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てらまち・ねっと



 昨日投開票の大阪市長選。予想通りの低投票率。4人に3人が投票に行かなかった。
 もともと、民意が自分にあることを誇示して「都構想」の正当性を示したかった橋下氏。
 しかし、低投票率であることは、民意が橋下氏についていないことを明確に示した。
  選挙費用6億円、税金をドブに捨てたといわれても、仕方ないこと。

 選挙は投票率が高いことがいいのは当然。
 通常の選挙であれば、投票率が低くても、当選した人は「信任された」という。
 でも、今回の大阪は、まったく意味が違う。
 政策の是非を問うために、突然、辞任したもの。

 しかも、橋下氏は、「都構想」等について、他党の反応が納得できなければ、再選挙を匂わしているという。
  ≪非公式の会合で、出直し選後に他会派の反対にあった場合、再び出直し選を行う“奇策”を明かしている。≫(スポーツ報知)

 「都構想」という政策自体が信任を得なかったのだから、方針転換する状況の選択はないのだろうか。
 選挙をするほどに政策に対する不信任の声が強まるのは間違いない。

 ≪「橋下ブームはもう去った。政治手法が未熟だ。政治家として行き詰まる終わりの始まりかもしれない」。橋下徹氏が大阪市長再選を決めた23日、維新国会議員団の幹部は橋下氏を辛辣(しんらつ)に批判した。≫ (毎日)

 橋下人気に自分たちの政治生命をつないだ人たちは、いい加減にてくれという。それは、自分の命運そのものでもあるから、当然。
 いずにしても、橋下氏も周辺の人たちも、自分の状況が見えなくなっているようだ。

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●【大阪市長選】橋下氏再選も史上最低投票率23・59%
        (2014年3月24日06時05分 スポーツ報知) 
 大阪都構想をめぐる対立をきっかけとした大阪市長選は23日に投開票され、日本維新の会共同代表の前職・橋下徹氏(44)が3新人を破り、再選を果たした。都構想の推進を掲げ、辞職して仕掛けた出直し選を制したが、投票率は23・59%と、1995年の28・45%を4・86ポイント下回り、同市長選で過去最低の結果に。市民の無関心と、選挙の意義を認めない姿勢が浮き彫りとなった。選挙に勝っても議会の構成は変わらず、橋下氏の厳しい戦いは続きそうだ。

 午後8時の投票締め切りと同時に「橋下氏当確」が速報で流れた15分後。大阪市内の維新本部で行われた会見に出席したのは、松井一郎大阪府知事(50)のみ。当選者本人の姿はなかった。

 橋下氏は22日に「メディアが選挙戦を報じていない。当選時だけ会見しろとは身勝手」と訴え、会見を拒否。この日は自宅で過ごした。ある大阪維新の会市議は「笑顔で万歳すれば、独り相撲の印象が際立ち、反感を招くと考えて拒んだのだろう」と推測した。

 ある意味、開票結果以上に注目された投票率は23・59%。政令指定都市市長選の過去最低16・13%(1979年京都市長選)は上回ったが、大阪市長選では史上ワースト。橋下氏と松井氏が当選し、市長選投票率60・92%を記録した11年の府市ダブル選の半分にも満たない。

 経費約6億円を使ってまで仕掛けた出直し選は、7割超の有権者が投票すらしないという結果に。それでも松井知事は「ムダムダ選挙と言われているなか、4人に1人が投票に行ってくれたことに感謝したい。重い民意」と、独自の解釈を示した。

 14日間の選挙戦で、最後まで有権者の関心を集めることができなかった。自民、民主、共産、公明各党は足並みをそろえ、候補を擁立せず。独り相撲を演出する作戦に出た。橋下氏の実質的ライバルはおらず、有権者からは、「茶番」との批判が噴出。住之江区の女性会社員(34)はこの日、「ささやかな抵抗」として投票所に行かず、棄権することで不信任の意思を示した。城東区の無職女性(66)は、「より反対の意思を示せる」とあえて白票を投じたという。選管発表の白票数は実に4万5098。次点の藤島氏、3位の赤坂氏の獲得票を足した数より多かった。

