ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

公債特例法案

2012年08月31日 | 社会・政治

 公債特例法案、成立できませんでしたね。
 これでわが国の財政は危機的な状況に追い込まれました。

 安住財務相は会見で「可能な限り執行を後ろ倒しする。このままいけば財源の枯渇が現実になりかねない」と述べ、早期の法案成立を求めました。
 このまま行くと、平成24年度予算は10月中にも枯渇してしまうそうです。

 抑制策は、

●地方自治体に配る地方交付税について、9月初旬の支払い予定日を延期したうえで、一 部はさらなる先送りを検討。
●国立大学法人や独立行政法人向けの運営費交付金は予算の半分以上の支払いを遅らせる。
●各省庁の出張費など支出を抑制する。

などとなっています。

 このうち2番目の国立大学法人や独立行政法人向けの運営費交付金の支払いを遅らせる、という点は、私の職場を直撃します。

 運営交付金は、税金を財源として、4半期ごとに各法人の口座に振り込まれ、これをもとに物品の購入、給与の支払い、出張旅費、各種役務などの支払いを行っており、どれだけ遅れるのかわかりませんが、まさか3月31日まで振り込まれないということはないでしょうが、組織運営に大きな影響を及ぼすこと必至です。

 地歩自治体も同じことが起きますね。
 地方交付税が遅れるというわけですから。

 つまり日本国中、あっちでもこっちでも役所は金が無いという悲鳴を挙げることになるわけです。
 最悪、役所が開庁できないとなれば、国民生活にも大きな影響を及ぼします。

 このような重要法案を政争の具に使った自民党をはじめとする野党のみなさんは、国民の悲鳴をどう聞くのでしょうねぇ。
 議員歳費がもらえて、新幹線のグリーン車には乗り放題で、議員歳費の他にも莫大な文書通信費をもらっている国会議員は、我関せずを決めこむつもりでしょうか。

 国民の生活が第一とかいうふざけた名前の政党がありますが、あれは己の権力が第一の間違いでしょう。

 解散前に公債特例法案だけは通してほしいですねぇ。
 そうでなければ、私たちはお手上げ。
 電気代も水道代も払えず、節約のため最悪の場合長期にわたって自宅待機なんてことになりかねません。

 しかしそうは言っても志の高い国会議員の皆さまのこと。
 きっと事の重大さに気付き、良きにはからってくれるものと信じています。


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屁負比丘尼

2012年08月31日 | お笑い

 出物腫れ物ところ嫌わず、とか申します。
  おならやげっぷを人前でするのは恥ずかしいこととされていますが、出てしまうものは仕方ありません。
 私も子どもの頃、曽祖母の通夜で大きな屁をしてしまったことがあります。
 まだほんの幼児でしたが、顔から火の出る思いでした。
 今でも鮮明に覚えているところをみると、幼心によほど恥ずかしいと思ったのでしょう。

 これが良家の子女や婦人であればなおさらです。

 屁の論に 泣くもさすが 女なり

 という江戸川柳があります。

 男女が何人か集まっているところで、誰かがすかし屁をし、一体誰がやったのかということになり、中の女性が疑いをかけられ、泣き出すさまを詠んだ句です。

 胃腸神経症という病気もあるそうです。
 いつもおならが出るんじゃないかと気になり、実際に出たりして、ひどくなるとおならのことしか考えられず、引きこもりみたいになってしまうそうです。
 赤面恐怖症や視線恐怖症、吃音なんかと根っこは同じだと言われていますね。

 そこで江戸時代には、粋な商売がありました。

 屁負比丘尼(へおいびくに)です。

 要するに良家のお嬢様や御婦人と行動を伴にし、お嬢様や御婦人が屁をひってしまった時、「申し訳ございません。とんだ粗相をいたしました。私めがやったことでございます」とかなんとか言って、お嬢様や御婦人が気兼ねなく屁をたれることができるようにする尼の格好をしたおばさんです。



 こんな商売、江戸期のわが国以外で聞いたことがありません。
 よほど体面を重んじていたのでしょうね。

 だけど屁負比丘尼を連れていれば、あ、あのお嬢さんかましたな、と、逆にバレバレになりそうな気がしますが、そこはそれ、そんなことを言うのは野暮だったのでしょうねぇ。
 その場にいるみんなが屁をめぐってくだらぬ芝居を打っていたのかと思うと、楽しい気分になります。

