ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

2012年09月30日 | 文学

 今宵は十五夜ですね。
 見事な満月を期待していましたが、あいにく関東地方はこれから台風が直撃するとのこと。
 残念ながら月見酒というわけにはいきません。
 もっとも、月が出ようと出まいと、花が咲こうと咲くまいと、雪が降ろうと降るまいと、私は酒を楽しむんですが。

 7ヶ月で18キロも痩せた結果、血液検査の結果はオールA。
 肝臓もAです。
 おかげで心置きなく酒が楽しめるというものです。
 ただ、以前よりも大分酒量は減りました。
 焼酎のロックを2杯。
 それでも十分な酔い心地です。

 唐の詩人、李白は大変な酒飲みで、一斗の酒を飲んだと伝えられます。
 本朝では、若山牧水は朝2合、昼2合、晩6合の酒を欠かさない大酒飲みでした。

 そんな酒豪とは比ぶべくもありませんが、私も酒を好みます。
 明日からの一週間の憂さを忘れるため、そろそろ晩酌を始めるといたしましょうか。

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NHK撮影終了

2012年09月30日 | 文学

 今朝、NHKのみなさんは私が山頭火の句集を借りた図書館で撮影。
 その後わが家に来て、日曜日ではありますが、スーツに着替えて駅まで歩く様子を撮影しました。
 これで撮影の全てが終了。

 NHK松山放送局の番組ということで、放送は四国の4県のみ。
 放送日は11月2日。
 しこく8という番組で20時から20時43分まで放送するそうです。
 編集が終ったら、DVDを送ってくれるとのことでした。
 後日、全国放送を行いたいと言っていました。
 実現するかどうかわかりませんが。

 一つ、肩の荷がおりました。
 松山放送局の面々は、これから宮城に行ってロケだとか。
 なかなか忙しい仕事のようです。

 私が新人の頃、元気だったときの写真を四枚貸しました。
 どういう文脈で使うのでしょうね。

 インタビューでは一時間以上話しましたが、編集でぶつぎりにされるんでしょうね。
 残念ではあります。

 ここで、一応説明しておかなければならないことがあります。
 番組中、妻、と言う言葉を使いました。
 私は戸籍上、15年前に結婚しました。
 このブログでは、私は孤独なおじさんということになっており、時折同居人という名で妻を登場させてきました。

 孤独なおじさんというのは私の心象風景を表したもので、妻がいようと友人がいようと、私、及び全人類が共有する絶対的孤独というのは変わらないものだと思います。

 私は妻と仲が良く、喧嘩したこともありませんが、それは互いに相手の人格を尊重してのこと。
 私は妻が徹夜で飲んで帰っても何も文句は言いませんし、彼女もそうです。
 極端な話、妻が浮気しても、私の心は平安でしょう。
 それはつまり、夫婦というより、ルームシェアをしている同居人に過ぎないからです。

 わが国の法律にてらして、単なる同居では権利義務関係がややこしく、まわりの目もあることから、より面倒の少ない入籍を選びました。

 しかし、私の孤独が癒されることはないし、妻の生活に干渉する気もありません。

 私は相変わらず、妻と言う名の同居人はいますが、孤独なおじさんであることに変わりは無いのです。

 今後も、同居人という言葉を使い続けたいと思っています。

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NHK撮影第一弾

2012年09月29日 | 仕事

 今日、午後2時から4時までNHKの撮影がありました。
 インタビューが一時間くらい。
 主にうつ病のことと、山頭火のどんな句で救われたか、という話をしました。
 少々疲れましたね。

 その他、私がうつが激しかった頃一日24時間のうち22時間も寝ていたというベッドの撮影。
 さらには私が山頭火の句集を読んでいる場面の撮影などです。
 精神病薬を飲む場面の撮影もありました。
 それと、ブログを書いている場面の撮影も行いました。

 
 放送は、四国4県のみ。
 NHK松山放送局の企画ということで、四国のみでの放送をまず行うようです。

 11月2日の20時から20時43分までのしこく8と言う番組で放映されるようです。
 いつになるかはわかりませんが、全国放送も予定しているとかで、そうなるとこのブログの読者のみなさんに顔ばれしていまいますね。

 それが良いことなんだか悪いことなんだかわかりません。

 時期は未定ですが、全国放送の日程が決まりましたら、このブログでご報告します。

 明日はスーツを着て出勤する風景を撮影するそうです。
 駅まで歩いていく風景も撮るんだかとか。
 図書館の撮影はイメージ映像ということで、私が行く必要はないそうです。

