市役所幹部に議会での答弁を拒否するよう命じたり。
 些細なことで某係長を懲戒免職にしたところ、某係長が裁判を起こし、懲戒免職の無効が命じられたのに、給料も払わず、出勤も認めなかったり。
 ブログで、昔は障害者は自然に淘汰されていた、という趣旨の明らかな差別記事を書いたり。
 市長以下全職員と市議会議員のボーナスを50%減額する、という重要な決定を、議会も開かず行ったり。
  議会で、「お前らとは話をしない」などと激高して暴言を吐いたり。

 数え上げたらきりがありません。

 ついには職員の9割以上が市政運営の正常化を求める上申書に署名したそうです。市長は総務課長に、上申書を読まずにシュレッダーにかけることを命じたとか。部下の讒言に耳を貸さない、愚かな独裁者です。

 どんなに高邁な理想を持っていても、素晴らしい政策を実行しても、方法が間違っていれば、人は反発し、離れていきます。政治家にとっては、致命的なことです。何より不幸なのは、この人に一票を投じた有権者です。

 どうもマスコミ及び市議会それに市役所職員に対し、強い不信感を持っている様子です。マスコミはともかく、市議会と市職員は、一緒に市政を担っていく仲間ですから、いたずらに対立したところで、何もいいことはありません。
 
 おだててうまく利用すればいいのに。
 
 少々暴走気味です。

 阿久根市民じゃなくて良かった。

 最近出した著書が「独裁者」だそうです。
 馬鹿馬鹿しくて読む気が起きません。

 http://www5.diary.ne.jp/user/521727/ ←阿久根市長のブログです。

独裁者 “ブログ市長”の革命
竹原 信一
扶桑社

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不安

2010年06月28日 | 精神障害

 毎週のことですが、月曜日は不安と憂鬱に襲われて参ります。

 サラリーマンを続ける限り、ずっと続くんでしょうね。
 精神病を発症する前も、程度は低かったものの、月曜日は苦手でした。

 どこまでが正常な不安で、どこからが病的な不安なのか、内科で行う血液検査のように、数値化できない以上、精神科医といえども、感じ、で判断するしかないでしょう。    
 セロトニンの異常だとか、扁桃体の過剰反応だとか言いますね。 
 どっちにしても、脳の機能障害です。 
 それで精神病薬が処方されます。飲めば確かに効きますが、正常な不安は消えるはずがありません。それは刺されても痛くないようになるようなものです。

 今はずいぶん精神的に安定しており、大量の薬を服用しているものの、自覚的には病的な不安や憂鬱はありません。病状の重いときは、とても苦しいものでした。 

 今、楽になってなお、月曜日の不安を取り除きたいというのは、おそらく不可能だし、考えるだけ無駄なんでしょうね。  

 不安とは恐れているものに心惹かれていることである。  

 と、言ったのは、確かキリスト教信者の哲学者、キェルケゴールだったと記憶しています。  

 神経症の治療に有効だと言われる森田療法でもそんなことを言っていました。  

 生の欲望が強いと不安が生まれる。  

 物事は全て二面性があって、痛みがあるから体をいたわるのと同様、不安があるから慎重になる、ということでしょうか。

 あるいは私は、働くことに心惹かれているんでしょうか。

不安の概念 (岩波文庫)
キェルケゴール
岩波書店

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イングロリアス・バスターズ

2010年06月27日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 クウェンティン・タランティーノ監督の最新作「イングロリアス・バスターズ」を観ました。

 私はカンヌでパルムドールに輝いた「パルプ・フィクション」以来、タランティーノ監督の作品は注意深く観ています。

 この映画は、ナチス・ドイツ支配下のフランスを舞台に、ユダヤハンターと呼ばれるSSの大佐、大佐の追跡を逃れ、パリで劇場支配人をしながらナチ高官の暗殺をもくろむ女、フランスに潜入し、次々とナチを暗殺するユダヤ系アメリカ人の部隊を指揮する中尉を描き、おもちゃ箱をひっくり返したような多様な面を持っています。
 タランティーノ監督の作品はみなそうですが、好悪が分かれる作品だと思います。
 深刻な映画かと思いきや、西部劇のパロディのような喜劇的な場面もあり、これを十分楽しむには、相当の映画通でないと無理だと思います。私にも、多分何かのパロディもしくはオマージュなんだろうけど、何だかわからない、というシーンがいくつもありました。

