43マイクロワールド

1/43スケールのカーモデルキットの製作を中心に、模型の話・レースの話・クルマの話・なぜかサッカーや映画の話題など。

ウイング / F187

2021-11-25 | Ferrari F187

タメオの初期のキットはほとんどのパーツがメタル製

フロント・ウイングに関しては前にも書いたかな、ゼツモ製のエッチングを使おうにもちょっと雰囲気が違い過ぎて違和感がありまして。

翼端板だけ、ゼツモ製を使います。

ウイングとの接続用の窪みは翼断面形状で、エッチングよりもキットのメタル製に合わせやすくなっている。
それでキットのパーツから翼端板とフラップを切り離してゼツモの翼端板と組み合わせました。

接続にピンを立てていますが、このピン自体に強度がある訳でも無く、接着の位置決めが楽になるからです。エポキシ接着剤で接着、ハンダ付けはメタルを溶かすのが怖いので使いません。

なかなか手が付けられなかったのがリア・ウイング。

キットのメタル一体式もなかなか雰囲気が良く、支柱もちゃんと二枚構造を再現しているのでこのまま使っても良いかなと言う誘惑に抗い難い。

ゼツモ製のウイングはペラペラ過ぎるんだよね・・・

支柱からメイン・ウイング、フラップ二枚を一枚のエッチングの折り紙構造で再現しているのはすごいんだけどね。

実車のウイング構造はどうなってるのか、資料画像を見てもウイングが黒いせいもあってなかなか分かりにくい。

参考になるのはMFHのイラスト。F187はメイン・ウイングは上面が前方ふくらみ後端やや跳ね上がり、全体に後ろ下がりです。二枚のフラップは大きめで特に上のフラップは反りが強いです。
イラストじゃ分かりませんが、ロア・ウイングが付きます。

レースによってはロア・ウイングの無い時もあります。シルバーストーン、ポールリカールあたりでは付かないので高速サーキットではロア・ウイング無しなのかなと思いますが、モンツァでは付いていたり逆にモナコで付いていなかったり、ハンガロリンクではロア・ウイングにもフラップがあったりとバラバラなので(プラクティスと予選・決勝で違う場合もありそう)メリット・デメリット色々あるんでしょうね。

今回は日本GP仕様なのでロア・ウイングありですが、なぜかタメオもゼツモもロア・ウイング無視してますね。

ゼツモ製翼端板はフロント・ウイング同様、タメオのメタルパーツをそのまま生かせるような窪みになってます。タメオに準じてウイングの後ろ下がりは表現されてません。

ニッパーでメタルの翼端板を切り取ってしまう。

切り出してみると分かるが確かにフラップとかメチャメチャ分厚い。

フラップも切り取って、支柱とメイン・ウイングのみ生かすつもり。

翼断面構造・後方跳ね上がり形状に整形。抑揚のある面を滑らかに作るのはなかなか難しいです。

フラップは、ゼツモのを切り離して使っても良いかなと思ってましたが、やはり「反り」を再現したかったので自作することに。

真ちゅう板を叩いて反りを付けようと思ったけど、うまく行かない。アルミ板だと簡単なので、アルミを使うことにしました。ただし柔らかいぶん強度は無いし変形しやすいので注意が必要。

フラップの幅なんかはタメオのリニューアル版のデカールを参考に決めようかと思ってましたが、見てみるとずいぶん幅が狭い。一番上のフラップが2.5mm、二番目のフラップは1.5mm 43倍すると・・・

実寸は分からないから数字はともかくとして、印象として狭過ぎる。逆に、ロア・ウイングは幅がたっぷりあって前方は支柱に咬み合わせるようになってるみたい。実車がどうなってるか分からないんだけど、ロア・ウイングはもっと華奢な印象なんですけど。

