ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

ひきこもりから被災者

2011年03月18日 | 社会・政治

 不幸中の幸いというのはあるものですねぇ。

 33歳から15年間自室に引きこもっていた48歳の男性が、津波警報に接して母親から避難するよう促されても、「億劫だから」という理由で避難を拒否。
 母親一人が逃げた後、自室にいたところ津波が押し寄せて家屋が倒壊。
 柱につかまったり屋根に登ったりしてどうにか生き延び、無事避難所にたどり着いたとか。

 津波をまともにくらって避難しようともしないというのも大した根性ですが、生き残ってしまうというのはそれ以上の運の持ち主。

 15年ぶりに出かけた外出先が震災直後の避難所だったとは、泣くに泣けない話です。
 
 大勢の被災者と会話を交わしたり、少ない物資を分けあったり、彼にとっては対人ストレスによる精神的苦痛は甚大でしょうね。

 しかし戦争や大災害が起こると、神経症などの軽微な精神障害が激減すると聞きました。
 生きるのに必死でそれどころじゃなくなっちゃうんでしょうねぇ。

 被災者のなかには身体障害、精神障害、知的障害の人も大勢いたでしょう。
 当然、ひきこもりの人もいたでしょう。
 ただでさえ生きていくのが困難な彼ら。
 自分に置き換えて考えると、精神病薬が手に入らなくなるのが非常に怖いですね。
 精神病薬の服用で、どうにか日常生活を維持できている状況ですから。

 自室から避難所へと居場所を変えた彼には、火事場の馬鹿力を発揮して、震災を乗り越えるだけでなく、ひきこもりをも克服されるよう望みます。

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お掃除娘

2011年03月18日 | 社会・政治

 織豊政権下、多くの宣教師や商人が日本にやってきました。
 彼らが一様に驚いたことの一つに、子どもがとても大事にされていることだったそうです。
 まず子どもを殴ってしつけるということは皆無で、そんなことをしたら気が狂ったかと思われたとか。

 子ども天国だった日本、どうやらそれは明治の初期まで続いたようです。
 
 明治維新が断行され、その頃教育を受けた者が親になってから、子どもに対する体罰は苛烈になっていったそうです。

 西洋では、子どもは小さな大人として扱われるそうですが、わが国では7歳までは人ではなく、神の世界と人の世界の境目を生きる妖精のようなものとして扱われてきました。
 
 それが日本のものは全てダメで、西洋のものは全て良い、という風潮のなか、子どもを体罰によって厳しくしつけるようになったのでしょう。
 それに加えて、民法が家長である父親に強大な権限を与え、子どもを懲戒する権利をも付与したことが大きいでしょう。

 わが国の文学作品に子どもに体罰をあたえるシーンが登場するのは、明治43年発表の長塚節「土」が最初だと言われています。

 
怒鳴りながら彼は突然おつぎを殴った。おつぎは麦の幹とともに倒れた。おつぎは倒れたまましくしくと泣いた。

 
明治の父はおそろしかったのですねぇ。

 それまで2000年もの間、わが国の文学では子どもへの体罰は描かれなかったのです。

 被災地で、幼い女の子がボランティアの真似事をして、被災地の人々を和ませているそうです。

名付けて、お掃除娘だそうです。

 江戸時代の寺子屋の絵なんかを見ると、ふざけているやつや、いたずらしているやつなど、勝手気ままにふるまっていますね。
 今でいえば学級崩壊。
 しかし昔の人は、子どもとはそうしたもの、と考えて意に介さなかったようです。

寺子屋の様子です。

 かなり崩壊していますねぇ。

 被災地のみなさんが、子どもによって癒されたなら、子どもにとっても嬉しいことでしょう。
 しかもそれは、わが国の伝統に則ったことなのです。

土 (新潮文庫)
長塚 節
新潮社

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地震酔い

2011年03月18日 | 社会・政治

 スイス人の研究者が、最近船酔いのような症状に悩まされている、と言っていました。
 船酔いというか、地震酔いですね。
 スイス人は地震に慣れていないからだろうと思っていたら、日本人でも地震酔いになっている人が大勢いるそうですね。
 症状としては、いつも揺れている感じがしたり、平衡感覚を失って食欲不振、吐き気、頭痛など、まさに船酔いのような症状です。

 私もこのところ、実際に余震がきたのか、勘違いか、良く分からない状態になっています。
 あまりにも余震が頻発していますから。

 船乗りや漁師にはなれないなぁと思いました。


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