Sunday Song Book #875

2009年07月13日 | Sunday Song Book

<07月12日プレイリスト>
[モータウン特集アーカイヴス Part 4]
REACH OUT I'LL BE THERE/THE FOUR TOPS '66
IT'S A SHAME/THE SPINNERS '70
BABY, I'M FOR REAL/THE ORIGINALS '69
THE GIRL'S ALRIGHT WITH ME/THE TEMPTATIONS "TEMPTIN'" '65
SHE'S OUT OF MY LIFE/MICHAEL JACKSON "OFF THE WALL" '79
DOES YOUR MAMA KNOW ABOUT ME/BOBBY TAYLOR & THE VANCOUVERS '68
DAYLIGHT & DARKNESS/SMOKEY ROBINSON"LOVE BREEZE" '78
NEVER DREAMED YOU'D LEAVE IN SUMMER/STEVIE WONDER "WHERE I'M COMING FROM" '71
WHAT'S GOING ON(STEREO SINGLE MIX)/MARVIN GAYE '71
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■内容の一部を抜粋
・近況
先週は久しぶりの休みだったので、食事会や飲み会の日々を続けて、少し飲み過ぎという感じなんだとか。ようやく休みになったと思っていたら、また仕事が入ってきそうな雰囲気になってきたという。

・僕らの夏の夢
ニュー・シングル「僕らの夏の夢」は8月1日公開の劇場版アニメ作品『サマーウォーズ』(細田守監督)のエンディング・テーマ。
「本当に素晴らしいアニメでございますので、是非映画館で、5.1サラウンドで私のテーマ・ソングをお聴きいただければなと思います」とタツローさん。
http://s-wars.jp/index.html

8月19日発売で、番組では来週19日にオンエア予定。カップリングはTBS系の「総力報道! THE NEWS」のテーマ曲「ミューズ」。そして手塚治虫生誕80周年を記念してBS2で放送されている「週刊手塚治虫」の主題歌として「アトムの子」が使われていることから、今回のライヴ・ツアー"Performance 2008 -2009"で披露した「アトムの子」のライヴ・ヴァージョン。

・モータウン特集アーカイヴス
モータウンが今年50周年なので、今から13年前の1996年7月にオンエアした「モータウン特集」の再現放送。今週はその最終回で「マイ・フェイバリット・モータウン」。タツローさんの好きなモータウンのヒット・ソングの数々、それからあまり知られてない曲もちょっとだけ混ぜて、タツローさんがこれまでずっーとモータウンを聴き続けてきて、心の底からいいなと思った曲を並べる。

・REACH OUT I'LL BE THERE
タツローさんが中学の頃ラジオで聴いて涙を流すほど感動したフォートップスの「REACH OUT I'LL BE THERE」。今でもイントロが出ただけでグッとくるのだとか。1966年の全米No.1。

・IT'S A SHAME
スピナーズの1970年の「IT'S A SHAME」はスティービー・ワンダーの作曲、プロデュース作品。アレンジはポール・ライザー。イントロはいろいろなヒップホップの作品でサンプリングされている。スピナーズはこの後、フィラデルフィアに行って大成功を収めることになるが、ヴォーカル・グループとしてはモータウン時代、特にG.C.キャメロンがリード・ヴォーカルの時代が魅力的だとタツローさん。

・BABY, I'M FOR REAL
デトロイト周辺で活動していた4人組ヴォーカル・グループ、ジ・オリジナルスの1969年の「BABY, I'M FOR REAL」はグループのプロデューサーだったマーヴィン・ゲイが書いた作品。アレンジはポール・ライザー。1969年、R&BチャートNo.1、全米チャート14位。

・THE GIRL'S ALRIGHT WITH ME
たくさんあるテンプテーションズのアルバムの中でタツローさんがよく聴いたのは1965年の『TEMPTIN'』というタイトルのアルバム。「SINCE I LOST MY BABY」というヒット曲がA面の1曲目に入ってる。そこから続くA面の流れが好きでよく聴いていたとか。A面2曲目の「THE GIRL'S ALRIGHT WITH ME」はエディ・ケンドリックスのリードがとても素晴らしいとタツローさん。エディ・ホーランドとノーマン・ホィットフィールドとエディ・ケンドリックス三者による共作。コード進行やアレンジが当時はすごく珍しくて新鮮でよくコピーしたのだとか。プロになってから曲を作る場合、こういうところから有形無形の影響を受けているとタツローさん。

・SHE'S OUT OF MY LIFE
13年前はここでマーヴィン・ゲイとタミー・テレルの「AIN'T NO MOUNTAIN HIGH」をかけたそうだ。
2週間前の放送でジャクソン5の「I WANT YOU BACK」をかけた際に「マイケル・ジャクソンは誰もが認める通り不世出のアーティストでありましたけれども、マーヴィン・ゲイ同様にアメリカの芸能界の地獄で燃え尽きてしまいました」とタツローさんがコメントしたところ、驚くほどたくさんの反響があったという。同時に多くのリスナーの方々がマイケル・ジャクソンの死に対するメディアの興味本位の反応や、音楽不在の報道姿勢に疑問を述べていたとか。これについては吉岡正晴さんがご自身のブログに実に的確なコメントを寄せている。

