昨夜からなんとなく熱っぽかったのですが、今朝、体が変にだるく、ふらふらするので熱を測ったら微熱がありました。
急ぎの仕事も無いので、思い切って休むことにしました。
朝飯を食う気も起きず、市販の風邪薬を飲んで床に着いたら、11時半まで眠ってしまい、先ほど目が覚めたらわりと元気になっていました。
たちの悪い風邪ではなさそうです。
私に休め信号を送ってくれただけのようですねぇ。
午後は御大、筒井康隆翁が執筆した初めてのライトノベル、「ビアンカ・オーバースタディ」を楽しみました。
もっとも、翁はライトノベルという概念が生まれるはるか以前から、「時をかける少女」などの名作を物しています。
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貞本 義行 | |
角川書店 |
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アニメ版 時をかける少女 |
筒井 康隆,「時をかける少女」製作委員会 | |
金の星社 |
かつてはジュヴナイルなんて言われていた、中高生をターゲットにしたジャンルの小説ですね。
もっとも近頃では、ライトノベルの読者層は中年男女にまで広がっているとか。
ゲームやアニメのファンが50過ぎの方にまで伸びていることを思えば当然かもしれません。
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ライトノベル完全読本 (日経BPムック) |
日経キャラクターズ | |
日経BP社 |
さらに遡れば、戦前には少年小説とか少女小説とか呼ばれるジャンルがありましたし、もっと昔はお伽話なんて言いました。
いつの時代もそういうジャンルがあるものです。
ライトノベルという言葉は20年ほど前に生まれたもので、今でも明確な定義はなく、中高生向けの新書や文庫本で、読みやすく、オタクっぽい挿絵が入っていて、恋愛物、SF、ホラー、推理物など、多岐にわたっているようです。
ライトノベルと銘打たれた小説を読むのは初めてですが、10代の頃はジュヴナイルと呼ばれていた作品、それもSFをよく読みました。
で、「ビアンカ・オーバースタディ」。
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ビアンカ・オーバースタディ (星海社FICTIONS) |
いとう のいぢ | |
講談社 |
ビアンカという名の混血の女子高生とその仲間たちが、人類滅亡の危機を迎えた未来から来た少年の要請に応じ、様々に活躍するというお話。
しかしそこは御大の筆。
ただのエンターテイメントとして読んでも楽しめるし、文学作品としても深い味わいのある作りになっています。
その名のとおり軽くてすらすら読めるので、午後のひと時、楽しい読書をさせてもらいました。
そしてこの手の作品に必須の、軽い感傷というか、切ない感じもしっかり漂っています。
ただ時折挿入されるオタクっぽい挿絵には辟易しましたねぇ。
今日は早朝からシネコンに出かけました。
「パラノーマル・アクティビティ 呪いの印」を観るためです。
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もうシリーズ5作目。
番外編の「TOKYO NIGHT」を含めると、6作目になります。
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中村蒼,青山倫子 | |
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低予算で作れるPOVということで、もはやホラー界の寅さんみたいですねぇ。
このシリーズが生んだダーク・ヒロイン、ケイティは登場せず、番外編っぽい雰囲気ですねぇ。
ケイティとの繋がりもわずかにほのめかされるだけです。
1~4までは時系列をわざと混乱させながらも悪魔崇拝の魔女たちのお話であることが少しずつ分かっていくように繋がっていましたが、「呪いの印」にはそれがありません。
単に魔女の怖ろしさとそれに取り憑かれた少年の恐怖体験を描いた番外編のイメージで、物語の進展を期待していた私には残念でした。
さらには弟を殺されたギャングが機関銃を持って魔女の集会を襲撃するも、魔女たちにやられちゃうなど、やりすぎ感が漂っています。