 これも恥を重んじるわが国文化の伝統なのでしょうかねぇ。


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夕陽

2012年08月31日 | 精神障害

 8月も最終日を迎え、最近とみに陽が短くなってきたことを実感します。

 17時過ぎに仕事を終え、職場を出る頃は大分明るいですが、18時頃家についてひと風呂浴びて酒でも飲もうかという段になると、大分うす暗くなっています。

 私は精神障害発症以来、夕方になると何がなし、もの悲しくなる習性がついてしまい、この時季、運転中に夕陽を見るのが嫌ですねぇ。

 しかも私は帰宅時、西に向かって走っていくので、余計にそれが強く感じられます。
 いっそ真っ暗なほうがいいんですけどね。


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思い残し

2012年08月30日 | 散歩・旅行

 明日で8月も終わり。
 夏休みの宿題に追われる子どもたちの断末魔の悲鳴が聞こえるようです。
 
 私は子どもの頃、夏休みの宿題はほとんど7月中に終わらせていましたね。
 今考えても驚くべきは、絵日記まで終わらせていたことです。
 未来を予測していたんでしょうか。
 ただし、日々の天気の欄は空欄にしていました。

 工作だけがいつもぎりぎりでした。
 手先が不器用でしたから。

 ある時、親戚のおじさんが手製の湯かき棒を夏休み中にもってきてくれて、これ幸いと、夏休みの工作として学校に持っていって、出来が良いと褒められたことがあります。
 それはそうでしょうねぇ。
 そういうのが得意な大人が作ったものなのですから。

 でも今は湯かき棒なんて見かけなくなりました。
 今の風呂は温度設定まで出来ますから、そんな物必要ないのでしょう。
 子どもの頃は水を張って、それからガスでわかしましたから、下のほうと上のほうで湯温が違っており、入る前に風呂の湯をかき回すのは必至だったのですよねぇ。

 私には経験がありませんが、子どもの頃、親の田舎に帰ると薪で湯を沸かす、と言っていた同級生がいました。
 未経験者には薪に火をつけるのがなかなか難しいようです。
 東京育ちの母親が夫の田舎に帰省して、姑から風呂を沸かしてくれと頼まれて、どうしても薪に火をつけることができず、夫の田舎で育った小学校低学年の姪につけてもらった、なんて話を聞きましたっけ。

 小学校の頃は夏休みというと前半に母の実家である長崎に遊びに行き、後半に三泊四日程度で箱根や軽井沢などへ家族旅行に出かけていましたねぇ。
 プールや巨大ゲームセンターなどが併設された家族向けの大規模旅館やリゾート・ホテルに行って、昼間はサイクリングやボート遊び、プールで水泳など、夜はゲームセンターで遊んだものです。
 当時はインベーダー・ゲームが大流行りでした。

 冬休みは雪が積もっている地方に行って雪合戦やそり遊び、アイススケートなどに興じました。
 スキーもやりましたが、おっかなくて一度でやらなくなったのですが、大学生になってスキー・ブームが巻き起こって、スキーをやらない者は大学生ではない、みたいな風潮になりましたが、私は頑としてやりませんでした。
 大体滑るためだけに登るとは、馬鹿げています。

 今は昼は観光、夜は飲酒ですかねぇ。
 子どもの頃とやっていることは大して変っていないような気がします。

 でも多分そうなのでしょうね。
 子どもも青年も中年も老人も、人間なんて基本的に楽しいと思うのは本質的に同じようなことなのだろうと思います。

 毎年夏と冬に家族旅行に行って幸いだったのは、子どもの頃にたっぷりと遊びに連れて行ってもらったおかげで、思い残しが無いことでしょうか。

 かつてNHK大河ドラマ「八代将軍吉宗」で、徳川吉宗の長男、家重が、弟は父親によくおんぶされていたのに、自分はおんぶされたことがない、と家督を継ごうかという大人になった頃になって文句を言い出し、西田敏行演じる吉宗が、中村梅雀演じる家重をおんぶしたりして、誠に気色の悪い光景でしたねぇ。

 あれこそまさしく思い残しのせいでしょう。

 あのドラマ、中村梅雀演じる家重がびいびい泣いたりよだれを垂らしたりする熱演が人気を支えていたように思います。

 人間年相応の経験を積まないと、後になって思い残しが残り、中年になって女遊びに狂ったり、つまらぬ博打に手を出したり、碌な事がありませんからねぇ。

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竹島領有放棄?