 再選も、橋下氏の前途は険しい。1月に法定協議会で都構想区割りの絞り込みが拒否されたことが発端だった出直し選。橋下氏は再選を切り札に、法定協メンバーの入れ替えをもくろむが、情勢は変わらないとみられる。

 24日に市長職を再開する橋下氏だが、以前、非公式の会合で、出直し選後に他会派の反対にあった場合、再び出直し選を行う“奇策”を明かしている。2度目のリセットともなれば、市民の拒否反応に、拍車がかかることになりかねない。


●政治/市議会各会派「低投票率は有権者の判断」
          NHK 03/23
今回の市長選挙の結果について、大阪市議会の会派の反応です。

公明党大阪市議団の待場康生幹事長は記者会見で、「今回の選挙は大義なき選挙であり、候補者を擁立して戦う選挙でもない。投票率を見れば、市民が選挙の実施に否定的な態度を示し、賢明な判断をしたことが分かる。ことし2月に、橋下氏がわが党を批判したことは、大変重い発言で忘れられない。あす以降、橋下氏がどう対応してくるかを見なければならないが、協力関係を元に戻すことはできない」と述べました。

自民党大阪市議団の柳本顕幹事長は記者会見で、「投票率が今までにない低さとなったが、われわれがこの間言ってきた、意味ない、大義のない選挙だということに対して、多くの有権者の皆さんが賢明な判断をし、同調した結果だ。今回の選挙結果を受けて、われわれの対応は基本的には変わらない。橋下氏自身が、子どもじみた対立を前面に打ち出しすぎたのではないか」と述べました。

民主党系の会派、「OSAKAみらい」大阪市議団の奥野正美幹事長は記者会見で、「今回の選挙は、まさに身勝手な自分本位の選挙であり、あえていえば『許せない選挙』だ。橋下氏はこの2週間、大阪都構想がいかにいいものかと街頭で説明したが、その内容は根拠や裏付けが薄く、短絡的だった。投票率が低くなったことで、市民の一定の意思が示されたと思う」と述べました。

共産党大阪市議団の山中智子幹事長は記者会見で、「自分の考えどおりにいかなかったら選挙をやればいいという、公金を私物化して、選挙をおもちゃのようにする橋下氏の手法に対し、市民が『それは許されない』という意思を示したものだ。橋下氏は、反省すべきは反省し、合意形成を大切にすることが重要だと気付くことを切望する」と述べました。

●大阪市長選:色あせた看板「信任されたと言えない」の声も
         毎日新聞 2014年03月23日
 「橋下ブームはもう去った。政治手法が未熟だ。政治家として行き詰まる終わりの始まりかもしれない」。橋下徹氏(44)=日本維新の会推薦=が大阪市長再選を決めた23日、維新国会議員団の幹部は橋下氏を辛辣(しんらつ)に批判した。

 23日投開票された出直し市長選。投票率は23.59%(前回60.92%)と、同市長選で過去最低だった。当日有権者数は211万4978人。主要政党は対抗馬擁立を見送り、橋下氏の独り相撲が際立った。

 維新の松野頼久国会議員団幹事長は23日夜、「各党が意図的に候補者を立てず、低い投票率に終わったことは遺憾だ。有権者を投票所から遠ざけた各党に猛省を促す」とのコメントを発表した。だが、維新の当選1回の衆院議員は「投票率が30%を下回ると信任されたとは言えない。なんのための選挙かとなる」と失望を隠さない。

 低投票率も加わり選挙戦の勝利が党勢回復につながるという見方は皆無だ。橋下氏の存在感が低下し続けるなか、維新は結集軸を失い、将来像を描けなくなりつつある。

 維新は橋下氏の発信力を頼りに国政選挙を戦ってきた。しかし、都構想が進まず橋下氏の国政への関与は薄まる一方だ。橋下氏の不在を埋めるはずの石原慎太郎共同代表も、トルコなどとの原子力協定をめぐり、党内に混乱を招いた。党をまとめる指導力が見当たらず、存在感を示せない。若手議員は「二枚看板が色あせ、八方ふさがりだ」と嘆く。

