いや、クルマじゃなくて飛行機のほうです。
フォードのマッスルカーが日本で「マスタング」と呼ばれるのに対して、英語の綴りは同じなれどノースアメリカン社の戦闘機は「ムスタング」と表記されることが多いですね。なんなんでしょうね、クルマと飛行機を混同しないようにという模型業界あたりの陰謀なんでしょうか?
近年は戦闘機も英語の発音に近い「マスタング」と表記されるようになりましたが、私らみたいな古い人間は戦闘機は「ムスタング」のほうがしっくり来ます。
以前、ディスカバリーチャンネルで「史上最強の戦闘機」という番組をやってまして、歴代戦闘機のベストテンを選んでたんですが、このムスタングP-51Dを堂々一位に選出してました。
もちろん、実際の戦闘能力ではなく、その時代ごとにおける地位、生産性や活躍度も含めての順位です。いささか偏見に満ちたベストテンではありましたが(零戦がベストテンに入ってないとか)、まあP-51Dが当時すば抜けた完成度だったことは認めましょう。私もスタイリングも含め魅力的な飛行機だと思います。
なんだか無性にレシプロ機の模型を作りたくなりましてね、山のような在庫の中からプラッツのこのキットを探し出して組み始めました。
(プラッツの表記は、今風に?マスタング。ちなみにスイートのP-51Bもマスタング。)
このキットは8年前の製品ですが、1/144のレシプロ機キットとして非常に良く出来たキットだったと思います。
完成度の高い1/144レシプロ機キットは、スイートが2000年頃から先鞭をつけていましたが、プラッツは後発ながらこのキットで1/144精密シリーズをスタートさせ、スイート以上の精密さを追求してきました。
プロペラを一枚一枚スピナーに差し込むとか、ちょっとやり過ぎなところもありましたが…何よりシートがちゃんとパーツ化されてるのが嬉しかったですね。
ただ、いろいろ細かい問題点もあってちゃんと仕上げるには多少の修正も必要です。
私は以前、このキットを2機作りましたが、その時は知識もスキルも乏しく、ちょっと残念な完成だったのでいつかリベンジしたかったのです。
後ろのが以前作ったもの、手前が今作ってるものです。
一番の大きな問題点は、キットのままだと主翼の上反角がまったく付かなくなってしまうということ。
パーツ状態ではちゃんと上反角が付いているのですが、胴体と合体させると翼が水平になっちゃうのですね。
昔はこんなもんかな、と思って作ってしまいましたが、やはりこれは変なので、今回は胴体側を少し削って上反角を再現してみました。
(ちなみに、初期ロット以降のキットはこの問題が修正されているというウワサをネットで見ますが、私の手持ちのキットは後発のデカール替え製品でもやはり上反角が付かなくなります。)
左右のバランスをとるのが少々難しかったけど、大した作業ではありません。半日でおおかたの組立てが終了、あとは塗装して細かいパーツ付けてデカール貼れば完成です。
ああ楽しいな、飛行機模型w