2012年08月30日 | 社会・政治

 韓国紙、東亜日報系のテレビ局「チャンネルA」は29日、島根県・竹島(韓国名・独島)の領有権問題に絡み、2009年12月にソウルを訪問した当時の民主党幹事長、小沢一郎氏(現「国民の生活が第一」代表)が李明博大統領に「自分が総理になれば(竹島の)領有権を放棄する」と述べていたと報じたそうです。
 
 真偽は不明だとか。
 小沢氏は一方で、島根県の漁業者が竹島周辺で操業できるように求めたとも。

 事実だとすれば、まずいですねぇ。
 あんな小さな島一つでがたがた言うならくれてやる、と言いたくなる気持ちもわかりますが、短気を起こしてはいけません。

 領土問題は実効支配している側が圧倒的に有利で、現に竹島も北方領土も話し合いで返還されることなど有り得ないでしょう。
 同様に、尖閣諸島を中国が奪い取ることも極めて困難でしょう。

 領土問題に関しては、実態はともかく、とにかく事あるごとに領有を主張し続けることが大切です。
 債権と同じで、債務者がいつまでたっても払わなくても、督促し続ければ、時効を迎えることはありません。

 わが国は竹島も北方領土も忘れてはいないのですよ、と主張し続けなければなりません。

 一方支配している尖閣諸島に関しては、なるべく何も言わず、支配の強化をこっそりと進めることが肝要でしょう。

 もし仮に小沢氏が総理になっても、まさか竹島の領有権を放棄することなど有り得ないと思いますが、事の真偽がわからない以上、コメントしようがありません。

 でもかつて100人もの国会議員を率いて北京を訪れ、まるで朝貢国の使節のように中国の国家主席に挨拶していた姿を見ると、小沢氏の外交姿勢から言って、有り得ないことではないのかも。

 もう昔日の勢いはなく、過去の権勢が忘れられないご様子の小沢氏。
 もう引退して、小沢ガールズでも侍らかして、一杯やりながら自慢話でもするのがお似合いです。


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トゥルース or デア 密室デスゲーム

2012年08月29日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 残暑厳しい夏季休暇の最終日、エアコンを効かせてDVD鑑賞に耽りました。
 「トゥルース or デア 密室デスゲーム 」です。

 英国製のシチュエーション・スリラーですが、なかなか良く出来ていて、惹きこまれました。
 掘り出し物だったと思います。

 大地主の次男、フェリックスは、今風に言うならヲタクっぽいキモ男。
 大学生男女5人はフェリックスの豪邸に誕生日パーティに招待されます。
 しかし行ってみると、彼らを出迎えたのはフェリックスとは似ても似つかない長身でハンサム、鍛え抜かれた肉体を持ったフェリックスの兄でした。
 兄は英軍将校でアフガニスタンの戦場で戦った軍人。
 兄は優しげに彼らを迎えますが、突如本性を露わにし、彼らを椅子に縛り付けてしまいます。
 フェリックスは自殺したことを告げ、そのきっかけとなったと思われるフェリックスを誹謗中傷する葉書を出した者が5人の中にいるはずだ、と、名乗り出るよう求めます。
 カソリックの大地主にとって自殺は一族の恥。
 その恥辱を晴らそうというのです。
 しかし誰も葉書なんて出していないと言い張ります。
 そこで兄は、ワインのボトルを回してワインの口が向いた者がTruth(真実)Dare(挑戦)かを選んで発言するという、一種の王様ゲームのようなものを始めます。
 Dare(挑戦)を選んだ者には、他の4人のうちの誰かを指名させ、その者の口に管をつっこんで右のボトルか左のボトルかを選ばせます。
 一方のボトルには水が、もう一方のボトルには硫酸が入っているという趣向です。
 当然、硫酸を飲まされれば死亡してしまうというまさに命がけのゲーム。
 その間、麻薬の密売人が豪邸を訪れて殺害されてしまったり、兄の一瞬の隙をついて逃げ出した女子大生が兄に英軍直伝の絞め技で殺害されてしまったり、そうかと思うと兄に反撃に出る者がいたりと、じつに様々な趣向を凝らして単調になりがちなこの手の映画を飽きさせずに魅せます。

 予告編をご覧ください。

 