 いつになるかわかりませんが、全国放送、楽しみですねぇ。

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掃除

2012年09月29日 | 仕事

 今日は朝から掃除しました。
 NHKの撮影が午後からあるためです。
 私は散らかっているのが我慢ならない質のため、日頃からマンションの中はこざっぱりしています。
 それでもたまに掃除すると、けっこう汚れていたのだなと、気付きます。
 たまには来客があったほうが、家をきれいに保ててよいのかもしれません。

 予想に反して、予期不安はほとんど感じません。
 職場でのプレゼンなんかの前のほうがよほど緊張します。
 質問に答えるだけでよく、しかも大勢の前でしゃべるわけではないことがその理由と思われます。
 もっとも、カメラの向こうには、職場でのプレゼンとは比較にならないほど多くの視聴者がいるのでしょうが。

 せっかくの土曜日、こんなことで時間を費やすのはもったいない気もしますが、滅多に無い経験ですので、楽しくやり過ごしたいと思っています。

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NHK番組電話打ち合わせ

2012年09月28日 | 文学

 先ほど、NHKのディレクターから電話があって、明日、明後日の撮影について打ち合わせを行いました。

 それによると、明日は午後2時頃撮影の人々がきて、かなり長時間にわたって山頭火の句によってうつ病にいかなる影響を与えたか、だとか、山頭火への思いを語る場面をわが家のリビングで撮影するようです。
 インタビュー形式ではなく、カメラに映らない場所にディレクターが陣取り、私はカメラ目線ではなく、そのディレクターの質問に答えていくのだとか。

 そのほかに薬を飲むシーン、スーツに着替えて駅に向かうシーンなどを撮影するようです。
 図書館の撮影は、イメージ映像ということで、私は行かなくても良いようです。

 山頭火の句に特別詳しいわけでもない私がこんな取材を受けてしまってよい物か、今でも葛藤があります。

 しかし、案ずるより生むが安し。
 なんとなくうまく行ってしまうでしょう。
 私はアドリブも得意なのです。


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日中友好

2012年09月28日 | 社会・政治

 今年は日中国交正常化40周年の記念すべき年ですが、尖閣諸島の領有をめぐって両国は鋭く対立しており、記念行事が中止されるなど、きなくさい空気が漂っていますね。

 領土問題は、古くはフォークランド紛争など、国の体制や友好関係とはまた別問題であるようです。
 領土の話になるとどこのどんな小国も、自国の主張を曲げるということがありません。

 はるか大昔から繰り広げてきた領土をめぐる争いが現代もなお重要な国際問題になるとは、切ないばかりです。

 尖閣諸島については、1970年頃、領海に莫大な石油が眠っているらしいことが判明してから、にわかに中国、台湾が領有を主張し始めたという経緯があります。

 わが国にとっては寝耳に水。

 現に中国が作成した古い地図には、尖閣諸島を日本領と明記しています。
 あんな所に油があるから起きた問題で、油など無い、単なる漁場であれば、問題が深刻化することは無かったわけで、わが国にとって油があるのが良いことなのか悪いことなのかわかりません。
 しかもせっかくの油も、日中台がにらみ合って、試掘することすらままなりません。
 これでは宝の持ち腐れ。
 いずれ石油も石炭のように主たるエネルギーの座を明け渡すかもしれず、そうなると尖閣をめぐる対立は何だったのか、ということになります。

 領土問題はさておいて、石油を共同開発できれば良いんでしょうけど、そういう雰囲気ではありません。
 石油という果実を分け合うことができれば、と思います。

 誠に嫌なシナリオですが、中国が武力をもって尖閣諸島を奪取しようと決意した場合、北東アジアは大変な危機的状況に見舞われます。
 中国人民軍が出張ってくれば、わが国は自衛隊を出動させざるを得ず、そうなれば米国も在日米軍を動かさないわけにはいかないでしょう。

 まさか全面戦争ということにはならないとは思いますが、地域紛争であっても彼我の兵士の血が流れるでしょう。

 せっかく67年間続いた太平の世は、崩れ去ることになります。

 そうなれば、日本人は驚くべき豹変を遂げるでしょう。
 昨日まで反核平和を唱えていた連中はにわかに中国討つべしと訴え、世論は一気に過激なものに変じるでしょう。

 戦後わが国は国防安保ということに拒否反応を示してきましたが、わが国の国民が腑抜けになったわけではありません。
 実に簡単に、力の信奉者に戻るでしょう。

 昭和陛下は昭和50年代に米国を訪問した際、現地の記者から「戦後、日本人はどんなふうに変りましたか?」と問われ、「何も変っていません」と答えて記者を唖然とさせました。
 昭和陛下は慧眼であったと言わざるを得ません。