さすがに6作目ともなると、無理が出てくるようです。
「SAW」シリーズにしても13金シリーズにしてもそうでしたね。
ホラーの連作は難しいようで、このシリーズもその罠にはまってしまったかのごとくです。
こうなったら完全にお笑いになるまで、徹底的に付き合いましょう。
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あまり話題になりませんが、今日は日本国民が等しく胸に刻むべき記念日です。
すなわち、サンフランシスコ平和条約が発効し、正式にわが国が独立を取り戻した日です。
時に1952年。
戦争終結からじつに7年もの間、わが国は連合国に占領されるという屈辱に耐えなければならなかったわけです。
この条約によって、台湾、朝鮮半島、南樺太、太平洋の島々などの多くの日本が支配していた土地を放棄させられ、細々と国際社会へと船出したのです。
同時に日米安保条約も発効。
わが国は安全保障を他国に頼るという情けない状態になってしまいました。
嘆かわしいことです。
そのような状態になってでも、早く独立を回復したいという切なる国民の願いを、吉田茂首相はくみ取ったものと思われます。
不思議なことに、戦前戦中、ひどい被害を受けたと今は喧伝している中韓は、1970年代まではほとんどそのようなイチャモンをつけてきませんでした。
おそらく、実際に大日本帝国の支配を受けた人々が大勢生存していたため、日本の支配が他の列強に比べて特別苛烈なものではなかったことを、身をもって知っていたためと推測します。
戦後、わが国は長く冷戦下で不思議な平和を享受し、米国の庇護の下、国防ということにナーバスになってしまいました。
しかし今、中国の急激な台頭、米国の圧倒的優位の危機を迎え、さらには中韓による歴史を歪曲してわが国を貶めるネガティブ・キャンペーンなど、危機的状況にさらされています。
ここはしっかりとした防衛力を維持し、さらに増強するとともに、米国のみならず欧州や豪州、アセアン諸国などとも連携し、この危機を乗り切らなければなりません。
それこそが、日本国憲法及びサンフランシスコ平和条約の精神に合致するものと考えます。
韓国の客船沈没事故で、韓国マスコミでは日頃の日本非難は影を潜め、それどころか日本の造船技術、安全対策などを称賛し、日本に学ばなければならない、とする論調が目立つそうです。
特に、数年前に日本の同型船が沈没した際、船長以下乗組員は素早く乗客の避難誘導に努め、乗客全員がヘリコプターで救助されたのを見届けたのち、おもむろにゴムボートをおろし、避難した、というのです。
船長以下乗組員の行動はもちろん、「海猿」で有名になった海難救助体制が整っていることも称賛されているとか。
もちろん、客船が日本製であることは全く問題視されていないそうです。
しかし私は、それは木を見て森を見ない議論だと思っています。
問題は、日本の中古船を改造し、その際安全面を軽視してより多くの乗客が乗れることを重視し、重心が高い船体にしてしまったこと。
そして過去に事故が頻発しながら、適切な対策を行わないできたこと。
これはじつは韓国海軍でもしょっちゅう行われていることだそうで、米国などから購入した船に砲台を増設したりするなどは日常茶飯事だとか。
ろくに安全面を検証せず、デカ盛りにすれば戦力が増すだろうという素人考えが働いているものと思料します。
それでミサイルが目標地点の逆に飛んだとか、水陸両用車が基地内の訓練用の池に沈み、乗員全員死亡したとか、変な事故が起きるのです。
ミサイルが逆に飛んだのは、さる筋の話では、パクろうとしてバラバラにしたまでは良いが、組み立てる時間違えたのだろう、とのことでした。
米国の船は安心できないと、米国製の高速艇のエンジンを韓国製に替えたら、高速航行するとジグザグなってまっすぐ走れず、結局高速運行ができなくなってしまった、という笑えない話もあります。
韓国は造船大国だと聞いていたのですがねぇ。
これでは米韓合同軍事演習などの際、米軍から失笑を買うのではないかと思います。
起源を主張するのも、わが国を非難するのも結構。
ただし、わが国を称賛する必要はありません。
そんな時間があったら、真摯に事故原因の究明と、安全対策の策定を早急かつ的確に行うべきではないでしょうか?