  ラスト、真実とはかくも残酷であったかと、いやぁな気持ちになること請け合いです。

  日本にも「王様ゲーム」「ライアーゲーム」など、この種の秀作がありますが、この映画の迫力と残虐さには到底かないません。
 主に獣の肉を食って生きてきた連中は怖ろしいと思い知らされました。
 

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原発ゼロ

2012年08月29日 | 社会・政治

 2030年の原発のあり方について国会議員にアンケート調査を行ったところ、原発完全廃止と回答した議員が42%いたそうです。

 あと18年で原発をゼロにするとなると、当然、代替エネルギーをどうすべきかが問題になってきます。
 多くは太陽光発電などでまかなうと答えたそうですが、その実現は困難でしょう。
 まず、誰が費用を払うのか。
 また、わが国が国際公約したCO2削減目標を原発ゼロで達成しようとした場合、古い建物で太陽光発電の装置が設置できないなどの場合賃貸契約を禁じる、ガソリン車の市街地への通行を禁じるなどの強硬な措置が必要で、それは国民生活に直結する大問題です。

 今年、CO2の排出量は前年度比で18%も増えたそうです。
 理由は簡単。
 クリーンなエネルギーである原発を止めたため、CO2を大量に排出する火力発電に頼らざるを得なくなったからです。

 要するに原発を止めれば火力発電への依存が生じてCO2が増え、しかし原発は再稼動したくない、という矛盾した状況にわが国はすでに陥っているわけです。

 私は18年で原発をゼロにすることは火力発電への依存を高めるだけで、CO2削減という国際公約を守ることが不可能になると思っています。
 まして菅前総理が後押しする一部市民団体のように、即時原発ゼロを求める運動は、不可能を求める愚かな行為としか思えません。

 遠い将来、70年後か、100年後かはわかりませんが、そのくらいを目途に原発ゼロを目指し、その間に火力発電ではなく、原発でもない、クリーンエネルギーの開発を進めるのが現実的ではないでしょうか。
 急いてはことをし損じる、と申しますし。

 何事もじっくりゆっくり腰を据えて進めていくのがよろしかろうと思っています。

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美人画

2012年08月28日 | 美術

 先ほどNHK-BSで上村松園の特集を放送していました。
 上村松園といえば、わが国で最も有名な女流画家の1人でしょうね。
 そして日本画で女性を描き続けた人として有名です。
 私も数年前、東京国立近代美術館に上村松園展を観に行きましたが、あんまり混んでていやになりました。
 私が彼女の美人画に感じるのは、精緻で美しいけれど、どこか情動が感じられない、ということです。
 おとぎの国の美人とでも申しましょうか。

 下は上村松園「蛍」です。


 私が男だからなのか、きれい過ぎてつまらないような感じがします。

 どちらかというと、同時代に美人画家として活躍した鏑木清方のほうが人間の情を感じます。



 鏑木清方「遊女」です。
 画題のせいもありますが、妖艶な感じで、見惚れますねぇ。

 さらに進んで、ほぼポルノ扱いされていた責め絵の伊藤晴雨となると、ほとんど欲望の塊のような絵です。



 上村松園鏑木清方と違って芸術家扱いされないまま、かなりえげつない責め絵を残し、SM趣味の方々から神のように崇められました。

 人それぞれに趣味はあるでしょうが、私は最も強く人間精神の躍動を感じさせる伊藤晴雨の責め絵に、心惹かれます。

 団鬼六が伊藤晴雨題材にした面白い作品を書いています。
 ご一読をお勧めします。

異形の宴―責め絵師・伊藤晴雨奇伝 (幻冬舎アウトロー文庫)
団 鬼六
幻冬舎



外道の群れ―責め絵師・伊藤晴雨伝 (幻冬舎アウトロー文庫)
団 鬼六
幻冬舎

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奥日光

2012年08月28日 | 散歩・旅行

 昨夜、奥日光から帰ってきました。
 気温は東京近郊でいうと10月初旬くらいの感じでしょうか。
 日中は爽やかで、朝晩は寒いくらいでした。

 新幹線で高崎まで行き、在来線で沼田へ出ました。
 沼田駅前でレンタカーを借り、奥日光を目指しました。
 普通は日光駅に出るのでしょうが、いろは坂が私にとってストレスなため、やむを得ずとった行き方です。
 この作戦、見事にあたり、運転時間は長くなりましたが、きついカーブはほんのわずかで、峠道もそれほど苦になりませんでした。
 いろは坂と違って途中多くの道の駅などがあり、休憩もできましたし。