 それが証拠に、北朝鮮の核開発が問題になると、なぜか国際世論は北朝鮮に対抗するために日本が核武装を目指すのではないかと心配する論調が多くを占めました。
 北朝鮮の核武装などどうでも良いかのごとく。
 なぜかわが国の核武装を怖れるのです。

 先の大戦で、わが国は独伊が敗れた後も、三カ月に渡って世界を相手に孤軍奮闘しました。
 その恐怖は、今も世界の人々の記憶に鮮明なようです。

 今はまだ、直接の武力対決という事態までは想像しにくい状況ですが、国際情勢は時々刻々と変化しています。
 今のうちに、どうにかして中国との友好ムードを取り戻さなければなりません。
 もちろん、そのために島を譲るようなことがあってはなりません。
 島を死守しながら相手国との友好関係を取り戻すとは、気の遠くなるような作業です。
 地道な対話を積み重ねていく他ありますまい。
 また、民間レベル、個人レベルでの交流も大切でしょう。

 戦後67年、今ほど平和を脅かされている時期はありません。
 この危機を、なんとか平和に乗り切ってもらいたいものです。


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咳とくしゃみ

2012年09月27日 | 文学

 急に涼しくなったせいか、朝からくしゃみが止まりません。
 背中から腰が重い感じ。
 風邪のひき始めですかねぇ。

 今度の土日はNHKの撮影があるというのに。
 今日は暖かくして早目に寝たほうが良さそうです。

 なんだか今年の夏は強制終了と言う感じで、突如として涼しくなりましたね。
 これでは体がついていけません。

 尾崎放哉に、

 咳をしても一人

 という有名な句がありますね。
 寂寥感が漂う名句です。
 でもあれ、咳だからさまになるのですよねぇ。

 咳の子の なぞなぞあそび きりもなや   中村汀女

 女人咳き われ咳きつれて ゆかりなし  下村槐太

 痩身の 少女 鼓のやうに咳く   福田甲子雄

 
咳を詠んだ句は簡単に思い浮かびますが、あんまりくしゃみを詠んだ句は思いつきません。

 でっかいくしゃみを事務室で連発していたのでは、滑稽どころか迷惑がられるだけです。


 私は幼い頃から鼻が悪く、長いこと副鼻腔炎というのに悩まされました。
 症状は鼻づまりとくしゃみです。
 大人になってからは大分良くなったのですが、体調を崩すと真っ先に鼻にきます。
 熱がでると不思議と鼻は治まって、熱が下がると咳がでて、というのが私の風邪のパターンです。
 もちろん、鼻だけでそこから先に進行しないことも多々あります。
 今回もそういう風にしたいものです。

 でもまぁ、くしゃみが句題に上らないということは、それだけ咳よりも軽い症状だからなんでしょうねぇ。
 昔結核は不治の病で、結核といえば咳ですから。
 喘息も寝られないは息苦しいはで大変ですし。

 そういう意味では、喉でなくて鼻が弱点で良かったのかもしれません。

 
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安倍新総裁誕生

2012年09月27日 | 社会・政治

 自民党総裁選、安倍議員が当選しましたね。

 新聞は相も変わらず、誰がどういう思惑で誰を支持しただの、額賀派は石破氏に怨念を抱いているだのと、どうでも良いことを書き立てていました。
 有権者が知りたいのはそれぞれの候補の政策についてなのに、そんなことは興味がないのか、あるいは有権者を馬鹿にしているかどちらかでしょうね。
 新聞の政治報道がゴシップ記事のようなって久しいように思います。

 安倍議員、かねてから憲法改正が持論。
 前回総理の時は教育基本法改正などの実績をのこしましたが、肝腎の憲法改正には手をつけられませんでした。
 今回はその宿願を果たしてもらいたいものだと思います。
 憲法が発布されて60年以上、一度も改正されていません。
 これは世界各国の憲法と比較して、異例なことです。
 法律は現実に半歩遅れてついてくるものだとすれば、現実と大きく乖離してしまっており、わが国は事実上国の最高法規をないがしろにして、解釈変更によってかろうじて現実に合わせようとしてきました。

