43マイクロワールド

1/43スケールのカーモデルキットの製作を中心に、模型の話・レースの話・クルマの話・なぜかサッカーや映画の話題など。

コクピット/717C

2011-05-20 | MAZDA 717C

基本素組みと言いながら、どーしてもこのままじゃヤダと思いつつ、どうしたらいいのか分からないコクピット。
画像がひとつも見つからないんだよねえ…。

両方のシートとも、滑り台みたいな形。これはあり得ないと思う。助手席側はダミーみたいなもんだから、こんな形かも知れないけど、少なくともドライバーシートはバケットですよね。
そもそも、助手席側にシートがあったかどうかも疑問。フロントウインドーから僅かに室内の様子が分かる画像では、横に補器類らしき箱みたいなのが見えるのもあって、シートがあるように見えない。
もっとも、同じ年のルマンで優勝したポルシェ956はタミヤからキット化されてるけど助手席シートがある。おそらくレギュレーションで必要とされてたんだろうけど、クラスが違う717Cも同じレギュレーションだったのかな?

大体なんでサーキットレースのCカーに助手席なんてレギュを考えたのかな?Cカーによるラリーなんかも想定してたのだろうか?
その後、助手席シートはなくなるわけだけれど、とにかくキットにも存在してるわけだし、この年は横のシートはあったことは認めよう。
そのほかのディティールも分からないので、基本的にキットのまま、ドライバーシートだけ直す方向で。

とは言っても、一体形成されてるこのシートを改造したり、全部削り取って除去するのも大変な作業だ。

で、とりあえず切断。

ふー、レジンとはいえ、エッチングソーで後方を切り離すのは大変だったよ。いい道具使えばもっと簡単なんだろうけど…。
(ハイパーカットソー、欲しいな…)
ノコギリだと簡単に切れるけど、切り口の削り幅が多いんだよね。

前方と後方は生かします。ネジでとめるようにしました。

真ん中だけ、作り直します。プラ板で作ってます。
さて、シートの形状が分かりません。

これは737Cのコクピット。
これくらいのディティールだったら、素直にそのまま使うんだけどなあ。
この年にはすでに助手席シートはないので、それは参考にできませんが、ドライバーシートはこんな感じ?少なくともハイバック・シートでないのは、資料画像から確認できます。
2年前も同じ形のシートだった可能性は否定できない。

でも、違うかも知れないけど、ポルシェ956のシートを参考に作ることにした。同じ年だし、同じようなシートだったということもあるかも知れない。



真鍮板から切り出して折り曲げてハンダ付けしてこねくりまわしてバケットシート作ってみた。(ポルシェのはハイバックだけど、これはヘッドレストの部分はカットしてます。)
文章で書くと簡単だけど、けっこう大変でした。それでも歪んでるしグダグダですが、まあどうせ見えなくなるしw

最後は「見えなくなるし」で逃げちゃうくせに、何か手を加えないと気が済まないのは、結局自己満足が欲しいんでしょうね。
キットのままで形が違うのは許せないけど、自分で作ればいい加減な形でも許せてしまう。趣味というのは気楽なもんです。

さて、助手席のシートもポルシェを参考にして作ろうと思います。
先は長いです…。

 

 


リア・ウイング

2011-05-16 | MAZDA 717C

昨年以来、やたらと3D映画が増えてきて、いわゆる大衆向け映画とかお子様向け、またはアニメ作品だと半分ぐらいが3D上映されてるんじゃないですかね。
私は3D映画については否定的、早くブームが過ぎ去ってくれないかなと願っているんですが、業界としては定着させたいと躍起になってるようですね。3D料金による収益増を狙っているのか、作品の魅力の無さを3Dで補おうとしているのか、はたまた黒幕は3D対応機器を売りたい家電業界なのか?
本当のところは知りませんけど、肝心の映画にとって3D映像はせっかくの映像美を損なうだけでなく、むしろ陳腐にしてしまうものだし、見るほうも目が疲れて見にくいだけだし、メガネも鬱陶しいので早く間違いに気付いて欲しいです。

とか言いながら、今日は「攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D」を観てきたわけですが、(地方なんで、公開今頃なわけですが)まず特別料金2000円とか マニアから金むしり取るようなことすんな…サービス券で1000円で見ようと思ってたのに、特別上映なのでサービス券も使えない…

作品自体は過去の作品を3D化したもので見覚えあるエピソードなのでストーリーに驚きはないけど、この作品の肝である「電脳」によるやり取りの映像が3Dになっていて、これがすごいリアル!通常の場面も3Dなのだけど、それは必要ない表現でこの作品に必要な3Dは電脳場面のみと言っていい。そうゆう意味では意義ある3D作品だった。
と思うと同時に、ほとんどの3D映画の意味の無さをさらに実感してしまうのであった…。

