三重県は12月になって、「石原産業株式会社との共同研究時における研究用サンプルについて」という発表をしました。
新聞報道「110倍の六価クロム検出 研究用のフェロシルトから」は、このページの最後に引用しておきます。
私たちは、先立って、11月14日に 三重県知事へ申し入れ を行っています。
(再掲・抜粋) 「・・三重県は・・石原産業のフェロシルトなどを使い植物育成効果に関する研究を行いました。しかし・・フェロシルトの使用でパンジーには「育成が抑制される」、ハクサイやモロヘイヤについても「草丈の伸長が抑制された」と評価しています。植物の生育「抑制」はフェロシルトが「毒」であることを意味します。・・それにも関わらずリサイクル製品として認定し、販売促進に荷担しました・・・・また、共同研究の結果は公開されるべきものですが、三重県はフェロシルトに関する植物育成効果の有無に関しては公開していません。植物にとって害があるとの結果が公表されていれば、・・・」
私たちは、科学者が試験研究するに当たって、材料(この場合、フェロシルト)の成分分析をしないことは通常考えられないと指摘しました。つまり、本来なら、この段階で、フェロシルトがきちっと分析されていたはずだと。
● 12月9日の三重県発表の冒頭は、
「平成14年度、15年度に科学技術振興センターが石原産業株式会社と共同研究を実施した際に用いた、フェロシルトから特別に加工された研究用サンプル等で、現在センターに残っているものについて、六価クロムとふっ素の溶出試験及び放射線量の測定を行いました。
その結果、フェロシルトから加工された研究用サンプルについては、7検体のうち1検体のみから、土壌環境基準値を大きく上回る六価クロムが検出されました。
・・なお、このサンプルは研究用に特別に加工されたものであり、これまで埋め戻し材として使用されたフェロシルトとは異なるものです。・・
1 研究用サンプルの分析について
(1)平成14年度、15年度にセンターが石原産業株式会社と「農業用土壌改良資材、花壇苗・野菜苗・水稲育苗用土、汚泥処理への活用」の共同研究を行いました。・・」 以下略。
詳しくは 平成17年12月10日
をご覧ください。なお、関連資料として「研究サンプル名等と分析結果」「科学技術振興センターで保管しているフェロシルト加工品等」もリンクされています。
「別物のフェロシルト」と言って逃げるとは想定外でした。
これが三重県?
だって、そもそも「正規のフェロシルトは3%」程度だったというし。
関連は 11月14日のブログ
● 三重県としては信じられない非公開姿勢
上記の申し入れは 兼松さん と行いました。
三重県は、前北川知事の時代に情報公開では全国トップレベルになりました。私も何回か公開請求しましたが、キレイな文書(隠さないということ)に好感を持ちました。
ところが、今回、三重県の共同研究について二人で公開請求したところ、ナント、非公開部分がいっぱい。変な共同研究をたくさんやっていて、それを隠したいのではないか、と受け止めざるを得ない状態です。 「何もないかもしれない、でも、何かあるかもしれない」 率直に、そう感じています。
ということで、この冬休み中に、訴訟の準備をする予定でいます。
● 標記の新聞記事 110倍の六価クロム検出 研究用のフェロシルトから
石原産業(大阪市)の土壌埋め戻し材「フェロシルト」から有害物質が検出された問題で、三重県科学技術振興センターは9日、同社との共同研究で使ったフェロシルトのサンプルから環境基準の110倍の六価クロムが検出されたと発表した。
同センターによると、サンプルは2002-03年度に実施したフェロシルトの植物育成効果を調べる実験のため、同社が約100キロを提供した。
研究用に特別に200度の高温で乾燥させ、粒状にしたもので、各地で埋め戻し材として使われたフェロシルトと性状が異なるという。同センターは「高温で熱した際の化学反応で大量の六価クロムが発生したようだ」としている。(共同通信12月9日)
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(この部分、29日に追記)
連日、各種問題に鋭い論評を続ける タカマサの気まぐれ時評・12月28日 はおもしろい。
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(追記) この件の続報は3月1日
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