Sunday Song Book #1046

2012年10月28日 | Sunday Song Book

2012年10月28日プレイリスト
「棚からひとつかみ」
1. ターナーの汽罐車 / 山下達郎 "アルチザン" "オーパス" '91
2. LET'S HANG ON / THE 4 SEASONS '65
3. AIN'T NOTHING WRONG/ RONNIE DYSON "LOVE IN ALL FLAVOURS" '77
4. RISING COST OF LOVE / DARROW FLETCHER '79
5. NO LIMIT / DARROW FLETCHER '7?
6. IN YOUR NAME / GRAHAM NASH "REFLECTIONS" '09
7. おやすみ、ロージー / 山下達郎 "オーパス" '12('89)
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■内容の一部を抜粋
・近況
先々週から先週にかけてニューヨークへ行って来たそうだ。5年ぶりで今回はプライヴェートの旅行。気温は東京と変わらず20度前後で夜は東京より寒かったとか。それでも昔のニューヨークに比べて暖かったと達郎さん。11月からはまりやさんが曲をレコーディングするのでプロデュースとアレンジを達郎さんが行う。それを前にしてまりやさんが曲を書いてるので、達郎さんはそのあいだにいろいろと用足し、家の片付けとレコードの整理をしつつ準備を行ってるそうだ。

・棚からひとつかみ
今週はニューヨーク旅行の話を絡めながら、新着オールディーズのCDを中心にレギュラー・プログラムの「棚からひとつかみ」。

・ターナーの汽罐車
季節柄この曲にリクエストが集まった。1991年のアルバム『ARTISAN』収録曲。今回のベスト・アルバム『OPUS』にも収録されている。

・LET'S HANG ON
先々週から先週にかけて一週間ほどニューヨークへ旅行。プライヴェートの旅行なので食べまくって飲みまくったとか。フィラデルフィアまで足を伸ばして念願のバーンズ美術館を観たりいろいろしたという。運がいいことにブロードウェイのブロードウェイ・シアターでフランキー・ヴァリがライヴをやっていたそうだ。ただ75歳という年齢、最近のYouTubeを見るかぎり声が出てないようだったのであまり期待してなかったけれど、とんでもなく声が出ていて2時間半もやったのだとか。ライヴは一週間公演の初日、バンドは4人のコーラスと6人のブラス隊、総勢15人のリズム・セクションで本当に素晴らしかったという。「GREASE」からはじまってアンコールの最後は「LET'S HANG ON」、お客さん全員の大合唱で終わる感動のライヴだったとか。「LET'S HANG ON」は1965年の全米3位、フォー・シーズンズの代表作。

達郎さん自身がまもなく還暦。そうした意味でベテランのステージを研究しようと思っていただけに、ちょうどいいライヴだったそうだ。あとはクロスビー、スティルス&ナッシュもライヴをやっていて、こちらもいいお客さんで、デヴィッド・クロスビーが信じられないくらい声が出ていたので、なかなか拾いものだったという。

・AIN'T NOTHING WRONG
ロニー・ダイソンはワシントンD.C.生まれのニューヨークで活躍していたソロ・シンガーで、1990年に亡くなった。1970年代の終りにシカゴのプロデューサー、チャック・ジャクソンと、インデペンデンツのメンバーでナタリー・コールの旦那さん、マーヴィン・ヤンシーのふたりのプロデューサーによる2枚のアルバムが、最近イギリスのエクスパンションからCDが出た。とりわけ1977年のアルバム『LOVE IN ALL FLAVOURS』は当時、達郎さんが聴きまくった一枚。その中から1978年にシングル・カットされて全米ソウル・チャート77位のスマッシュ・ヒット「AIN'T NOTHING WRONG」は数あるR&Bのハチロク(8分6拍子)のバラードでは出色の出来。