(電脳云々について意味分からない人は攻殻機動隊を知らない人だと思うので、オタのたわごとと読み飛ばしてください…)

まあとにかく、私だけでなく多くの人が3D映画にはかなりウンザリし始めているので、業界の人は世間の空気を読んで、下らない3D戦略を早く見直して映画の本質を追求して欲しいです。


リア・ウイングですが、レジンによるウイングとエッチングによるステーです。
ウイングは反ってて使えないし翼端板の形も違う。
数少ないエッチングパーツのステーだけど、これでもかと言うくらいペラペラの金属板で、あまりの薄さで使う気になれない…ヤレヤレ

ところで、ステーに付いてる折り目(?)みたいなモールドは何?
必要なモールドなのかなとか、ここで折ってウイングに貼り付けるための糊しろかなとか思ったんですが、資料画像でサイズを調べてみるとどうやら富士1000kmでは背の高いウイングを使っていたらしい。つまり、LM仕様に作るならここで切れって言う意味の線なのですね。
インストとかには何の説明もないから、いちいち自分で考えないといけない…疲れるorz

実車は金属の地肌むき出しに見えるけど素材は何か分からないけど…多分アルミだろう、ということで、リアリティー狙ってアルミ板で作り直しました。
ステーはエッチングパーツにアルミ板を貼り合わせて、厚さを稼ぎました。このほうが厚みが出せるし、形も出しやすいしね。
(本当は適当な厚さの銀色の金属板が無かったのだw)
アルミなどの金属素材はペーパーで磨き傷を付けてやると、金属感が増しますね。

翼端板はこんな形が正解らしい。
ステーにもそれなりの厚みが出てるのがお分かりでしょうか?裏表で色も違います。

マシンを上から見た画像がほとんどなくて、ウイングの前後長を確かめられなかったんですが、雑誌に載ってたこの画像で分かりました。
キットのパーツは比べてみるとやや幅が狭く感じたので、心持ち広めに作っております。

あとはステーとウイングの接続部分のブラケットと、ガーニーフラップも付くみたいなので何とかしないといけません。

 


デカールを貼った

2011-05-12 | MAZDA 717C

というわけで、60号車でデカール貼り終了。

プロバンスのキットですが、デカールはカルトグラフなので印刷はとてもシャープで精密。プロバンスでも昔のはカルトだったんだよ。
ということは相当古いわけで、最近はカルトと言えども古いものは劣化して使えないなんて話も聞くので、ちょっと心配してました。
以前はカルトグラフと言えば印刷の質の高さとともに、経年劣化が少ないことも評判だったんですけど、考えてみれば時間はどんどん経過しているわけで、今まで大丈夫だからってこれからも大丈夫ってわけじゃない。今日は過去の未来なんです。

特に、昨年の猛暑をこれまた日当たりのいい部屋でキットとともに過ごしたので、デカールが一気に劣化してやいないか、なおさら心配だったんですけど結論としまして、ほぼ問題なく貼れましたよ。

むしろ、こんな快適にデカール貼りしたのいつ以来だろ、ってくらい、楽に貼れたんです。
水に浸してからデカールが浮いてくるまでの時間も普通だったし、硬くもなく柔らかすぎず、マークセッターを使っただけでマークソフターさえ必要ないくらいでした。
ただ、白ベースの部分はしっかりしてるけど、黒のみで印刷してある部分は時々切れたりしました。カルトに限らず、黒い部分てのは弱いみたいですな。でも、引っ張ると切れるぐらいのもので、バラバラになったりするわけではないので、作業にさほど支障はありませんでした。
グッスマの「デカール剛力軟化剤」を購入して控えてたんですが、出番はありませんでしたね。

もしかして、これが本当のカルトグラフ品質?
だんだん品質が低下してきていたのかも知れない。
もちろん保存状態によっても違うので、単純には言えないですけど…。

品質は良いけれど、ゼッケンが少し大き過ぎた。そもそもゼッケンサークルを想定してないからかな、でもまあ収まったので良しです。
マスキング塗装した部分の内側の青い部分はデカールなんですが、どうにか塗装とのバランスも取れて(だいぶタッチアップしましたがw)
つつがなくデカール貼り終了。

その後、何度かクリアーを吹き重ねてますが、もちろんデカールはクリアーにも耐えております。

さてさて、楽しい作業は終わっちゃって、次に自分が楽しいのは、「完成~!」って瞬間なんですけども、そこまでにはイバラの道が…

内装、ヘッドライト、エアジャッキ…まったくメドすら立ってないんだよねえ…。


1983年

2011-05-09 | MAZDA 717C

1983年というのがどんな年だったのか?

wikiで調べてみると、日本海中部地震があった年で、この時の津波で100人が犠牲になっている。
当時はまだ津波の危険も一般化しておらず、被害も止むを得なかったとも言えるけど10m超の津波が来ていた事実は今日の被害に生かされなかったのだろうか?