 でもそれはもう限界を超えています。

 国家が国の最高法規をないがしろにしなければ現実社会に適応できないというのは不幸なことですし、何よりも国が法を守らないことによって生じる国民のモラルの低下を怖れます。

 イデオロギー対立の時代ははるか昔のことになり、国の基本政策においては自民党も民主党も大差ありません。
 日本維新の会、という胡散臭い連中が近頃人気を集めているようですが、あんなものはいずれ雲散霧消してしまうでしょう。
 かつての日本新党がそうであったように。

 2つの大政党がおおむね似たような政策を採る今、憲法改正の機は熟しています。
 各種世論調査でも憲法改正に賛成する者が6割を超えています。
 20数年前、社会党が議席を伸ばしていた頃とは隔世の感があります。
 その社会党、事実上消滅し、社民党と名前を変えて昔ながらのノスタルジックな護憲論を掲げていますね。
 でもあんな小さな政党では何もできますまい。

 共産党は昔から憲法改正を唱えながら、現実の国会では護憲論にまわるという、倒錯的な態度を採り続けています。
 共産党の憲法改正論は要するに共産国家を作りたいということで、それは国民から受け入れられるはずもないから、改正は良いけれど改悪には反対だ、と奇妙なロジックを掲げ続けています。

 比較的穏健な護憲論を唱えるのは公明党ですが、野党でも与党でもなく、どの政党ともくっつくということで、ゆ党なんて揶揄されています。

 いすれも、安倍新総裁の強烈な憲法改正への意志に対抗することはできないでしょう。
 安倍政権誕生に期待します。

 
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痛み

2012年09月26日 | 精神障害

 苦しみと喜びは背中合わせについているとやら。
 なるほど、苦しんだ仕事ほど達成感も大きいものです。
 冬山に命がけで登る人は、その苦しみの末に来る喜びをもとめているのでしょうか。

 私が好んで愛聴するサンタラというグループがいますが「Joy & Pain」という曲を歌っています。
 Joy(喜び)という名の子とPain(苦痛)と言う名の双子の姉妹を歌ったもので、示唆に富んでします。
 まずは「Joy & Pain」をお聞きください。

 

 今度の土日のNHKの撮影、なんだか憂鬱になってきました。
 好きなホラー映画についての取材なら喜んでうけたものを。
 山頭火の句によって癒されたうつ病患者としての取材ですからねぇ。

 いわば私自身の暗部をさらけ出すようなもの。
 それもテレビで。
 
 しかし、NHKの福祉番組などには、うつ病患者のみならず、性同一性障害の患者や身体障害者、ひきこもりなど、多くの世間的には差別を受けてきたような人々が出演し、自らの思いを打ち明けています。
 勇気ある行動だと思います。
 それらの人々をテレビで観て、勇気づけられた人々も数多く存在しているでしょう。
 私もまた、私の姿を観て勇気づけられる人がいるものと信じて、この取材を受けることを決めました。

 取材が苦痛なのはやむを得ないとして、その苦痛の双子である喜びが、ことが終わってから湧いてくるものと信じます。


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アスペルガ―症候群患者の犯罪

2012年09月25日 | 精神障害

 過日、40代のアスペルガー症候群の患者が姉を殺害し、裁判員裁判の結果、検察側求刑懲役16年に対し、懲役20年という極めて重い刑が言い渡されました。

 私はこれに多いに不満です。

 新品のパソコンを欲しがった弟に対し、中古品を買い与えたところ、弟はそれを逆恨みし、犯行に及んだ、というのが検察及び裁判員の見たてです。

 しかしアスペルガー症候群の患者は、他者とのコミュニケーションがうまくとれず、また、相手の気持ちを慮るということが極端に苦手です。
 したがって弟にしてみればそれは逆恨みではなく、純粋に姉に悪意を感じたのでしょう。
 もちろん、だからと言って殺人を犯して良い道理はありません。
 しかし、障害者にはそれなりの配慮がなされなければなりません。
 心神喪失であれば無罪となりますが、おそらくは一生精神病院に閉じ込められるでしょう。
 心神耗弱であれば刑を減じなければなりません。

 裁判員は、このような人物は長く刑に服さなければならず、社会に出ても受け皿が無いことを懲役20年の理由に挙げています。

 これは話が逆です。

 社会に受け皿を作るようにしなければならないに違いありません。

 このような倒錯した理屈がまかり通るならば、わが国が長い年月をかけて築きあげた障害者への刑罰がいかにあるべきかという問題が、ふりだしに戻り、単なる障害者差別を助長することになるでしょう。