と言うことで、自分の印象優先で。
一番上のフラップとロア・ウイングは同じ幅のアルミ板を反らしたもの。二番目のフラップはステン板の平板です。

水平・垂直・平行には気を付けたつもりなんだけど、何となくビシッとしてないなあ・・・
多分、切り出しや削り出しでしっかり直線出せてないせいだな。

全てエポキシと瞬間接着剤で組んでますから扱いは慎重にしないとね・・・・
ハンダ付けで組めたら、落っことしても大丈夫なくらい頑丈なんですけどねー

こうやって見ると支柱のメタルの分厚さがヤバい・・・
まあでも完成したら気にならなくなるでしょうから、このまま行きます。
それよりもミッション・エンドの垢抜け無さが自分は気になるー

(タメオ 1/43 フェラーリF187 日本GP 1987)

 

映画

「アンテベラム」

上のポスターに書いてある「ゲット・アウト」「アス」を最近配信で観て面白かったので、内容は一切知らないまま釣られて観に行きました。

南北戦争の時代のアメリカ。
雇い主にひどい暴力で虐げられる黒人女性・エデン。

一方、現代のアメリカ。
人権活動家として活躍し作家としても成功し夫と子供と幸せで裕福な生活をしているヴェロニカ。

ある日、突然誘拐され連れて来られた先は・・・

なかなか面白い映画でしたが、捻りはあんまり無いですね。

「ゲット・アウト」「アス」とはプロデューサーが共通なだけで監督はジョーダン・ピールじゃないんですね。
力量的にはピールのほうが上だと思います。自分はてっきりピール監督作品だとばかり思って観てたのでもっとシュールなオチを期待してたけど、普通だった。でもまあ面白かったです。

 


欠けた月とF187

2021-11-21 | Ferrari F187

先日、用事で出掛けた後に映画を観ようと車を走らせていた夕暮れ時、東の空に月が昇って来ました。

三日月・・・

私はアホですが夕方に昇る月が三日月である筈が無いことは知ってます。いちおう、高校では地学部でしたし。
でもアホなのでこの日が月食の日だという情報は知らなかったので、一瞬混乱しました。方角を間違えてる?いや、昨日も大きな月を見たばかりだし?
やがてアホでもそれが月食なのだとようやく気付きました。みるみる暗くなってゆく月。車を走らせながら思わぬサプライズの天体ショーを楽しめました。

映画館の駐車場に着いた頃には、近視の私にはもうほとんど見えないくらいに欠けていました。

スマホで撮った画像。ヘタクソか!

でもスマホでも何とか写るもんですね、ズーム付きのコンデジも持っていたのですが、それでは全然写りませんでした。

エロい人が撮ったのが下の画像

まあ、似たようなもんでしょw

 

で、観た映画は

「そして、バトンは渡された」

少女・みぃたんの継母となった梨花(石原さとみ)

みぃたんを溺愛してくれるが、男とは長続きせず次から次へとみぃたんを連れたまま再婚を繰り返す。

一方、アナザーストーリーの森宮親子 (田中圭・永野芽郁)

こちらも血の繋がらない親子だが、子煩悩な父親と優しい娘・優子は良い関係を築いている。

やがて、バラバラの話が一つにまとまり感動の後半へ。

主役の永野芽郁、今までにない熱演でした。卒業式でピアノを弾くシーン、泣けました。

ただこの映画は、そこからの後半が本当の感動ストーリー。ダメ親だった梨花の真実が明かされる。

梨花を演じた石原さとみ、長年私にとって最も魅力的な女優さんの一人でしたが、さすがに年取ったなあとかくたびれたなあとか思って観てましたが、そういう役だったのね。

色んな意味で良い映画でした。面白くもあったんですが、後半の感動パートがちょっと長かったな・・・手紙や述懐で感動話を語られるので、そこは映画としての見せ方としてどうなんだろうと思ってしまいました。

凝った作りの映画だけに、終盤ももっと手際良く纏められなかったかな、というところです。

でも面白い・感動出来るの両方がしっかり味わえる映画ですので、誰にでもおススメ出来る名作だと思います。是非是非!