そのほか、印象的な事件と言えば三宅島の大噴火、ロッキード事件で田中角栄被告に実刑判決、中学生によるホームレス襲撃殺人事件、戸塚ヨットスクール事件、愛人バンク「夕ぐれ族」事件…
当時の世相と言えば、ワープロ・パソコンが普及し始めた頃で、インターネットはまだ無く、NHKドラマ「おしん」が大人気、東京ディズニーランドが開園、写真週刊誌「フォーカス」「フライデー」が注目を集めた年。

懐かしくもあり、そんな昔だったのか、って事もあり。私も年を取りました。
なんたって四半世紀以上昔の話ですもの。

ここに、一冊の雑誌があります。

「しゃらく」ではなく、「しゃがく」と読みます。
当時ブームだった写真雑誌のひとつとして1980年ごろに創刊されましたが、単なるスキャンダルやスクープ写真を扱うのでなく、かと言ってマニア向けの難しい写真技術の雑誌でもなく、ポップカルチャーとしての写真の可能性や、社会の断面を切り取る写真の役割を考えた雑誌だったと記憶しています。
巻頭のグラビアこそ篠山紀信による有名女優のヌードなどを売りにしていましたが、ほかには戦争を扱った記事があったり、時代を先取るアーティストを取り上げたりと、当時としては骨のある雑誌だったと思います。私もたびたび購読していました。

この、1983年9月号をパラパラとめくってみると、「日本初の3Dテレビ放送」だとか、「マイケル・ジャクソンが近ごろヒットを飛ばして鼻息が荒い」だとか、「音楽CDが年内に1000タイトルに充実」だとか、いや、まあ時代が分かって面白いすな。

もしタイムマシンでこの頃に戻れたら、「マイケル、色々あって死んじゃったよ。」とか、「CDなんて最近みんな買わなくなったよ。」とか、余計なおせっかい言いたくなるかもですねー。
でも、3D放送だけは四半世紀経っても同じことやって商売につなげようとしてるおバカさんが今もいるのが笑える。

売り物のグラビアは、売り出し中の17歳・村上里佳子クン。
(アイドルの女の子をクン付けで呼ぶのも、80年代w)

いやー、当時の17歳は大胆だったんすなー

ふざけてる場合じゃないすね。
見たかったのはこの記事。

いやもう、あまりにも資料画像が少なくてジレンマだったので、ネットを駆使して古本を探して買っちゃいましたよ。
当時420円の雑誌が1000円orz
でもまあ、5年ほどで休刊になってしまったこの雑誌を集めてるマニアの方もいるようで、まあ妥当な価格なんだと思います。キレイな状態だったしね。

残念ながら、資料といえるほどの画像は掲載されてなかったんですが…

で、でたー!

リアカウルにスリットがない状態の実戦画像!

やったね!スリットなしバージョンはちゃんと本戦で走ってます!

さらに記事を読み進めると

(面倒なので、記事画像)

(ちなみに、レースレポートは今宮純氏です)

由良拓也ボディー・デザイナーがスペア・カウルで手当てする…

そうか、スペアにスリット付きのカウルがなかったんだねー
で、急きょ予選用?のカウルで…ウンウン

会場の拍手は61に集中した…
うう、泣ける…すごいね61号車!

最初はクラス優勝した60号車を作ろうと思ってたけど、こりゃ61号車も捨てがたいじゃないですか!
(どうせスリット埋めちゃってるしw)

しかし、その後ほかの資料画像などと見比べて見ると新たな事実が…

これとか、

これ…
スリット付き。ですが、リアカウル、フェンダー付近に青いテープ?かなにかでツギハギした跡が…

これは想像するに、夜のあいだはスリット無しのカウルで走っていたけれども、エンジンの発熱でオーバーヒートの危険が出てきて、夜が明けて気温が上昇するにつれ深刻な状態に…
そこでずたずたに壊れたリアカウルを急きょテープやら何やらでつなぎ合わせて、それを装着、これで無事ゴールまで辿り着いた…

うーん、ますます泣ける!

いやー、これは半分私の想像で書いてますけどね、でも当時の記事と、いくつかの画像から推測するに間違ってないでしょ?
もちろん、こんなことはまだ当時現場にいた人も生きてるだろうし、記憶の確かな人に確かめれば事実は分かるんでしょうけど、今の私に分かるのはここまで。
やがて人々の記憶も薄れていくだろうし、歴史というのはこうやってどうにか残されて行くのでしょう。

そして、その歴史を模型に結実させられる幸せ!

よし、61号車で行くぞ!

 

ガーン!!