 まずたどり着いたのは、中禅寺湖よりも少し沼田寄りの湯の湖
 車から降りた瞬間、ずいぶん涼しいと感じました。
 沼田駅前は千葉市以上に蒸し暑かったので、ずいぶんと標高が高いのだと実感させられました。
 ここは日光湯元温泉の中心で、たくさんの温泉宿があり、硫黄の匂いが鼻につきますが、中禅寺湖畔ほど人けがなく、静かで良い湖畔でしたね。
 ここでゆばそばを食いました。
 京都のゆばと比べて巨大で野趣あふれる田舎そばでした。


 
 一周3キロの遊歩道が整備されており、一時間ほどかけて湯の湖を一周しました。
 その後湯滝へ。
 日本の滝にしてはずいぶんと幅の広い滝でした。



 その後中禅寺湖畔のホテルへと向かい、チェックイン。
 中禅寺湖畔で最も古いリゾート・ホテルだそうで、古いながらも手入れが行き届き、清潔で感じの良いホテルでした。
 西洋式のホテルですが、そこは奥日光
 硫黄泉の大浴場があり、まずは移動の疲れを癒しました。
 大浴場は中禅寺湖に面しており、素晴らしいロケーションです。
 泊まった部屋も湖側で、ただのツイン・ルームですが、応接セットが置かれ、かなりゆったりとした部屋でした。
 普段ホテルというと狭いビジネスホテルにばかり泊まっているので、ホテルとはこうあるべきだと感じましたね。

 東京からの距離を考えると、中禅寺湖畔が一番涼しいんじゃないでしょうか。
 軽井沢や那須高原はちょっと涼しいくらいで、肌寒いということはありませんものね。


 夜はホテルのレストランでフレンチのフルコース。
 本格フレンチはあまりにヘヴィで苦手なのですが、お年寄りの客が多いせいか、日本人向けにだいぶあっさりして量も少なめで、ほっとしました。
 それでも完食はできませんでしたが。
 シャブリを1本あけてしまいました。



 翌日は戦場ヶ原の散策です。
 一日かかるコースや半日コースもありましたが、私は軟弱に二時間半のコース。
 最初のうちこそ雄大な自然や花に感動しましたが、町歩きを好む私は単調な景色に飽きてしまい、最後の30分くらいは緑の地獄でした。
 町歩きなら疲れたら喫茶店で休めばよいし、どこからでも地下鉄やバスに乗ることができますが、戦場ヶ原では目的地まで歩かなければ帰ることができません。
 ペットボトルのお茶を飲んでベンチで休憩しながらの散策で、しかも上り坂はほとんどありませんでしたが、結構疲労しました。

 やっと土産物屋と食堂がある駐車場にたどり着いたときは、なんだか気持ち悪くなってしまいました。
 こんな調子ですから、登山やキャンプなど、私には狂気の沙汰としか思えません。
 自ら過酷に飛び込んでいくマゾヒストでしょうねぇ。

 しばし休憩して、中禅寺湖に戻り、二荒山神社にお参りしました。

 

 ここは男体山をご神体とする神社で、男体山の登山の入り口でもあります。
 登頂まで往復6時間だそうで、過去、一日に4往復もしたつわものというか変態がいたそうです。
 何の×ゲームでしょうね。

 その後中禅寺湖畔の喫茶店で珈琲を飲み、少し散策してホテルに戻りました。



 3日目、早くも帰る日を迎え、名残惜しくて早朝6時に中禅寺湖畔に散策に出ましたが、涼しいというより寒くて、長袖シャツを着ていたのですが、10分と歩けませんでした。

 チェックアウトして中善寺に立ち寄りました。
 立木観音というのが有名だそうで、観音堂にそれは立っていました。
 なんだか不細工な観音様だなと思ったら、1,200年前、生木を直接彫ったものだそうで、今も根を張っているそうです。
 さすがに成長は止まっているが、枯れてはいないとかで、彫られた大木にしてみればたまったものではありませんねぇ。

