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市協働のまちづくり行動計画━自治活動へ自由裁量予算・財政支援は必要か?

2016年01月26日 | 玉野市政
今日の山陽新聞玉野版に「市協働のまちづくり行動計画 策定作業大詰め」との見出しで、

地域自治活動に対する財政支援や人材育成などの行動計画策定を「市協働のまちづくり推進委員会」が、

検討を重ねていることを伝える記事が掲載されていた。

 記事によれば、「財政支援では、各地区(市民センター単位10カ所)に対し、自由裁量で使える

交付金を配布する『地域予算制度』を新たに設ける方針」。

「提案事業ごとに補助金を渡す現行制度は『予算執行率が低く、抜本的な改善が必要』と指摘している。」

 この「市協働のまちづくり推進委員会」は、公募委員を含めて市長が選任した市長の諮問機関である。

 財政が逼迫している時に、また、新たな「自由裁量で使える交付金配布の地域予算制度」などのような

制度が本当に必要だとはとても思えない。今後、住民代表機関として市政運営全般をチェック・監視する市議会での

慎重な検討が求められている。

市財政が潤沢にある時ならともかく、ますます厳しい市財政難のときに、

もっと優先しなければならない施策があるはずだ。

他市に比べて遅れている福祉タクシー制度も、障がい者団体等から強い制度創設の要望が出されているが、

年間500万円ほど予算が財政難で現在のところ先送りされている。

 予想される巨大地震に備えた拠点避難所などへの備蓄品も、十分なものではないはずだ。


 いま、まちづくりにとって何が必要か、何を優先すべきなのか、

各コミュニティー、自治会や町内会が、本来、市・行政が優先的にやらなければならない市民の安全・安心の

ための施策・活動に対して何ができるのか。町内会活動・自治会活動はボランティア活動が原則であるが、

具体的に、優先すべき活動とは何か、住民の安全・安心・介護等の優先すべき活動に対して、

どのような財政支援が必要なのか。本来、行政がやるべき活動を自治会等が担ってくれる、

そのために具体的にどのような財政支援が必要なのか。

 もっと、各自治会等で議論・協議を積み重ねて行くべきであり、

「はじめに、自由裁量予算の補助金配布ありき」では単なるバラマキになることが懸念される。

かつて1年かけて市民参加で検討してきた公共施設整備検討委員会は、一部異論はあったが、

その答申は、「複合型市民ホール整備」構想が求められた。

ところが、市長の図書館・中央公民館のメルカ移転整備の方針決定で、この提案・答申は宙に浮てしまった経緯があるが・・・。

現行制度の補助金の予算執行率が低いのは、もともと市長の思いで、まだここまで財政難でない時に、

1%事業として始められ、当初から1千万円程度の予算を計上し、それを見直さなかったことに問題があった。

また、その事業補助内容にも、あえて実施しなければならないほどの対象事業が少なく、

急ぐ必要のない、団体の思いが強い事業提案もあったように思う。


 人口減少、少子化、超高齢社会、そして、格差社会が進行するなかで、

医療や介護の充実、子どもを産み育てる世代が、そして、高齢者が高齢期を、

市民だれもが安心して暮らせる

災害に強い、玉野市の防災と福祉のまちづくりをどう進めるのか。

5万人口を想定した厳しい財政事情のなかでのまちづくりは・・・

自ずとその答えは明らかだと思うが・・・・。


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