その際、わが国のシステムを参考にしたいというなら、初歩的な考え方から教えてあげますよ。
いかにもB級臭漂う安っぽいJホラーを鑑賞しました。
「エクステ娘」です。
AKB48の元メンバーを主演に迎えるというのもB級ホラーらしいところ。
B級ホラーに美少女は付き物ですからねぇ。
ある美容室では、特別に美しいエクステを取り扱い、客は取り憑かれるようにしてそれを注文します。
しかしそのエクステは、無理やりある女性から剥ぎ取った髪で作られており、それを付けた者は、髪の持ち主であった女性の怨霊によって、無惨に殺害されてしまうのです。
それも、エクステを付けた部分を頭皮ごと剥ぎ取られるという方法で。
で、自分が提供させられた髪を全て取り戻せば女の怨念は晴れる、という仕掛け。
ただし、怨霊の被害者となった女性たちは、いずれも死後髪を怪しいエクステ業者に切り取られており、彼女たちもまた、怨霊となって自分の髪で出来たエクステを付けた女性を惨殺するという際限がなく、救いも無いお話。
この作り、つい最近観た「隙間女」とよく似ています。
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いずれも都市伝説を基にした映画とあって、似てしまうのかもしれません。
ホラー映画としての完成度はともかく、お化け屋敷にいるような安っぽい幽霊を出し惜しみせずにサービス満点で登場させるその嘘くささが、なんともバカバカしくて楽しかったですねぇ。
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日米開戦三ヶ月前の御前会議において、昭和陛下は祖父である明治天皇の御製、
よもの海 みなはらからと思ふ世に など波風の 立ちさわぐらむ
を読みあげられたと伝えられます。
従来、開戦を憂慮し、暗に開戦に反対の意向を表明したものだと解釈されてきました。
しかし、近年、某近現代史家の発表によると、当時会議に出席していた近衛文麿ら複数名のメモから、昭和陛下は波風を、あえて仇波(あだなみ)と読み替えられた、と主張しているそうです。
よもの海 みなはらからと思ふ世に など仇波の 立ちさわぐらむ
と、なります。
そうだとすると、まるで意味が異なってきます。
仇波と読み替えられたというのが本当なら、日本人は平和を希求しているのに、なんだってまた敵は騒ぎを大きくするのじゃ、これでは戦を避けようがないではないか、と慨嘆しているような印象に変わってきます。
昭和陛下が開戦を望まず、外交努力によって日米間の対立を解消したいと願っていたことは間違いないでしょう。
しかし、全く日本の言い分を聞こうとせず、一方的に要求を突きつけてくる米国に苛立っていたであろうことも、想像に難くありません。
大御心が奈辺におありであったのか、私には当然分かりません。
国民の多くがもやもやした状態に嫌気がさし、いっそ開戦を望んでいるらしいことも、米国は容易に勝てる相手ではないこともお分かりであったことと思います。
そのような鬱屈が、平和を望んでいるからこそ、相手への苛立ちとなって、あえての読み替えとなったものと思われます。
これを聞いた時、おそらく御前会議の出席者たちは、ついに陛下が腹を括られた、と感じたことでしょう。
それにしても過去というもの、ほんの70数年前のことも、真偽のほどは分からないのですねぇ。
してみると、邪馬台国論争など、馬鹿馬鹿しくも感じます。
はるか古代のことなど、そう簡単に判明しますまい。
歴史研究ということの虚しさを痛感しますねぇ。
朝9時過ぎに、わが家から徒歩数分のかかりつけの内科で血液を採取しました。
元々は10数年ほど前、職場の健康診断でコレステロールの値が異常に高いため、内科にかかったのが始まり。
生活習慣で見られるような高コレステロールをはるかに超えた家族性のもので、生涯、薬を飲み続けなければならない、と言われました。
しかし激ヤセしてからコレステロールの値は安定し、今は薬を飲んでいません。
ただ、三ヶ月に一度、血液検査をすることになっています。
血液を採取する日は朝食抜き。
えらく腹が減ります。
そうはいっても10時ちかくに食事をしたら食生活のリズムが狂うので、じっと我慢の子です。
今、10時20分。
あと1時間もすれば近所の各種食堂でランチの営業が始まり、飯にありつけるでしょう。
それにしても朝食を抜いて、物を食うということの重要性を痛感します。
なにしろ力がでません。
なんだかふらふらする感じです。
