ゼットモデルのオンライン・ショップが閉店ということで、残念と言えば残念ですがこれも移ろいゆく人の世の常ですね。
思えば、私が43模型を作り始めたころ、雑誌「モデルカーズ」の記事でゼットモデルさんが発売したF1用センターロック・ピンを知って、当時まだネット環境になかったため電話注文で購入したのがゼットモデルのパーツとの初めての出会いでした。
電話対応だけですぐに誠実な人柄が想像できるゼットモデルさん、その誠実さはその後の製品にも表れてましたね。
それからロムやラクーンを通じて通販でも購入できるようになり次々と発売される魅力的な商品を、応援する気持ちもあって出来るだけ買わせていただきました。精力的に新商品を開発されていた頃はさすがに全部買うというわけにも行かなくなりましたが、いつでも高品位な製品が用意されて、安心してキット製作を楽しめる環境を提供していただけた思いです。
せっかくだから閉店前に少し買い込んでおこうと思いましたが、もっとも需要がありそうなシートベルト金具のエッチングはすでに品切れでした・・・。先月、ハンドル・スポークのエッチングを買った時についでに買っておいて良かった。
これからは、別のところから似たような商品が供給されることもあるかも知れませんが、とりあえずは無いものは自分で工夫して作る、という気持ちも大事ですね。ゼットモデルさんも元々はそんな気持ちからパーツを作って、それを我々は分けてもらっていたんですから・・・。
さて、前回は次こそは色塗り・・・と思っていた330P4ですが、なかなかすんなり塗装に進めません。
リアエンド下部につく二つの箱状の部分の形が気に食わないので修正したり、排気管出口付近のこのエッチング・パーツをアルミ板で作り直したりしてました。別にパーツに問題があったわけでなく、私が削り過ぎてパーツをダメにしちゃっただけなんですけどねw
で、ようやく色塗り開始。
あー、真っ白になったとこ画像撮るの忘れた・・・。痛恨のミス。
すでにストライプが入ってます。
デカールもありましたが、段差が出来るのが嫌で塗り分けしてみることにしました。
デカールの黄色は基本色の黄色で、明る過ぎる気がしました。通常、デカールに使われる色は基本色で、特色と言われる調色した色が使われることはほとんど無いですね。
エキュール・フランコルシャンの黄色、ベルギーのナショナル・カラーでもありますが、この個体のカラー画像はあまり無いのですが他のクルマの色を見てみると比較的くすんだ色で、基本色の黄色とは違うみたいです。
なので、ふだん飛行機の黄色帯の塗装などに使っている適当にくすませた黄色を塗ってみたのですが、マスキング剥がしてみたらなんか黄土色みたいに見える・・・;;
人間の眼というのはいい加減なもので、深緑などの濃い色の中だと明るく見える黄色でも、周りが白だと全然違う色に見える。というか、これが本当の色か・・・。
しかたがないので、またクソ面倒くさいマスキングをし直して、ちょっと明るめに直した黄色を塗り直しました。
うーむ、あんまり変わらないかも・・・
濃い色の上に重ねると、どうしても濃くなってしまう。まあ、周囲が赤になれば目の錯覚で少し明るめの黄色に見えるでしょうと・・・。
次に進みましょう。
赤をどんな赤にするかも大事なんですが、赤という色は下地の色や塗り重ね具合でもずいぶん発色が変わりますね。
情報を集めると、白下地にすることで発色が良く明るいキレイな色というのは常識ですが、ピンク下地にすることでさらに赤の発色が良くなるそうで。まあこれも常識ですね。
と言うことで、このあとドピンクに塗った画像を撮ったはずなんだが、探しても無い・・・録り忘れたのかなあ、せっかくのネタ画像なのに、ダメだなもうアルコールで脳が溶けてんのかな・・・・・。
ピンク下地については疑問もあります。白地に赤を吹き付けると、最初ピンク色に近い色になるじゃないですか。それで同じなんじゃないの?と、思わないでもない。
しかしそれは違いますね。赤自体は透けやすい色なので一瞬ピンクになりますが、塗り重ねるとどんどんムラが増えていきます。白下地だと出っ張っている部分やエッジは薄く、窪んだ部分は濃い赤になります。下地の白が透けなくなるまで厚く塗り重ねることでムラが無くなりますが、色は濃くなってしまいます。
これがピンク下地だと、白下地と違って赤を乗せるとすぐ赤くなるのでムラになりにくく、早く全体を同じ赤に出来るのです。塗り重ねれば色が濃くなるのは同じですが、重ね具合で色合いをコントロールする範囲が広くなるんですね。
今回は、あまり濃くなり過ぎないようにしたかった。自分の中では昔のフェラーリは比較的明るい赤、でも現代のように発色の良い赤では無い、というイメージなんですが、模型的にはやっぱり発色は良くしたいですね。このへんは正確な考証というよりは自分の好み優先です。
フィニッシャーズやガイアの赤とか、クレオスのGXカラーなど赤は色々選べますが、私は最近はクレオスのスーパーイタリアンレッドのみ使ってます。近所の家電量販店でも購入できるし、色々使って混乱するより安定した色合いをキープしやすいと思うからです。
色合いは塗り重ねでも変わりますから、なるべくブレる要素を少なくしたいのです。
マスキングを剥がすと、黄色とのバランスもいい感じです。
一見、問題ないようですが、よくよく見ますと・・・
塗装面はデコボコだし、奥のほうはミストでザラついてるし、吹き漏れはあるし、境界線は跳ね上がってるし・・・
この境界線の跳ね上がった部分を均すと、境界線がビシッとキレイな直線にならずにガタガタになる可能性があるんだよね・・・。
正直、デカールで良かったと、ちょっと後悔もしている・・・。
ま、まあ、なんとかなるでしょう・・・・・・・・・・・・・。