 その後沼田駅前のレンタカー屋を目指して走り出し、途中、菅沼というキャンプ場を冷やかしました。



 静かで良いところでしたが、ちょっと寂しい感じでしたねぇ。

 もう沼田市内に入ったところで、吹割の滝というのを観光しました。



 珍しく両側から水が落ちていました。
 そして当然のことながら、猛烈に暑い。
 中禅寺湖畔から下界に下りてきたんだなぁと思い知らされました。

 その後沼田駅から帰宅の途につきました。
 せめて一週間くらい、中禅寺湖畔で避暑を楽しめる身分になりたいものです。

 3日間で50,464歩も歩きました。
 今朝量ったら、体脂肪が19%から17%に落ちていましたが、体重は変わらず、58.7キロでした。

 とりあえず明日まで夏休み。
 この猛暑では外出は控えねばなりませんねぇ。

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避暑

2012年08月25日 | 散歩・旅行

 今日から8月29日まで遅い夏休み。

 中禅寺湖畔に行ってきます。
 日光駅からイロハ坂を超えるのが一般的なルートですが、あの坂を運転するのはしんどいので、新幹線と在来線を乗り継いでJR沼田駅に出、レンタカーで中禅寺湖畔に向かう予定です。

 ネットで調べたところ、車で走る距離は長くなりますが、きついカーブがなくて、割合多くの人が利用しているルートのようでしたから。

 戦場が原などを散策し、夜はホテルでフレンチのフルコースの予定です。
 ただ最近あんまり量が食えなくなっているので、それが心配です。

 では、涼んできます。


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内戦

2012年08月24日 | 社会・政治

 シリアの内戦を取材中、フリージャーナリストの日本女性が命を落としたことが大きなニュースになっていますね。

 誠に痛ましい事件ではありますが、殺し合いの現場を取材する以上、ある程度は覚悟していたのではないでしょうか。
 そうでなければあえて戦場に行くことなどできはしません。

 古くはカンボジア内戦でクメール・ルージュに処刑された戦場カメラマンの一ノ瀬泰造
 彼は多くの戦場写真を日本のマスコミに送り、雑誌などに取り上げられてカンボジア内戦の真実を伝えましたが、わずか26歳ではかなくなってしまいました。
 「地雷を踏んだらサヨウナラ」は良く知られた彼の著作で、映画化もされました。

 「ちょっとピンぼけ」で有名なロバート・キャパは、第二次大戦の欧州戦線をはじめとして、多くの戦場写真を撮りましたが、地雷を踏んで死亡しました。
 ロバート・キャパの写真の凄まじいところは、突撃する兵士の顔写真を撮っていることです。
 つまり、突撃する兵士の前にまわって写真を撮っていたということで、危険極まりない行為です。
 だからこそ、彼の写真は多くの若者を引き付け、若者たちが戦場カメラマンを志すきっかけにもなったのでしょう。

 罪な人です。

 内戦というのは同じ国民同士が殺し合う、誠に凄惨な事態です。
 国内での戦いですから、敵味方が非常に近い位置におり、そのため簡単に攻撃目標にたどり着くことができるため、爆撃や砲撃、住民を巻き込んでの市街戦が簡単に始まってしまいます。
 シリア政府軍も、反政府軍が支配している地域に爆撃を行い、住民もろとも殺戮を繰り返しています。
 67年間の太平に酔うわが国民には想像を絶する状況が、シリアのみならず、世界のあちこちで繰り広げられているということを、私たちは肝に銘じなければなりません。

 戦争状態に突入したら、それを停止させるのは容易なことではありません。
 平和な国で反戦をさけんでみたところで、それはほとんど馬鹿げた自己満足に過ぎません。
 理をもって説得を試みても、頭に血が上った戦争中の指導者が聞く耳を持つとは思えません。
 政府軍、反政府軍のどちらかに国際社会が肩入れして勝負をつけるのが実は一番手っ取り早い戦争終結の方法でしょう。
 どうやっても勝てないとどちらかが思い知った時、戦争は終結します。

 わが国と連合国軍との戦いもそうでした。
 原爆投下と、ソヴィエトの対日参戦が、わが国の指導部に戦争継続を断念させることになりました。

 しかし、国連はシリアのあまりの状況の悪化に、撤退を決めました。
 下手をすると、何年も戦闘が続く可能性があります。
 
 スーダンと南スーダンの戦いでは、200万人もが犠牲になったと聞き及びます。
 太平洋戦争でのわが国の犠牲者が、民間人を含めてざっと290万人だと言いますから、原爆も大規模な空爆もなく、日本のように広大な戦線で戦っていたわけでもないのに、ずいぶんな人数です。

 シリアにおいて内戦の泥沼化を防ぐには、国際社会が軍事的に介入するしかないと思っていますが、如何でしょう?