検査前は水をがぶ飲みして紛らわせ、検査後は濃い珈琲を飲んでしのいでいます。
愛飲のエメラルド・マウンテンのハイ・ローストです。
早く昼飯を食いたいですねぇ。
夕方は3週間に一度の精神科の診察があります。
もう職場復帰して5年目。
次回から診察を月に一度にしてもらおうと思っています。
せっかくの初夏を思わせる良い陽気の土曜日にドクター・ショッピングとは白ける話です。
本来の意味とは異なりますが。
今日の午前中は都内、神谷町の某会場で会議のため、代車の軽、プレオプラスで高速と飛ばしました。
軽自動車の運転はここ数日で慣れてきましたが、高速に乗るのは初めて。
怖かったですねぇ。
80キロくらいでも、体感的には130キロくらい出ている感じです。
中にはかっ飛んでいる軽自動車もいましたが、どれだけの体感なのでしょうか。
本当は直帰したかったのですが、結果報告のため、職場に戻りました。
会議は10時から12時半までで、その後昼飯を食い、また高速をとばして14時半頃職場に着きました。
移動で疲れちゃいますねぇ。
外は初夏を思わせる陽気で、なんとなく、心がざわつきます。
今も上半身は半袖と長袖の2枚の下着を、下半身は股引を着用しています。
これをいつ止めるか、問題ですねぇ。
よく腹巻を常用していると真夏でも着用しないと腹を壊すとか耳にします。
下着も似たようなところがあって、しっかり着こまないとなんとなく不安です。
なにしろ生ミイラに変身してから1年あまり、極端に寒さを怖れるようになってしまいましたから。
昨日、オバマ米国大統領が来日し、銀座の二郎さんの店で安部総理らと鮨を楽しんだようです。
オバマ大統領は「今まで食べたなかでもっともおいしい鮨だった」と絶賛したとか。
ミシュランの三つ星ですからねぇ。
米国側から、鮨店を指定してきたそうです。
おそらく、鮨職人の二郎さんの求道的な姿勢を描いた米国のドキュメンタリー映画「二郎は鮨の夢を見る」に影響されたものと思われます。
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一芸に秀でるということは、大変なものですねぇ。
しかし安部総理は、ロンーヤス関係や小泉ーブッシュのような深い信頼関係を築く気は無いようです。
なぜなら米国の同盟国や友好国で、オバマ大統領とそのような関係を築いた指導者は一人もおらず、大統領のビジネスライクな性格からいって無理だと思っているようです。
それならそれで、ビジネス・パートナーとして、つかず離れず、そこそこうまくやれば良いでしょう。
最大の懸案はTPP交渉ですが、果たしてトップによる政治決断で決着をつけることができるでしょうか?
それをするには、両者の隔たりはあまりに大きいような気がします。
できればそうして欲しいですけれど。
どうなりますことやら。
オバマ大統領、次は韓国へご訪問。
もともと北東アジアでは日本だけを訪れる予定だったところ、韓国が米国に泣きついて、日本滞在期間を短縮して韓国に実質1日寄ることになりました。
半島のおばちゃん大統領、米国大統領を歓待して支持率アップにつなげたかったようですが、例の海難事故で、それどころではなくなってしまいました。
お気の毒。
オバマ大統領の最初の言葉は「お悔やみ申し上げます」以外無いでしょう。
米国が日本の集団的自衛権行使を歓迎する発言をし、尖閣諸島の施政権もわが国にあると言っている以上、あんまりわが国の悪口を言いたててオバマ大統領をうんざりさせることもできないでしょう。
時期を考えると、いっそ訪韓を中止してもらったほうが良いんじゃないでしょうかねぇ。
世の中うまくいかないものですねぇ。
なんだか今日はあまり急いでやらなければいけないことが無くて、暇でした。
先々のことを考えて、早手回しに色々やっておけば良いのでしょうが、そこは私も人間。
お尻に火がつかなければなかなかやる気が起きません。
それでも、普通よりは早くお尻に火がつくせいか、仕事が早いということになってはいるようです。
忙しい部署は忙しさを、暇な部署に配属されたなら暇を楽しむしかありますまい。
忙しい部署ばっかりとか、暇な部署ばっかりを経験する人はまずいませんから。
世界連邦を実現しようという運動が、第二次大戦後から、細々と続いています。
湯川秀樹やアインシュタイン、バートランド・ラッセルなどの著名な学者・文化人に加えて、チャーチルや尾崎行雄などの政治家もこの運動に賛同しています。
