今日は2月26日。
昭和11年の今日、大規模なクーデター未遂事件、2.26事件が起きたのでした。
陸軍将校ら数名が、1,400名もの下士官兵を動員し、政府要人を暗殺した日。
しかし彼らは幼稚にも、先帝陛下を殺害しようとか、幽閉しようとかいう考えは全く無かったと伝えられます。
理論的指導者であった民間人の国家社会主義者、北一輝は、事件の一報を聞き、皇居は占拠したのかをまず確認したと伝えられます。
そして、それがなされていないことを知り、深い失望とともに、クーデターの失敗を確信した、とも。
先帝陛下は激怒し、煮え切らない陸軍幹部を前に、朕が近衛師団を率いて鎮圧にあたらむ、と断じるに至り、ついに青年将校たちは賊軍となったのです。
おそらく、5.15事件の時は穏便な沙汰が下ったこともあり、2.26の青年将校たちは高をくくっていたのかもしれませんんね。
しかし、先帝陛下の怒りは凄まじいものでした。
その後、わが国では大規模なクーデターは起きていません。
自衛隊がクーデターを起こすとも思えません。
しかし、世の中何が起こるか誰にも分かりません。
昭和53年に製作された「皇帝のいない八月」は、軍国主義国家樹立を目指してクーデターを起こす自衛官らと、それを秘密裡に鎮圧しようとする政府の暗闘を描いて見事です。
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この映画はあくまでフィクションですが、私の知り合いの陸上自衛官によると、冗談半分の者、ほとんど本気の者、様々な者が、クーデターについて密かに計画しては上層部から潰されている、と聞いたことがあります。
聞いた話ですからどこまで本当かは分かりませんが、怖ろしいことですねぇ。
いつ何が起きても不思議なない、ということだけは肝に銘じておきたいものです。
浅間山荘やオウム事件など、大規模テロ事件はわが国でも起きているわけですし、クーデターだけは起きないとは言えないだろうと思います。