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寿命

2012年08月24日 | 文学

 おととい、私は満43歳になりました。

 私は亡くなった文学者の年齢に自分が達すると、深い感慨を覚えるという癖があります。

 二十歳を迎えたときには、「肉体の悪魔」などで著名なフランスの作家、ラディゲが亡くなった年齢に達したのだと思い、おのれの二十歳の不甲斐なさを嘆きました。
 24歳になった時には、樋口一葉が亡くなった年だと気付き、彼女の若い才能に嫉妬したりもしました。
 26歳の時には石川啄木の死を、35歳の時には芥川龍之介の自殺を想い、感慨にふけりました。

 そして43歳。

 私がわが国文学史上最も敬愛する歌人である若山牧水が亡くなった年齢に達したのだと思うと、感慨もひとしおです。

 彼は朝二合、昼二合、晩六合の酒を欠かさないという、有り得ないような大酒のみで、おそらくアルコール依存症であったと思われます。
 それだけの酒を飲みながら、頻繁に旅に出かけ、短歌雑誌を創刊し、紀行文を物し、多くの秀歌を残しました。
 死の床にあって、食い物は一切受け付けないくせに、酒だけは欠かさず、医師ももはや飲酒を止めなかったと伝えられます。

 私も酒は嫌いなほうではないので、反面教師として見習わなければなりません。

 つらつら偉大な文学者が意外に早逝しているのを見るにつけ、私は中年を迎えた今も、何者でもないということを思い知らされ、愕然とします。

 一応研究機関の事務職を20年と5カ月続けており、その間には様々な国立大学や国立研究機関で勤務しましたが、経験からくる必然的な知識や勘を身につけはしましたが、自分が一分野のプロフェッショナルになったという気がしません。
 まるで長過ぎるアルバイトを続けているような気分です。

 多分次に強く意識するのは、45歳で割腹自殺を遂げた三島由紀夫でしょうか。

 あと2年後、私は何を思うのでしょうねぇ。


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なでしこ

2012年08月23日 | 文学

 今日は24節季の一つ、処暑だそうで。

 陽気とどまりて、初めて退きやまむとすれば也、と暦便覧では説明しています。

 要するに夏の暑さは峠を越えて、涼しくなる頃ということですが、なかなか実際にはそうもいかず、今日も猛暑が続いています。

 向日葵に替わって、撫子の花が咲き始める頃でもあります。
 撫子というと、その可憐な姿から、日本女性を象徴する花。
 近頃では、なでしこJAPANですっかり有名になりました。

 高浜虚子に、

 撫子や 堤ともなく 草の原

 という句があります。

 西行法師は、

 かき分けて 折れば露こそ こぼれけれ 淺茅にまじる 撫子の花

 と詠んでいます。

 いずれにしろ、暑さが残るなかにも秋の気配が感じられる詠調ですね。
 か弱いながらも凛々しさを帯びた日本女性の理想を撫子にみたのもなんとなく理解できます。

 でも実際のところ、そういう女性にお目にかかったことはありませんねぇ。
 理想は理想、現実とは異なっているということでしょうか。
 

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お国柄

2012年08月23日 | 社会・政治

 韓国が野田総理から李大統領への親書を返却するという報道を見ました。
 一国の総理大臣からの親書をつっ返すなんて聞いたことがありません。
 戦争中の国だってこんな分かりやすい敵対的行動をとらないんじゃないでしょうか。

 考えてみると、朝鮮半島というのは哀れなものです。
 漢民族が支配している中国の王朝には朝貢し、元や清など、異民族の王朝からは攻撃され、わが国も秀吉の朝鮮出兵や近代の日韓併合など、常に隣国からの脅威にさらされ、しかも勝ったためしがありません。
 挙句の果てには南北分断国家になってしまいました。

 現在、韓国はアイデンティティを守るため、もっぱら反日を利用しているようですが、相手がなければアイデンティティを保てないというのでは、自立自存の国家とは言えません。
 わが国が弱小国家に転落したら、今度はどこを敵視して国の体面を保とうとするのでしょう?