戦後の秩序を維持するはずだった国際連合が、実際の国際紛争に対してほとんど無力であることを悟った人々が、国家の集合体ではなく、個人が直接構成する連邦が必要だと考えたことが運動発足の理由になったようです。
国家を無くせば戦争が無くなり、恒久平和が訪れるというのは、いわば人類永遠の夢であるといえ、その高邁な理想は称賛に値しましょう。
しかし、70年に及ぶ運動にも関わらず、世界連邦が誕生する兆しは皆無で、今も世界各地で小さな違いや利害を原因に、殺し合いが続けられているのは、悲しいことです。
私が見るところ、人間という種は、まずは自分が大事、次が家族、次が親族、さらには故郷や現在住んでいる場所の共同体、どんなに広げても自民族や自国までが精いっぱいで、全世界のために、という考えには及ばないようにできているように感じます。
そう考えると、了見が狭いのが人間の本質であるとしか言いようがなく、世界連邦を目指す運動というのはほとんど徒手空拳の猿芝居としか思えません。
人間という種は、どういうわけだか同種同士が、わずかな違いや利害を理由に殺し合うように進化してしまったとしか思えません。
しかし、かつてはわが国の戦国時代など、国内で殺し合いを続けていました。
それは異国も同じこと。
さらに昔は、おそらく隣村と殺し合う、みたいなことが起きていたと思われます。
ところが現在は、少なくとも日本国内で大規模な殺し合いが起こることは想像できません。
また、先進国同士がガチンコで戦うことも想像しにくい時代になりました。
牛歩の歩みとはいえ、確実に殺し合いのリスクは低くなっているように感じます。
これは意外に大きな進歩なのではないかと思います。
ペリー提督のおかげでしょうか?
同じ進歩が世界規模で起きれば、その時こそ世界連邦成立の時でしょう。
そしてそれは、おそらく異星人が襲来するなど、人類が一丸とならなければ危機に立ち向かえない状況が起きた場合に手っ取り早く成るのだと夢想します。
異星人襲来の僥倖はいつになるんでしょうかねぇ。
近頃学術研究機関では、インパクト・ファクターという数値を競うのが流行っています。
これは要するに、ある論文がどの程度他の論文に引用されたかを示すものです。
しかし、インパクト・ファクターを1950年代に考案した学者は、インパクト・ファクターが高いことがその研究者の優劣を見極める材料にされることを怖れていました。
その怖れていたことが、今、起きているわけです。
引用といっても、批判的に引用されることもありますし、また、研究者が多い分野の論文は凡庸なものであっても引用回数が多くなる傾向にあります。
逆に、研究者がごくわずかな分野の場合、どんなに優れた論文を書いてもそんなに引用されることはありません。
それなのに、私の業界では、まるでインパクト・ファクターが高いことが優れた研究者の証であるかのような誤解がまかり通っています。
インパクト・ファクターの欠点を補完する概念として、ベンチ・マークというものがあります。
引用された回数のうち、どのような位置づけで引用されたかを数値化したもので、インパクト・ファクターとベンチ・マークを突き合わせて、初めてその論文の優劣を、ある程度判断することができると考えられています。
しかしベンチ・マークよりもインパクト・ファクターのほうが分かりやすいためか、これを偏重する傾向が見られ、誠に嘆かわしいことです。
まぁ、私は事務職ですから、その試練にさらされることは無いわけですが、教育研究職の人々を見ていると、業績を挙げようと血道をあげ、なんだか哀れを催します。
特に最近、研究教育職は5年程度の任期付き雇用が増え、任期の間に業績を挙げられなければ解雇される可能性があります。
任期付きの大学教授が、結構な高給取りでありながら、住宅ローンを組めなかったという笑えない話もあります。
銀行にしてみれば、数年後の職が保証されていなければ金を貸したくても貸せないということなんでしょうね。
ために安月給の事務職のほうが、身分が安定しているため、若くして家を買えるという奇妙な現象が起きています。
小泉改革以来、学術の世界にも競争原理が導入され、それは良い面もあるのでしょうが、そこに身を置く者からすれば、世知辛い世の中になったものだと痛感します。
産学連携の美名のもとに、企業から研究費を工面することに汲々とし、医学や生活工学など金になる分野ばかりがもてはやされ、基礎科学や文学、哲学など、金を引っ張ってこられない分野は、ほとんど手弁当で研究を続けている有様です。
こんなことで、わが国の学術研究に未来はあるのでしょうか?