 私は自助グループなどで多くの精神障害者と知り合いになりました。
 彼らは私同様、それほど重い症状ではなく、善良で常識的な人々でした。
 しかし症状が重く、ゆえに重大な犯罪を犯してしまう障害者も少数ですが存在します。
 彼らは精神の不調に苦しみ、差別や偏見にもあい、辛い人生をおくってきたであろう人々です。
 病ゆえの犯罪を健常者のそれと同様に扱うことは、絶対にしてはいけません。

 精神障害というのは他の病気と同様、必ずあるパーセンテージで存在します。
 それは人間が多様であることによって種としての生き残りを図った結果です。
 心臓が悪いとか腎臓が悪いとか、精神に障害があるとかいうのは、場合によってはそういう人しか適応できない状況に備えたものだと思われます。
 それら人類全体のリスクを負って生まれてきた人々に、健常者は同情的であるべきでしょう。

 それがやっとたどり着いた人類の叡智というべきです。


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NHK番組撮影日決定

2012年09月24日 | 仕事

 先週NHKのディレクターがわが家に来て、山頭火についての番組で取材を受けるための下打ち合わせを行ったことはすでにご報告しました。

 つい先ほど、そのディレクターから電話があり、9月29日(土)・30日(日)の二日に渡って撮影を行いたい、とのことで、心中複雑ながらも快諾しました。

 まずはわが家のリビングでインタビュー。
 そして私が山頭火の句集を借りた図書館での撮影。
 できれば診察風景も撮影したいとのことでしたが、今度の土曜日は診察日ではありません。
 その旨伝えたところ、NHKから病院に撮影許可を願い出るので臨時の診察予約をしてほしいとのことでした。
 医師がなんと言うかもわからないのに強引ですねぇ。
 図書館だっていきなり数日後に撮影させてくれと言って許可するのでしょうか。
 NHKの看板をぶら下げて驕っているような感じがしました。
 そしてこれはやらせになりますが、スーツに着替えて出勤していく場面も撮りたいんだとか。
 さらには私の同居人の話も聞きたいとのことでしたが、彼女は多分嫌がるでしょうねぇ。
 一応聞いてはみますが。

 この話を最初にメールで受けてから、なんだかずいぶん早手回しです。
 テレビ番組の取材というのは大抵こんなものなのでしょうか。
 私はもっと時間をかけて用意周到に行うものだと思っていましたが。

 慌しいですが、今の私は何事にも逆らわず、風にそよぐ柳のように生きていきたいと思っています。

 今回の件も、多分、なんと言うこともなく過ぎ、忘却の彼方に消えていくことでしょう。

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疲労

2012年09月24日 | 仕事

 今日は一日働いて、なんだか疲労が激しいようです。

 私は自分では気付かないのですが、仕事に集中すると独特のONモードに入り、まわりが声をかけずらい雰囲気になると酒席などで指摘されることがたびたびあります。
 能率は上がりますが、その分OFFモードに切り替わったときにどっと疲れがきます。
 今日はそのONぶりが激しい日だったようです。
 さぞかし同僚は私のぴりぴりぶりにびびっていたことでしょう。

 反省しなければなりませんねぇ。


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祝 日馬富士 横綱昇進

2012年09月24日 | その他

 昨日の大相撲千秋楽結びの一番、久しぶりに力が入る大相撲でしたねぇ。
 1分半を超える長い相撲でしたが、終始攻めていたのは大関でした。
 白鵬は必死で残していましたが、もうピークは過ぎたのかなと思わせる防戦一方でした。
 強くなる時はあれよあれよという間に強くなりますが、衰える時も早いんですよねぇ。
 長いこと一人横綱でしたから、相当体にきているはずです。
 横綱経験者の平均寿命は63歳と聞いたことがあります。
 相当なプレッシャーとストレスがかかるのでしょうね。

 ちなみに犬も、盲導犬の平均寿命は短いそうです。
 しんどいことを続けると、寿命を縮めてしまうのですね。

 動物園の動物はおおむね野生の動物より長生きするそうです。
 閉じ込められているストレスよりも、餌が与えられ、天敵に襲われる心配も無いというほうがストレスが少ないんでしょうね。