・RISING COST OF LOVE
ダロウ・フレッチャーはシカゴで長く活動しているソウル・シンガー。1975年から1979年にかけてのシングルがイギリスのケントでCD化された。この時期のダロウ・フレッチャーはシカゴのグレー&ハンクスというソングライター・コンビと組んでたくさん作品を出している。この中から1979年にアトランティック・レーベルからシングルとして発売された「RISING COST OF LOVE」。

・NO LIMIT
イギリスのケントはダロウ・フレッチャーのCD未収録曲を7インチでリリースした。「NO LIMIT」という曲は1978年にフィラデルフィアの8人組のヴォーカル・インストゥルメンタル・グループ、ブレイク・ウォーターがレコーディングした曲。ダロウ・フレッチャーも同時期にレコーディングしたようだが発売されなかった。グレー&ハンクスの作品。

・プレゼント
「サンデー・ソングブック」20周年を記念してオリジナルの切手シートとリクエスト専用ハガキのセット。
切手シートはとり・みきさんの「タツローくん」のイラストを切手にしたもの。50円切手20枚が1シートになっている。
リクエスト専用ハガキもとり・みきさんのデザインで「タツローくん」のイラスト入り。宛先は印刷済みで名前のふりがなを書く欄も付いてる。このハガキは来年9月30日まで一年間受取人払いで切手を貼らずに投函できる。こちらも20枚。
切手シートとハガキをセットで100名にプレゼント。応募締め切りは10月末日。

・佐藤博 追悼プログラム
達郎さんのとっても身近なミュージシャンだったピアニストの佐藤博さんが一昨日10月26日に亡くなった。
「急死でありまして65歳。私が考える日本の最高のピアノ・プレーヤーのひとりであります。私とたくさん仕事していただきました。当然の訃報でみんな驚いております。まだみんな実感がわかないんですが。佐藤くんがいなくなるとホントに困りますね。ひじょうに残念なんですが。もう30年以上、佐藤くんには付き合っていただいておりますがですね、ぜひとも佐藤博追悼特集を来週はしたいと思います。私の作品と、それからまりやの作品だけでもう55分埋まってしまいますので、来週はぜひとも佐藤博追悼特集をしたいと思っております。彼の素晴らしいピアノを聴きながら業績を偲びたいと思っております」と達郎さん。

・IN YOUR NAME
ニューヨークで観たクロスビー、スティルス&ナッシュのほうもバックのミュージシャンの演奏が上手くて、スティーヴン・スティルスはちょっと声が怪しくなっていたが、それでもギターはバリバリだったとか。グラハム・ナッシュとデヴィッド・クロスビーはまだ全然声が伸びやかで、特にデヴィッド・クロスビーは生体肝移植をしたとは思えないような声の伸びで素晴らしかったそうだ。デヴィッド・クロスビーの息子がキーボードを弾いていて、いろいろと盛り上がり、「CARRY ON」ではじまり「TEACH YOUR CHILDREN」で終わるライヴ。とにかくお客さんが素晴らしかったという。ニューヨークのお客は素晴らしいと痛感して帰ってきたとか。
その中でいろいろとグラハム・ナッシュが政治的な発言をして一曲自分のオリジナルを歌ったそうだ。それはライノからグラハム・ナッシュが2009年にソロ活動を集大成したボックス・セット『REFLECTIONS』を発売して、その中に入ってる未発表の曲で今回初公開したとか。2007年のレコーディングで「IN YOUR NAME」。世界中で自分の神様を信じて、それで殺し合いをするということに疑問を感じて作った曲。「神様、私を助けてほしい/あなたの名前のもとに/人が殺されるのを/どうぞやめてほしい」というひじょうに印象が強い曲。

・おやすみ、ロージー
もともとは鈴木雅之さんに提供した曲のセルフ・カヴァー。
今回のベスト・アルバム『OPUS』ではDISC 2の最後に収録されている。

■リクエスト・お便り・プレゼントの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
11月04日は、「佐藤博 追悼プログラム」
http://www.tatsuro.co.jp
コメント
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