映画観終わって外に出てみると、月はすっかり明るく輝く満月に。天体ショーと映画の二本立て、満足な夜でございました。

 

いつものお店でお酒を嗜んで家に帰り、お風呂から上がってバタンキューで記憶が無いのですが、朝起きるとクリアーコート待ちでウイスキーの空き瓶に立てておいたF187が、瓶ごとカーペットに転落してました。うーむ、カーテンを閉める時に引っ掛けたかな・・・

塗膜が欠けた・・・

ノーズにも打撲痕があり少し凹んだように見えますが、もうこの段階でやり直しとかする気無いです。タッチアップと研ぎ出しで誤魔化せることを祈って・・・続けましょう

大体、この辺から完成が近づくにつれて完成度が低下していく、いつものパターンですな。

古来より月食は不吉の予兆なので見ないほうが良いと言われているようですが、はからずも・・・

いやいや、これで済めば良いですけどね、今後は慎重に進めましょう・・・。

(タメオ 1/43 フェラーリF187 日本GP 1987)

 


デカール貼り / F187

2021-11-09 | Ferrari F187

11月になっても暖かいですねー
今頃になってキンモクセイの匂いが街に溢れてます。季節感狂うなー・・・

模型はぼちぼちです。
色々と問題のあるタメオのリニューアル版F187用デカールなので、ジャンクのデカールで補完しようと考えてましたが、
いざ探してみるとジャンクの中から使えるデカールって少ないねー

「FIAT」のロゴは大きさも角度も青の色合いも違うのしか無かったんだけど、「白の白さ」優先で使うことにしました。

ノーズに付く「digital」ロゴも、白さ優先でジャンクと交換。
リアウイング翼端板のカーナンバーは赤の縁取りが太過ぎるので、これも交換しようと思う。

跳ね馬マークは馬のたてがみが潰れる酷い印刷だったので、キレイな印刷のものと交換。

困ったのが、前後ウイングに付く「GOOD YEAR」、大きさがドンピシャのものが無いんだよねえ
これはもう「白さ」を諦めるしかないな。

リニューアル版のデカールよりも旧版のデカールを入手すれば良かったのかなと後悔しましたが、結局どっちでも不満があって両方使うのが正解なので、これ以上拘るのもバカバカしいよねと思い、ウイングのデカールはそのまま使うことにしました。

踏ん切りが付けば手が動く。
この時代のフェラーリはデカール少ないのであっという間にホディー貼り終わり。

っても、2~3時間は掛かっちゃいますけどね。
ノーズの「digital」はパネルラインの間に収まらないので上下を詰めました。
後はもう、大体の位置でサッサと貼っちゃいました。微妙な位置合わせに拘って何度も貼り直したりしてるとデカールを痛めちゃう率が高まります。どうせ完全には辻褄が合わない。大体で良いのです。

なんか完成するんじゃないかと言う気がしてきた!

(タメオ 1/43 フェラーリF187 日本GP 1987)

 

映画
「ONODA 一万夜を越えて」

フィリピン・ルバング島で終戦を信じず30年間戦い続けた小野田少尉と仲間たちの物語。

50歳以上の人はリアルタイムでニュースで知っているだろうし、その後も何度も取り上げられる実話なので有名な話ですよね。

ただ、この事件に関してはデリケートな部分も多く今まで日本で映画化されたり詳しく事情を明かされることは少なかったように思います。

私は新聞で連載されていた小野田氏本人の手記を読んでいたのでかなり知っているつもりでいましたが、本人からは語られない事実も多くあったでしょう。

この映画もフランス人監督による海外主体の製作で、全てを正確に描いているわけでは無いと思います。

一応、全国ロードショーですが映画としては単館系の地味な作品ですので公開規模は大きくないみたいですね。さいわい、小野田少尉の壮年期を演じた津田寛治さんが福井県出身なので地元ではしっかり上映されてます。

サバイバル、と言うほど過酷では無いように見える生き残り作戦。だが島民との争いで一人また一人と仲間が命を落としていく。

小野田少尉の説得に成功した鈴木青年との出会い。

物語は淡々と進行してゆき、派手な戦闘シーンとか感動的な場面があるわけでは無いけど、辺境の地で信念を曲げずに戦い続ける緊張感や孤独感がひしひしと伝わってくる映画でした。