 維新の状況に他党も距離をとりはじめている。橋下氏と結いの江田憲司代表は両党が合流した後に民主党の一部を取り込む野党再編を構想している。しかし、結い幹部は「再編への動きは遅れる。維新が走っている部分があったが、もう少し状況を見極めた方がいい」と語り、維新の動向を見定める考えを示す。自民党の河村建夫選対委員長は23日夜、都内で記者団に「起死回生のための選挙だとしたら、思惑通りにいかないだろう」と指摘した。

●都構想実現に議会の壁=野党は反発強める-大阪市長選
       時事 2014/03/23
 出直し大阪市長選で再選を決めた橋下徹氏(大阪維新の会代表)だが、目標とする2015年4月の「大阪都」構想実現が厳しい状況であることに変化はない。構想実現には、大阪府議会と大阪市議会での議決が必要だが、維新は両議会で過半数割れしている状態。一方、橋下氏の辞職と市長選の実施で他会派との対立は深まるばかりだ。

 橋下氏は再選に伴い、大阪都の制度設計を行う法定協議会の委員について、構想に反対する自民党、民主系、共産党の議員を、維新議員に入れ替える方針。その上で、特別区の区割りなどを盛り込んだ協定書を6月をめどに取りまとめる意向だ。

 これに対し、府・市両議会の野党各会派の中からは、「維新だけで勝手にどうぞ。議会は甘くない」(自民党市議)と、委員の入れ替えや協定書の策定までは行わせた上で、議会で協定書を承認しない戦術を取るべきだとの意見も出ている。
 かつて維新と協力関係にあった公明党も、不信感を強めており、「公明と維新だけでは議論できない」(府本部幹部)と批判。自民党などと連携し、「全面対決」も辞さない構えを見せる。

 大阪市幹部も「(現状のままでは)議決は難しいだろう。都構想の実現はかなり厳しい」との見方を示している。
 維新以外の会派では、今国会に提出された地方自治法改正案に盛り込まれている政令市改革を都構想の対案とする意見も浮上している。
 改正案は、(1)現在の行政区をより広い権限を持った「総合区」に格上げできる制度の創設(2)政令市と道府県の二重行政を防ぐための「調整会議」の設置-などの内容で、都構想と目的が共通する部分も多い。各会派からは「市議会の特別委員会で議論していきたい」(共産党)、「改正案を軸に大阪の姿を考えていきたい」(自民党)などの声が漏れている。

●橋下氏再選 やはり「大義」はなかった
         産経 2014.3.24
 この選挙は意味があったのだろうか。

 出直し大阪市長選で橋下徹氏が再選された。しかし、過去最低の投票率では、大義とした大阪都構想への「民意」が得られたとはいえない。

 大阪維新の会以外の政党が候補者を立てなかったことも大きいが、そもそも都構想に議会の賛同が得られないから“ちゃぶ台返し”のように辞職-出直し選挙に持ち込むのは乱暴すぎた。

 有権者の関心が低かっただけでなく、予算編成の大事な時期に市政を停滞させ、約6億円もの選挙経費を支出することに批判が大きかった。それが棄権、あるいは白票となって表れたと、橋下氏は真摯(しんし)に受け止めるべきだ。
・・・・・・(略)・・・

●社説:橋下市長再選 市政、空転させただけだ
       毎日新聞 2014年03月24日
・・・(略)・・・
 橋下氏は既得権益層を敵に見立てて攻撃することで支持を得てきたが、この政治手法も限界にきたのではないか。来春は府・市議選が予定されている。選挙をにらんで議会との対立が続けば、市民不在の空虚な政争と受け取られてしまうだろう。

 出直し選で野党は候補擁立を見送ったが、候補を立てて都構想の是非を争うべきではなかったか。政策論争のない選挙戦となり、有権者に選択肢を与えられなかったのは残念だ。

 市長と議会はいずれも選挙による民意を代表する。市長は議会の反対意見にも耳を傾け、協議を尽くして合意形成を図らねばならない。

 「大阪都」になれば住民にどんなメリットがあるのかなど具体的にわからないことは多い。構想を練り上げるためには期限を切らず、議論を積み重ねるしかない。橋下氏に求められるのは議会との丁寧な対話だ。

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