Life in America ~JAPAN編

I love Jazz, fine cuisine, good wine

シカゴ寄席

2017-07-18 15:39:05 | アメリカ生活雑感
シカゴの7月の風物詩と言えば、「シカゴ寄席」。
毎年この時期にシカゴ郊外にある大学内の講堂で開かれるこの寄席は、はるばる日本から柳家さん喬師匠、林家正蔵師匠をお迎えしての、贅沢な二人会。

ここ数年、このイベントにはメディア取材兼会場ボランティアとして参加しているのだけれど、今回は初めて和服で参加してみた。
実は今回、主催者側の粋な計らいで和服で参加すると5ドルおまけしてくれるという特典つきとあって、浴衣姿の女性が非常に目立った。
歌舞伎もそうだけど、観客席に和服姿の観客がいるだけでなんだか特別な催しに参加しているという高揚感があっていいもの。
歩き方もしゃべりかたも、しゃなりしゃなりとする(気がする)。

今回、度の着物で行こうかと迷いに迷った挙句、結局選んだのはこの渋い一重の混麻の着物。






実はこれ、お婆ちゃんの形見の着物。
多分もう何十年も箪笥にしまいこまれていたものを、この間帰省した時に持って帰ってきた。
カジュアルに着ていたものだと思うけれど、傷みもなくきれいに保管されていた。ただ、やはり全体に丈は小さいので私の身長ではおはしょりがほとんどでなかったが仕方ない。
あまりに地味すぎるかなとも思ったけれど、どうしてもこのお気に入りの夏物の帯を締めたかったので、あえてこの渋い着物を選んだ。
みなさんから、渋くて素敵、と言っていただいたので正解だった

帯揚げや帯締めは、すべて母のもの。
三世代を身にまといつつ、日本の古典芸能を外国で観る。またをかしからずや、だ。
今回はラッキーにもプロの着付けの方に着つけていただいたので、お太鼓も美しく、何時間たっても着崩れずにいられた。

 

お友だちのゆうこさんも和服で参戦。

 

で、一緒に阿波踊りのポーズ。



この会の楽しみのひとつが、会場で配られる「助六弁当」。
歌舞伎十八番の「助六所縁江戸桜」の主人公、助六の愛人である花魁の揚巻に由来して、揚げ→おいなりさん、巻→巻寿司としゃれて「助六弁当」と呼ぶようになったそうだ。



そしてこれが、本日の演目。
いつもながら当日直前まで演目は知らされていない、というかご本人も直前になってお互いの演目を聞いてからバランスを考えて決めるそう。

美しい江戸言葉の香りを味わいつつ、爆笑と涙が交錯する珠玉の芸に今宵も酔いしれた。
さて、もうちょっと自分の中で消化させてから、記事を書くことにしよう。

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