 「座頭市」などもそうですが、端役がばんばん死んでいき、死があまりにも軽く描かれることもこの映画の特徴の一つです。  
 ただ一つ言えることは、この監督はよっぽど映画が好きなんだな、ということと、アクションを取り入れないと気が済まないんだな、ということです。 

 多分今のところは、「パルプ・フィクション」が一番良いと思います。  

 カンヌの審査委員長を努めたり、映画界全体に貢献したい、という思いを強く感じます。  

 最近、侍姿でおふざけをする日本のCMに出て、大御所とは思えないお茶目な面をのぞかせてくれましたね。  
 
 暴力と喜劇、そして無意味ともいえる哲学的な長いセリフがあいまって、独特の映像世界を見せてくれる、希有な存在だと思います。

イングロリアス・バスターズ [DVD]

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スプラッター

2010年06月26日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 80年代に、スプラッター・ホラーというのが流行りました。
 血しぶき映画、とか言われていましたね。
 ホラー好きの私ですが、この分野はあまり得意ではありません。
 むやみに人が死んで、血ばかり出て、その上怖くないのですから。
 やはり引っ張って、引っ張って、ここぞというところで恐怖シーンが出てくるほうが印象に残りますね。日本ホラーの金字塔、「リング」はまさにそうでした。ハリウッドでもリメイクされましたね。

 今日はDVDで「ファナティック」を観ました。
 これが正統的なスプラッターでした。
 ですから当然、怖くありません。
 むしろ爽快感すら漂う、味気ないものでした。
 なかなかホラー好きをうならせる、名作は少ないですね。
 
 洋画では「シャイニング」、邦画では「リング」。
 この2作を超えるホラー映画、いまだ制作されていないようです。

 今日は土曜日、ホラーの名作が作られることを祈願しつつ、久しぶりに一杯やりましょう。


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綱渡り

2010年06月26日 | 仕事

 やっと週末をむかえました。

 五月の連休明けに復職して以来、休むことなく出勤できています。
 表面的には、順調です。
 しかし実態は、毎朝、休みたい休みたいと思いながら、休むのは明日にして、とりあえず今日だけ出勤しよう、という気持ちです。

 綱渡り、ですかね。

 主治医に言 ったら、生きるということは綱渡りみたいなものだから、それでよろしい、と言われました。そんな大きな話をしたわけではないのですが。

 まずは、週末を楽しみたいと思います。


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如来

2010年06月25日 | 思想・学問

 如来教という、江戸時代に始まった宗教を初めて知りました。

 「如来」という仏教用語を使っていますが、仏教系の宗教ではありません。
  如来様は諸仏や神々よりも上におかれ、諸仏や神々は如来様に仕える立場だそうです。
  一尊如来きの、という女性が神がかりになり、如来様の言葉を語り、その速記録は266巻にも及ぶそうです。きのは、読み書きができなかったと言います。

 私が興味を持ったのは、イスラム教やキリスト教との類似点です。 如来様が絶対の神であること、原罪の意識があること、マホメットのように神がかりから口述筆記で聖典を作ったこと、教祖の死にあたり、人間の苦しみをすべて負う、と宣言したこと、などです。  

「さうでやさうでや、みんなの苦しみをおれ一人して引請るのでや」、「我身一分ならこんなくるしみはないがみんなの苦しみを己一人して苦しむのでや」  

 これが、教祖の最後の言葉です。キリストと似ています。
 しかし日本では、この宗教が広がることはありませんでした。今も細々と続いているらしいですが、広く民衆に受け入れられることはありませんでした。  

