昨年末、トルコのクルド人が多く住む地区で、惨劇が起きました。
16歳の少女を、両親が両手を後ろ手に縛って穴に投げ込み、生きながら埋めてしまった、というのです。
少女の姿を見かけなくなったことを不審に思った近所の人が警察に通報、少女の家の庭から遺体が発見されたそうです。
胃や肺には大量の土が入っていたとか。
生き埋めなんて、むごいことをしますねぇ。
しかも16歳の自分の娘を。
欧米や日本なら、虐待の末の死、ということになるんでしょうが、イスラム教徒は違っているようです。
イスラム教では、家族の女性が婚前交渉をしたり不倫をしたりすると、家族の名誉を傷つけた、という理由で家族会議の後その女性を殺害する風習があるそうです。
しかも名誉殺人を行った者は、地域で英雄扱いされることもあるとか。
トルコでは、1925年までこの名誉殺人は合法だったとか。
非合法になって、まだ86年しか経っていないのですよ。
で、今回生き埋めにされた少女の嫌疑は、ボーイフレンドができて、おしゃべりをしていたから、だそうです。
祖父と父とで名誉殺人の実行を決定したそうです。
折しも昨日、私は上海の学校で男女が50センチ以内に近づいてはいけない、という校則が制定されたことを茶化すような記事を書きました。
イスラム教の厳しい教えを知って、50センチなんてヤワな校則なんだなと思います。
そもそもイスラム原理主義の人々は女性に学をつける必要はないとおもっているらしいですし。
信仰の自由も大切ですが、法律を守ったり、女性の人権を守り、男女差別を撤廃することは宗教以上に普遍的な価値なのではないかと思います。
大乗仏教では、男も女も修行を積めば、悟りを開いて成仏できると説いています。
キリスト教では、人間は男も女も罪深い、と、変な意味で平等に扱っています。
しかるにイスラム教徒の女性は露出、とくに髪の露出を禁じられたり、一夫多妻制が認められていたり、教義そのものに男女差別の根が存在するように感じます。
もっとも、私の言説なんて、イスラム教徒から見れば、異教徒のたわ言に過ぎないんでしょうけれど。
ある後輩から勧められて、ホラー・コメディ「ゾンビランド」を鑑賞しました。
彼はこの映画の製作者を神と呼び、馬鹿馬鹿しくて面白い、と評しましたが、私はそうは思いませんでした。
ゾンビ・ウィルスが蔓延し、ほとんどの人間がゾンビ化してしまったなか、臆病で小心なゆえに生き残った大学生と、№1ゾンビ・ハンターを自称するマッチョマン、人を信じようとしない少女の姉妹が偶然出会い、姉妹がゾンビがいない場所と信じるハリウッドの遊園地を目指すロードムーヴィーの趣を呈しています。
遊園地にはゾンビがいないと信じていること自体が切なく、ゾンビになってしまった一人息子の話をして涙を流すマッチョマンや、家族と疎遠で友人もいなかった大学生がゾンビとの戦いのなかで出会ったマッチョマンと姉妹を本当の家族と思うあたりも、悲しくもあり、おかしくもあり、といった人情喜劇に感じられますし、ゾンビウィルス感染者を片っぱしから殺害していくというカタルシスを加味したホラー・アクション風な味わいも感じます。
ゾンビが怖いといより、ゾンビを大量殺戮して楽しんでいるようにしか見えない生き残った四人のほうが怖いですねぇ。
同じゾンビを題材にしたホラー・コメディなら、以前このブログで紹介した「ゾンビーノ」のほうが突き抜けた感じでお薦めです。
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