61号車のロゴが、一個足りない…
ドアのところの「JUN」…左右2個いるんだよ…トホホ

というわけで、素直な私はあっさり60号車に決定するわけなのです。
だって、クラス優勝ですよ?日本車初のルマン・タイトルですよ?しかも日本人兄弟ドライバーでの優勝!

どう考えたって60号車作るのが普通っしょ。

61号車?ふーん頑張ったけど2位じゃん?2位じゃいけないんですか?いけないんですよ…

 

 

 

 


マスキング塗装

2011-05-05 | MAZDA 717C

模型作りで何が楽しいって、そりゃもうデカール貼りなんですの。

人によってはデカール貼りは苦手とかストレスだって場合もあるそうですけど、私の知る限りカーモデラー、特に43モデラーの人たちでデカール貼りが嫌いって人は、ほとんど知らないですね。
とは言うものの、デカール貼りにも苦労はあるし、失敗すると致命的だったりするリスクもある。
そうゆうのを織り込んでも、やっぱり楽しい訳ですよ、ボディーを彩ってゆく作業というのは。

本当に楽しい、好きだってことは、リスクやストレスも含めて楽しめるんですよね。
スポーツやってて負けたら嫌だけど、絶対負けないスポーツがあったら、きっと楽しくはないよね…。

と言うわけで、早くデカール貼りしたくて作業のピッチも加速するわけですけど、その前に準備はキチンとしておかなきゃ後で泣くことになりますから…。

全体塗装が済んでもすぐデカール貼りにかかれるわけではないので、まず実車画像と比べながらデカールをしっかりチェック。

あ、ポルシェじゃなくて717Cです。製作記次々入れ替わっちゃってすみません;;
自分でも今何作ってるんだか分からない状況でしてw

えーとですね、コクピット前後にある黄色と赤のストライプですが…

赤…ローズピンクといいますか、やや薄くてくすんだ色ではあるんですけど、デカールのピンクでは薄過ぎますよね。

黄色も、もっと濃くてくすんだ色です。デカールのは実際この画像以上に明るい黄色なんです。

そもそも、なんの色なんでしょうね。この717Cは60号車がニコン、61号車がJUNがメインに振り分けられてるカラーリングなんですが、黄色はニコンのイメージカラーだとするとピンクはJUNのイメージカラーだったんでしょうか?調べてみたけけど今も残る老舗ファッションブランドのJUNですが、特にイメージカラーみたいなのは分かりませんでした。

と、まあいいけどここは塗り分けしましょうと。

とりあえず適当に外側のアウトラインをマスキングテープ上に描いて切り抜きます。

外側は適当でいいんだけど、内側はコクピットの丸く膨らんだ部分をうまく取り囲まないといけないのでとっても難しいです。
真ん中の青い部分はデカールを生かそうと思うので、そのためのスペースも開けておかないといけません。

んで、適当に作った色で塗ってみた。
ちょっと濃過ぎるし色合いも違う気もするけど、まあいいですぅ。私の色覚では調色にも限界がありますの。
それに画像によってかなり違って見えるので、本当のところは分かりません。
でも、デカールの色が実は正解ということはなかろう…。

これで、デカール貼りにかかれる!わけではありません!

この頃のマツダのレースカーは、ゼッケン部分にゼッケンサークルがありまして、これがどうやらシルバーらしい。
デカールにはそもそもゼッケンサークルが無いので、ここも自分でどうにかしなきゃならないです。
白のゼッケンサークルなら、ジャンクの中から探せば使えるのがあるかも知れないけど、シルバーは覚えがないです。
やはり、塗るしかないです…。

マスキングテープを丸く切り抜きますが、サークルカッターとか持ってないので、適当な丸いものを定規にしてカッターで切り抜くしかありません。ペンのキャップを色々試してみるとちょうどいい大きさのがありました。
でも、キレイに切り抜くのが難しいね。何枚かやってみて、キレイに抜けたヤツを使います。

シルバーの色合いは画像ではさっぱり分からないので、今回はクレオスのスーパーシルバーというのを使ってみました。
けっこう良く反射するキレイなシルバーですね。普通の8番のシルバーでも良かったかも知れないですが…。

こっち側は、かなりガタガタになってしまった。キレイに抜いたつもりでも余分な切り込みやら切り過ぎやら、失敗してるんですね。
よく飛行機モデラーの人とかが、日の丸塗ったりするの難しいとか書いてて、何がそんな難しいのかと思ってたけど、やってみないと分からないもんですね。「円」というのは、ほんの少しいびつになってても目立つんですよね。

ちょこちょことタッチアップして直しておきましたが、銀色って筆塗りすると絶対ムラになっちゃってバレるね…

 

さてこれでマスキング塗装も終了、こころおきなくデカール貼りに…
と思ったら、まだまだ問題点が出てくるんですよね…

つづく。