 大体友好国とか仮想敵国というのはその時代時代の国際情勢によって変化するもの。
 今は軍事同盟を結んでいる日米だって、わずか67年前までは激しい殺し合いをしていたのです。

 私は学生時代、思い立って日露戦争終結の日の英米の新聞を、辞書を引き引き読んでみたことがあります。
 論調は大きく二つに分かれていました。
 一つは大日本帝国の勝利を祝福し、今後は人種差別の無い社会を目指そうというもの。
 もう一つは露骨な黄禍論です。

 日露戦争が大日本帝国の勝利に終わった日、ロンドンの町は陰鬱に沈み込み、多くの人が喪服を着用したと書いてありました。
 当時英国は日英同盟を結んで大日本帝国を支援していたにも関わらず。
 国家的利益として大日本帝国を応援するが、国民はまがりなりにも白人お金持ちクラブの一員であるロシアが、黄色い猿に敗れたことが我慢ならなかったのでしょう。

 ただ、どちらの論調も、今後は大日本帝国を国際社会の主要プレーヤーと見なさざるを得ないことでは一致していました。
 黄禍論のほうは、これがパンドラの箱となってアジア・アフリカの植民地が立ちあがることを強く危惧していました。

 日露戦争は1905年に終結し、その40年後には第二次世界大戦が終結しています。
 その後約25年の間に、ほとんどのアジア・アフリカの植民地諸国は独立を果たし、日本人から始まった黄禍論は現実のものとなりました。
 日露戦争の大日本帝国の勝利は、現代にいたる人種差別撤廃の最大のきっかけであったことでしょう。
 まさしくパンドラの箱であったわけです。

 今では、人種差別は表向き固く禁じられています。
 月日の流れによる価値観の変化というのは怖ろしいほどです。

 その間、わが国は一貫して、他国との関係性にアイデンティティを求めることはしませんでした。
 わが国がわが国である根本は、わが国の伝統と文化の中にこそあると信じ、今もなお、それを貫いています。
 朝鮮半島との大きな違いで、これはわが国が海によって守られてきたことと深く関係しているといえましょう。
 地続きのように簡単には攻め込まれませんから。

 朝鮮半島には朝鮮半島の歴史がありますから、なかなかその精神性は変わらないと思いますが、戦争中でもないのに特定のある国を毛嫌いして反発することに国民が血道を挙げているようでは、お里が知れるというものです。
 もう少し自由民主主義国家としての建前を重視しては如何?


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247°F

2012年08月22日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 午後もDVD鑑賞です。
 私の生誕祭はDVD鑑賞が序章のようです。

 観たのは、「247F°」です。

 週末を湖畔の山荘に過ごしにきた男女四人。
 四人は酒を飲んでいるにも関わらず、面白がって山荘のサウナに入ります。
 最初はサウナで汗をかいては湖に飛び込んで涼を取る、お決まりのサウナの楽しみを味わう四人。
 その中で最も酔っ払っている男がトイレだと言ってサウナを出ますが、出掛けに梯子をサウナのドアに引っ掛けてしまい、3人はサウナに閉じ込められることに。
 サウナから出た男は爆睡していしまい、3人の叫びも届きません。
 サウナの焼き石で小さなガラス窓を破壊したり、ヒューズを飛ばせてサウナの温度設定機能を破壊しようとしたりしますが、なかなかうまくいきません。
 当然、脱水症状から熱中症にかかっていき、さらにはイラついた3人は罵り合いを始めます。

 私も前はよくサウナに行って大汗をかいたりしましたが、サウナに入っていられるのは、せいぜい十数分。
 それ以上は無理です。
 私はサウナでは、必ずドアの近くに座るようにしています。
 気持ち悪くなったときすぐに出られるように。
 でもそもそもドアが開かないのでは、話になりません。

 この話、実話を基にしているそうで、ずいぶんと迫力があります。
 その代わり、実話をわりと忠実に再現しているらしく、物語りの盛り上がりに欠けるきらいは否めません。
 サウナの中で繰り広げられる密室劇なので、それも仕方ないのかもしれません。

 身近な存在のサウナが、地獄のような修羅場に変じていくさまは、誠に怖ろしいものです。
 この点、大浴場なら大丈夫ですね。
 湯船から上がればとりあえず暑さから逃れることができますから。

 もう怖ろしくてサウナには入れません。

247F゜ [DVD]
スカウト・テイラー=コンプトン,トラヴィス・ヴァン・ウィンクル,マイケル・コポン
ESE


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