直接金にはならない人文科学などの分野にも、きちんと税金を投入して高度な研究を続けないと、いずれわが国は金の亡者ばかりで総白痴化し、世界から取り残されるような気がしてなりません。
しかしその世界で禄を食みながら、何の権力も持たない一事務員に過ぎない私には、どうすることもできないのです。
切ないですねぇ。
世間を騒がす船に関する事件が2つ、起きていますね。
一つに韓国の海難事故。
二つに中国による日本船の差し押さえ。
海難事故では韓国船のお粗末な過積載、船長の職場放棄などが問題になっています。
しかしわが国に直接関係があるのは何と言っても中国による日本の某社が所有する船の差し押さえでしょうねぇ。
日中国交正常化の際、中国は戦時中の被害に関するあらゆる賠償を放棄しており、わが国政府はそれをもってこのたびの差し押さえを違法とし、国際司法裁判所に提訴する構えをみせています。
一方中国は、このたびの件は民事事件であって、某社が契約に違反して賃貸料を払わないから支払いを命じたまでのことで、戦時中の大日本帝国による被害に対する差し押さえではないから日中共同声明には違反しない、とする立場。
それはいくらなんでも無理筋です。
なんとなれば、当初は日本の某社が中国の海運王から船を借りていたところ、日本軍に接収され、沈められたというのですから。
むしろ某社は被害者では?
また、原告である海運王の孫なる人物は、訴えるなら某社ではなく、日中共同声明を遵守すると言い張っている中国政府に損害賠償を求めるべきではないでしょうか。
もしこれが認められると、民事事件だと言い張ってほとんど際限なくわが国の会社が損害賠償を求められ続けるのではないかと思います。
中国は三権分立の民主国家ではなく、司法・立法・行政の上に共産党があり、すべては共産党の指導のもとに意志決定が進められるお国柄。
明らかに中国指導部の意志が裁判所の賠償命令に反映されていると考えざるを得ないでしょう。
かつて列強に虫食いにされ、戦後も長く世界最貧国の一つに数えられていた中国。
今、経済的にも軍事的にも米国に対抗しようかという大国にのし上がって、積年の恨みを晴らそうとでもいうのでしょうか。
みみっちぃですねぇ。
大人(たいじん)の国をもって任じていたのではないのでしょうか?
今日の職場は朝からざわついています。
午後、さる高貴なお方が訪問されるからです。
そこいら中にガタイのでかいスーツ姿の皇宮警察や千葉県警、警視庁のおまわりさんがうろうろしています。
職場内だけでなく、周辺の道路にも、ものものしい警察車両があふれています。
何もそこまで厳重に警備しなくても良さそうなものを。
私は地元の市長・市議会議長・文部科学省の高官らをご案内したり誘導したりする役目を仰せつかっています。
でもじつは、みなさんこの手のことには慣れていて、さして緊張感があるわけではありません。
この国の成り立ちを思う時、さる高貴なご一家の存在は、文化芸術の庇護者であり、古式ゆかしい儀式を守る方でもあり、いわばわが国文化の根源と言っても良い存在であり続けています。
しかし私は、それならば、国民統合の象徴である必要は無いと思っています。
日本国憲法の第一条では天皇の地位を、国民統合の象徴であり、その地位は国民の総意に基づく、と書かれています。
しかし、それは嘘です。
総意というのは、国民全員ということです。
しかし、天皇制を廃止しようというけしからぬ輩は少なからず存在し、私もまた、現在のような皇室の在り方に疑問を持つ不逞の輩の一人です。
天皇という称号は残しつつ、大幅にその義務を軽減させるべきであろうと思います。
何も江戸城跡にあんな広大な住まいを設ける必要は無いし、選挙権や被選挙権、職業選択の自由、住居の自由など、いわゆる社会権を認めるべきではないでしょうか。
今のままでは、生物学的には人間でも、社会的には人間ではない、一種の被差別民のように見受けられます。
生まれながらに持っているはずの種々の権利が制限され、義務ばかりが多いというのでは、現代社会に生まれながら、あまりにもお気の毒です。
しかし、現在の皇室の在り方を、国民の8割が支持している状況にあっては、私の思いが成る日は遠いでしょう。
人間が生まれながらに平等であるなんていうのは大嘘で、むしろ生まれた家、経済状況、家族との関係など、生まれながらに不平等なものです。
そうであるならば、なおいっそう、平等であるよう努力すべきではないでしょうか。
その第1歩として、皇室の在り方を大幅に変える必要があるように思えてなりません。