 この宗教は仏教を責めることもあり、
 
 「3000年前、如来は人の救いを釈迦に託したが、釈迦の死後3000年幾人の人が救われたか、釈迦の大たわけめ」 

 と熱弁をふるったそうです。 そこで、このたびは貴人でもなく男性でもない、無学な女性を選んで道を説かせ、救いをあまねくしようと如来が試みられたと説いています。

 江戸時代にこのような新興宗教が流行し、しかもひどい弾圧は受けなかった、というから驚きです。
 江戸末期になると教勢は衰えますが、明治初期、禅坊主が禅を捨てて入信し、禅をも取り入れながら、現在に至っているとか。

 明治時代には天理教や大本教などの新興宗教が流行りました。

 現代においては、新興宗教数え切れず、しかも雨後のタケノコのように次から次から出てきます。その全部が金目当てではないでしょうが、多くは金儲けを目的としているらしいことは容易に想像できます。

 そして今、すっかり古い宗教になった感のある仏教やキリスト教やイスラム教も、かつては新興宗教として迫害を受けました。
 そして、今もって、宗教は時に殺し合いの原因にさえなります。
 たとえその宗教が金儲けのインチキではなくても、いや、本物だからこそ、殺しあうほど信じてしまうのでしょうか。

 いずれにしてもいつの時代も宗教は生まれるのですね。
 誰でしたか、フランスの宗教学者が、「神に会いたければパリの路地に行けば何人もいる」と言っていたのを思い出します。

女教祖の誕生―「如来教」の祖・【リュウ】【ゼン】如来喜之
浅野 美和子
藤原書店

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涼しい

2010年06月25日 | 仕事

 クールビズとやらで、ネクタイしめんでもいいけどエアコンはなかなかかけてもらいない、という日が続いていました。それが今日はエアコンが効いています。基準の気温を超えたのでしょう。

 じつに涼しい。

 仕事への意欲が復職後では今日が一番高いようです。職場の快適さは業務能率に大きく左右されるようです。

 これなら毎日暑い日が続いたほうが、職場では快適に過ごせることになります。

 そういえば環境省は、原則冷房をかけないとか。
 それは労働安全衛生法に違反しているのではないかと思います。

 真夏に冷房かけずに仕事したら健康を害する恐れがあるんじゃないでしょうか。


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独裁と役割

2010年06月24日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 昨夜、ドイツ映画「ザ・ウェーブ」を観ました。
 実際にドイツの高校で起きた事件をもとにした話で、ある高校で一週間「独裁」についての実習をやる、というところから物語は始まります。
 教師を独裁者に見立て、生徒はそれに従う、という一種のサル芝居をやるわけです。
 ところが生徒の中に独裁者に支配される快感に酔い、次第に狂信的になっていく者が現れ、二人の反抗的な少女を除いて、みなが独裁を支持していく、というストーリーです。
 教師が意図しない、ロゴだの、独特の敬礼だのを生徒が考えだし、それに生徒は熱狂していきます。制服として白いシャツを着ることを強要し、着ない者を差別します。
 もはや独裁者役の教師にも制御できない状態になり、一週間の実習を終え、教師が元の状態に戻そうとして、狂信的な生徒が絶望し、信じられないような悲劇が起こります。
 
 こんなに簡単に集団が結束し、制御不能になるものなのか、と不思議に思いましたが、実際に起こった事件ということですから、人間というのは集団になると何をしでかすかわからない、ということでしょう。

 きっと気持ちよいのでしょうね。自分で考えることをやめ、指導者の指示に従い、結束を固める。組織というものを作るとき、ある程度必要なことでもあります。国旗、国歌、校歌、社歌、制服。会社などで行われる朝礼、研修。これらことごとくが、組織の一体感を作り出すものです。しかしそれをすべて否定しては、人間社会は成り立ちません。
 要するに程度の問題ということです。
 