日本軍の反撃を信じて妄想する場面など滑稽であるがゆえに悲しかったり・・・
3時間近い上映時間も苦にならず、むしろ長い孤独な闘いを感じるのにちょうど良かったです。

日本のために戦い続けた英雄というより、自己のアイデンティティーのために戦い続けたという印象を受けましたが、事実と違うところはあっても国のために犠牲になった軍人の姿は日本人として改めて知っておくべきだと感じました。


11月になっても / F187

2021-11-06 | Ferrari F187

先月は全然更新できませんでした。

葬儀の後、しばらくのんびりしてたんですが遺品整理や事務処理など少しずつ片付けてます。また、所属している写真クラブの展示会が月末から文化の日にかけて開催だったので準備から当日の立ち合いなど忙しかったです。

今日は四十九日の法要です。これが終わったら一息つけるかな、って感じです。

 

F187はどうにか赤くなってます。

ピンクの状態、また撮り忘れた・・・いつかピンク・フェラーリ作ってみたい。

皆さんボディー塗装する時、取っ手と言いますか保持はどうしてますかね?
掴むところがあればクリップなどで挟んで取っ手を付けるんですが、メタルキットの場合重量もありますからしっかり掴めるところってなかなか無いですよね、

で私は「ひっつき虫」をボディー内側に押し込んで、これをクリップで掴むようにしてます。「ひっつき虫」の粘着力は強力だしクリップで掴むにもちょうど良い硬さです。
剥がす時はちぎりながらでも無理矢理むしり取ってまた使えるし、ボディーに残ることもありません。
変形しやすいプラやレジン、薄いメタルとかだと剥がす時に壊れる可能性がありますが、タメオのF1キットなんかには最適です。

さて、赤くなったらいよいよお楽しみのデカール貼りです。

キットに付いていたデカールは水没と乾燥で完全に死んでいたので廃棄、フェラーリのF1に貼るロゴ類なんてジャンクでいくらでも揃えられるわと高を括っていたのですが、LONGINES のロゴが見つからない・・・
ので、この際別売デカールに頼りましょうということでタメオの新キットのスペアデカールを購入

ジャンクで買ったキットよりもデカールだけのが高くついた・・・

でもさすがに新しいキット用だけあって正確な考証、精密なカーボン模様も付いてて有難いです。でも良くチェックしてみるとこのデカールも完璧ではない。

下地に使われている白インクはしっかりしていると思うんだけど、上塗りに使われている白インクが、薄い。

白が白じゃなくなってます。

マルボロデカールも別紙にあるんですが、やはりドライバーネームが薄くて赤が透けてます。ついでに小さいマルボロは黒の印字が潰れてます。

近年のタメオのデカールにはカルトグラフの表記が無いんですが、別メーカーになったんですかね?
質は確実に落ちているような気がします。

まあ、大体のロゴ類はジャンクから見つかりそうなんで使えるものを使っていきましょう。

(タメオ 1/43 フェラーリF187 日本GP 1987)

 

 

映画も、最近あまり観れてなくて、ちょっと前に観た作品になってしまいますが。

「護られなかった者たちへ」

東日本大震災で知り合った三人の被災者。
10年後、ある連続殺人事件が発生し被害者と三人の関わりが浮かび上がってくる・・・

佐藤健は全然カッコ良くない役。でもカッコイイからズルいね。

清原果耶さん、かわいい。今年は朝ドラに映画にと大活躍でしたね。

脇を固める面々も演技上手い人ばかり。

事件を追う刑事は阿部寛です。もちろん上手い。

演者さんのお陰で楽しんで観れましたが、脚本は微妙です。
殺人の動機、犯人像、犯行方法、真犯人を庇う方法などどれを取っても不自然なんだよねえ
娯楽映画ではそんなのあまり気にしないほうが良いんですが、生活保護を受けられず国に見捨てられる人間がいる現実を告発するような作りになってるだけに、展開には面白さよりリアリティーを感じさせて欲しいなと思いました。

豪華なキャスト、震災というバックボーン、社会的問題提起をテーマにしながら犯罪ドラマとしては雑、人間ドラマとしても浅くて、2時間ドラマぐらいの印象でした。

分かりやすい2時間ドラマが悪い訳では無いんですけどね、映画に求めるのは分かりやすさよりも深みなんですよね、脚本て難しいですね。