 それはともかく。
 白鵬は一人横綱の重圧から解放され、もう一花咲かせるんでしょうか。
 あるいはほっとして気合が抜け、引退へまっしぐらになるんでしょうか。

 日馬富士はこれから大変ですね。
 大横綱への道を歩んで欲しいものです。

 今はモンゴル出身力士全盛。
 日本人力士の奮起が待たれます。

 
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2012年09月23日 | その他

 今日は冷たい雨に閉じ込められて、ごろごろしています。
 季節がこんなに早く移ろうものだとは、43年生きてきて気付きませんでした。
 もうすっかり、秋ですねぇ。

 食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋と、秋は四季のなかでも最も過ごしやすい季節。
 春のような濃厚な憂愁の気配もありません。
 秋を楽しまずして、いつ楽しむ季節がありましょう。

 私はとりあえず、食欲の秋を楽しみたいと思っています。
 それには切実な理由があります。
 3月5日の父の死以来、食欲不振が続いており、7ヶ月弱で体重が18キロ落ちてしまい、なんだかふらふらするというか、力が入らないのです。

 父の生前73キロあった体重が今朝は55キロ。

 ダイエットもせずにこんなに急激に体重が落ちることがあろうとは思ってもいませんでした。
 就職時の体重が53キロで、その下は私にとって未知の世界。
 どうしても53キロ以下に落ちるようなことは避けたいと思っています。
 できればここいらで体重減少が止まってほしいと思っており、食欲の秋を楽しみたいというわけです。

 体重が落ちて良かったこともあります。
 以前買ったスーツが着られるようになったこと。
 捨てずに取っておいて良かったと思います。
 いずれも10万円ちかくするスーツなので、これから買ったら手痛い出費です。
 安いスーツを買ったこともあるのですが、着心地が悪くて結局着なくなってしまったので、安物買いの銭失いになるよりはと、身分不相応なスーツを着用しています。

 他に良かったのは、血液検査の値がことごとく正常値になって、主治医に褒められたことですかねぇ。
 コレステロールと中性脂肪と血糖値が正常値を超えたばかりの時に、父は亡くなったのです。
 まるで父は、おのれの死をもって、倅の健康を担保したような気がしてなりません。

 今年の秋は、精がつくものを食って、体重を維持したいものです。


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放哉

2012年09月23日 | 文学

 「放哉評伝」を読みました。
 山頭火にかまけているうちに、もう一人の自由律俳句の巨人、尾崎放哉について知りたくなったからです。

 よく、動の山頭火、静の放哉と言われます。
 山頭火が晩年まで各地を行乞の旅を繰り返したのにたいし、放哉はサラリーマン生活を30代半ばで打ち切り、いくつかの寺の寺男や堂守をした後、晩年は小豆島の小さな庵に閉じこもって句作にはげんだからでしょう。
 しかし2人には、共通点も多くあります。
 ひどい酒飲みであったこと、多くの人に恥じも外聞もなく金の無心をしたこと、俳誌「層雲」の主要な同人であったこと、など。

 句風は当然違ったものです。
 山頭火は激しく、放哉は寂しげ。

 つくづく淋しい我が影よ動かして見る

 この句は、読みようによってはずいぶん不気味な印象を与えます。
 我の付属物であるはずの影と我とを同じ位置に置いて、影に呼びかけているのです。

 一日物云はず蝶の影さす

 ここでも影が重要な暗喩を含んでいます。

 こんなよい月を一人で見て寝る

 この句は放哉が否定した季語があり、わが国文学では重要なモチーフである月が正面から取り上げられ、放哉の芸術的精神がより自由になったことをうかがわせます。

 放哉は40歳で小豆島に庵を結んでから、わずか一年足らずで結核に倒れ、周囲が入院することを強く勧めても頑として断り、41歳で短い生涯を終えています。

 旧制一高から東京帝国大学を出、生命保険会社の幹部にまでなったエリートとしては、異色の生涯です。 

 辞世は、

 春の山のうしろから煙が出だした

 です。
 何か頓悟したような、明るい感じの句になっています。

 山頭火といい、放哉といい、なかなか俳句だけで食っていくのは困難だったようで、いつもお金の心配をしています。
 それでいて桁外れの大酒飲み。
 家族を捨て、世の中をも捨てなければならなかったその精神には、痛ましい思いがします。
 酒でも飲まなければやれん、という気持ちも分からないではありません。
 しかし正直、こういう人と知り合いにはなりたくないですね。

 凡人に生まれた私は、自らの平凡さを喜ぶべきでしょう。

放哉評伝 (俳句文庫)
村上 護
春陽堂書店



尾崎放哉全句集 (ちくま文庫)
村上 護
筑摩書房

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