 民主主義は、今のところ比較的マシな制度ということになっています。
 欠点はたくさんありますが、少なくとも、民主主義下においては、民主主義そのものを否定することも許されていて、これは人類が勝ち得た叡知というべきでしょう。

 私が今もっとも論評するのが困難なのは、各種差別に関することだと思います。差別の話になると、多くの人は沈黙せざるをえません。一種のタブーです。
 人種差別、男女差別、障害者差別など。
 しかし人は、それぞれ身長・体重・知力・体力・肌の色・声、すべて異なっています。
 その違いを口にすると、どうもまずいらしい、という雰囲気があります。
 それが行き過ぎて、小学校の運動会で順位をつけないとか、全員主役の学芸会とか、奇妙なものが生まれますね。

 社会に出れば、露骨に選別されるのに。

 差別の社会実験で、被験者を刑務官と受刑者に半々に分けて、どのような行動をとるか、ということを描いた映画に、「es」があります。これも実話に基づいています。
 時間の経過によって、受刑者はどんどん卑屈に、刑務官は権威的になっていきます。そしてついには刑務官によるリンチなどの凄惨な事件が起き、実験の主体の心理学者にも制御不能な状態になっていきます。
 与えられた役割が、人格を崩壊させていく、怖ろしい実話です。

 「ザ・ウェーブ」にしろ、「es」にしろ、人間が持つ社会性というもの、組織というもの、その恐ろしさがよく描かれていると思います。

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パラノーマル・アクティビティ

2010年06月23日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 昨夜、部屋を暗くして、「パラノーマル・アクティビティ」を観ました。
 製作費百数十万円で、百五十億円稼いだ、というのが売りのホラー映画です。

 作りは「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」方式の、出演者の目線からのみ描かれるものです。「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」は最初だったので衝撃的でしたが、いくつもこの方法でホラー映画やパニック映画が作られたせいで、ああ、このパターンか、と慣れっこになってしまいました。

 本作は製作費うんぬんのことを抜きにすれば、可もなく不可もなくといった、平凡な映画です。ただ、ラストは衝撃でしたね。前半の退屈なカメラまわしからこのラストめがけて加速していく後半は良かったのではないかと思います。

 またもや悪魔がどうちゃら言うのは欧米オカルト・ホラーのご愛嬌です。

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幸福

2010年06月22日 | お笑い

 民主党から改革クラブに移った大江という議員が、新党改革の発足に伴って、衝撃の選択をしましたね。
 幸福実現党入党です。
 これで幸福実現党は、国会に議席を持つ本格的な政党になりました。

 幸福実現党の政策を読んでみると、経済的には小泉改革路線に近いことがわかります。また、外交・安保・教育などは、自民党右派よりですかね。年金・雇用は、75歳定年制など、わりと大胆です。

 政策的にはそれほど突飛なものはありませんが、バックについている幸福の科学の建物を見るだけで、また、総裁の著作のタイトルを見るだけで、いかがわしい感じは否めません。

 都心部にお城のような教会を建てたり、ブッダやらキリストやら坂本龍馬やら、挙句の果てにはまだピンピンしている鳩山前総理まで持ちだして、「霊言集」なるものを連発したり。いったいその霊言なるものを鳩山前総理は読んだんですかね。もし読んだのなら感想を聞きたいものです。

 幸福実現党の本当の姿は、政策を読んでもよくわかりません。
 幸福の科学にいたっては、教義らしきものも、生長の家とよく似ているな、ぐらいしかわかりません。

 大江議員は両組織の考えに同意したから入党したのでしょうが、国会議員としては、もう少し両組織の実態を把握するまで、態度を留保すべきではなかったかと思います。

 議員のホームページを見ると、よく知らなかったけど、大川隆法総裁の話を聞いて、真面目な組織だと感じたし、考え方がほぼ同じだと分かったから入党した、という意味のことが書かれています。しかし会って話しただけで入党してしまうというのは、新興宗教の騙しのテクニックにはまってしまったのではないか、と勘繰ってしまいます。

 有権者のみなさんの良識ある投票行動を望みます。
 
 


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