Life in America ~JAPAN編

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「シン・あらそわ連」見参、実話。~その②

2022-05-03 15:58:32 | ニッポン生活編

第2章 ”国際交流”は誰のため?

 

(つづき)

 

残念ながら、「あらそわ連」の運営母体である徳島県国際交流協会(TOPIA)から、4月29日開催予定の「春の阿波踊り」への参加は不可能、という正式返答が届く。

一時は落ち着いたかのように見えたコロナ感染者もこの頃には再び急増しており、県としてわずか1か月先の祭り参加へGOサインを出すことはできない。これは十分理解できるし仕方ない。

 

ではいっそ、私たち民間の手で踊りたい外国人を集めて有志参加してはどうだろう?

春の阿波踊りは「(有名連だけでなく)誰でも踊れる阿波踊り」をキャッチフレーズにしており、踊り手(参加連)を大募集している。本番まで約1か月半、頑張ればやれないこともない❣

かくして決まったグループ名は

「シン・あらそわ連」

「新しく、かつパワーアップした2022年のあらそわ連」という意味だ。

”新”ではなく、”シン”。

「シン・ゴジラ」、「シン・ウルトラマン」的インターナショナルな響きは外国人にも受けが良い。

”旧あらそわ連”とは母体が違うが、踊る人たちは一緒。いずれまた一緒になることもあるだろうし、外国人たちにとっては母体がどこなのかなんてどうでもよいこと。姉妹連のようになればいいな、との願いも込められている。

一応TOPIAには仁義を切って3月5日に新グループを結成を報告し、さっそくFBで新グループを立ち上げ、フライヤーを手作りしてメンバー募集を開始。

 

 

その後は、SNSや口コミで「グループに参加したい」という外国人たちが県内各地から続々と集結。

第1回の「Welcome ZOOMミーティング」を経ていよいよ練習が開始された。

さて、次なる問題は練習場所の確保だ。

市内でスタジオを借りるにはそれなりの費用がかかる。遠方から来てくれるメンバーの駐車代も考慮すると、やはり場所代はなるべく安くしてあげたい。

そこで「あらそわ連」の練習場所としてTOPIAが会議室を提供していたことを思い出し、打診してみることにした。

 

(To: TOPIA 3月12日) 

(・・・前半挨拶略)
TOPIAとは関係なく新しい外国人連をオーガナイズすることになりましたので、またTOPIAの事業としてあらそわれんが復活する機会がございましたらその時には是非一緒に踊らせていただきたく思います。

ところで、こちらの新しい外国人連が目下練習場所をさがしております。
TOPIAでは、しばらくの間会議室貸し出しを休止しているとのことですが、もし4月あたりから復活するようでしたらぜひ貸していただけないでしょうか?
小松島や美馬など遠方から参加する人のために、駅ビルで練習ができればこのうえなく便利で皆喜ぶと思うのです。
在県の外国人に徳島の文化を提供するというのもTOPIAの大きなミッションだと考えておりますので、ぜひともご検討いただければありがたいです。
コロナ感染対策として、練習中のマスク着用、密にならないような距離、手指消毒などは徹底させていただきます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

*********

 

これに対し届いた返答(3月16日 TOPIA常務より)は、

・感染者数が高止まりしている現状、会議室の利用は県の方針に従っているため、現時点で開始見込みはない。

・会議室の利用には、団体登録が必要で、その条件は、

1)徳島県の国際交流・協力に寄与するものであること。

2)公共性があり、営利活動、政治的・宗教的活動を目的とするものでないこと。

 

いったん登録してしまえばこの先色々使えそうだ。さっそく団体登録手続きを開始した。

そうこうするうちに、県のコロナ感染アラートが下げられ、4月から会議室貸し出しも再開された。

 

(4月6日 To: TOPIA)

いつも大変お世話になっております。

「あらそわれん」復活をめざし、民間レベルで「シンあらそわれん」を結成いたしました。

つきましては、団体登録申請をさせていただきますのでどうぞよろしくお願いいたします。

阿波踊りの練習は音の問題から難しいとは存じますが、今後ミーティングなどで使わせていただければと思い、登録させていただきます。営利目的ではなく、徳島県のための活動ですのでどうぞご理解ください。

取り急ぎ、4月29日の「紡ぐ」イベントに参加エントリーをしておりますので、会議室を控室・更衣室として利用させていただけないかと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

 

*************

翌日の朝、携帯が鳴った。

TOPIAの担当者からだった。

すべてうまくいったのかな、とほっとしたのもつかの間、彼女の口からは耳を疑うような言葉が飛び出した。

 

 

(つづく・・)

 

 

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