「アメリカのメディアはまだしも、日本のメディアは、マイケルが音楽、エンタテインメントの世界で成し遂げたことをまったくといっていいほど紹介しない、紹介しなければ、評価のしようもない。数字だけ並べればいいというものではない。彼がなぜこれほどの宇宙一のスーパースターになったのかを正しく説明できなくては特集番組をやってもまったく意味がない。この国のメディアは、アート、エンタテインメントに対して口先だけは評価するようなことを言うが、真にその意味を理解していないようだ。マイケルはメディアの最大の生贄(いけにえ)になったアーティストである」。吉岡正晴(2009/06/29)
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/little_diary.cgi

マイケル・ジャクソンが本当の意味で実力を開花させるのは1979年のアルバム『OFF THE WALL』。タツローさんはとりわけ「SHE'S OUT OF MY LIFE」で、マイケルがコーダで泣きながら歌う、それにものすごく感じ入ったのだとか。

・DOES YOUR MAMA KNOW ABOUT ME
ボビー・テイラー&ザ・バンクーバーズの「DOES YOUR MAMA KNOW ABOUT ME」はどちらかといえば隠れた名曲。ほとんどがデトロイト出身だった当時のモータウンには珍しく、リーダーのボビー・テイラーはカナダのバンクーバー出身。グループは黒人白人混成のヴォーカル・インストゥルメンタル・グループで、曲を書いたとしてクレジットされているベーシストのトミー・チョンは後にチーチャン&チョンのメンバーになるあのトーマス・チョン。プロデュースド・バイ・ベリー・ゴーディー。

・DAYLIGHT & DARKNESS
今回のモータウン特集はモータウンの本社がデトロイトにあった間だけの1970年代初頭までとなっている。これはタツローさんの解釈によるもので1960年代に限った特集になっている。スティービー・ワンダー、マーヴィン・ゲイ、ダイアナ・ロスといったモータウン生え抜きのアーティストは1970年代も相変わらず大活躍したが、そういう人たちは「モータウン」というムーブメントの中ではなくて、彼らの個人的な才能がそれを継続させたので、インディ・レーベルからはじまって一世を風靡した「モータウン・サウンド」というのは1970年代の頭までという解釈が妥当だと思われる。
しかし、そうはいってもタツローさんはスモーキー・ロビンソンとか大好きだったので1970年代、1980年代に入ってもずっーとレコードを買い続けていたという。特にスモーキー・ロビンソンやスティービー・ワンダーの場合は1970年代に作った作品は、1960年代に勝るとも劣らない、というか時にはそれ以上のものがたくさんあるそうだ。「スティービー・ワンダーはあまりに天才的な人なので今回はほとんどかけられませんでしたが、また機会がありましたら」とタツローさん。
スモーキー・ロビンソンの1978年の「DAYLIGHT & DARKNESS」は数あるスモーキー・ロビンソンの曲の中でタツローさんが最も愛する1曲だそうだ。スモーキー・ロビンソンが1980年代の末に来日したときはおっかけ状態で全公演くっついて回ったとか。楽屋まで押し掛けてサインを貰ったりしたそうだ。そのとき持って行ったのがこの「DAYLIGHT & DARKNESS」が収められているアルバム『LOVE BREEZE』。

・NEVER DREAMED YOU'D LEAVE IN SUMMER
スティービー・ワンダーの「NEVER DREAMED YOU'D LEAVE IN SUMMER」は1971年のアルバム『WHERE I'M COMING FROM』に収められている1曲。先日行われたマイケル・ジャクソンの追悼セレモニーで歌われた曲。この曲はコメントを引用させてもらった吉岡正晴さんにお礼を込めて彼からのリクエスト。

・WHAT'S GOING ON(STEREO SINGLE MIX)
マーヴィン・ゲイの「WHAT'S GOING ON」はタツローさんのオールタイム・フェイバリット。ラジオから流れたとき震えるほど感動したという。日本ではレコードがなかなかリアルタイムで出ず、今か今かと待って買ったのだという。その当時は輸入盤がまだなくて日本盤しかない時代で、シングルもアルバムも日本盤で買って持ってるそうだ。この「WHAT'S GOING ON」は1960年代的なモータウンのひとつの終焉、ブラック・ミュージックにとってもひとつの転換期、時代を象徴する1曲だったという。今回タツローさんがはじめて買ったシングルの「WHAT'S GOING ON(STEREO SINGLE MIX)」を番組でかけようとして、CDを探したがシングル・ヴァージョンはすべてモノラル・ヴァージョンで、ステレオ・ヴァージョンはすべてアルバムに入ってるナレーション入りだったという。シングルの「WHAT'S GOING ON(STEREO SINGLE MIX)」がCD化されているとしたら、是非教えてほしいとタツローさん。番組では日本盤のオリジナル・シングルをオンエア。

・マーヴィン・ゲイ物語-引き裂かれたソウル
マーヴィン・ゲイの自伝本『マーヴィン・ゲイ物語-引き裂かれたソウル』が出た。レイ・チャールズの評伝本で知られるデイヴィッド・リッツが'80年代に発表した名著と謳われる本を吉岡正晴さんが翻訳した。この翻訳本を5名にプレゼント。

・モータウン・ゴールド
今回の特集に最も沿った形で編纂されているCDもプレゼント。2005年にモータウン45周年を記念して、日本のユニヴァーサルが組んだコンピレーション『MOTOWN GOLD』。こちらも5名にプレゼント。締め切りは7月中旬。

■リクエスト・お便り・プレゼントの宛て先:
〒102-8080 東京FM「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
07月19日からは、毎夏恒例「納涼リクエスト大会」
http://www.smile-co.co.jp/tats/

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