Life in America ~JAPAN編

I love Jazz, fine cuisine, good wine

『想い出のサンフランシスコ』

2006-03-08 17:24:36 | ニッポン生活編

いよいよ東京を離れる日が近づいてきて、毎日(晩)は誰かと徘徊(飲み)。
これだけ毎日続くと肝臓がちくちくする。
でも会いたい人には会っておきたいからやめられない。
懐かしい元同僚と他愛もない話をしたり、情報交換をしたりという何気ない会話の中から、自分がアメリカでやっていけそうな仕事のチャンスも見えたりする。これはうれしいこと。

帰り、タクシーの中でかかっていた『想い出のサンフランシスコ』のCDがそんな高揚した気持ちを温かく包んでくれた。
この運転手さんは7000枚のコレクションを持つ有名人らしかった。
「いいですね、これはジュリーロンドン、ですよね?」
「そ~なんです!え?ジュリーロンドンご存知?」と運転手さんは大興奮。
「当時はマリリンモンローかジュリーかって言うくらいの美女でね。ジュリーはモンローとちがって天然の金髪でしたけどね」
「へぇ、確かにべっぴんさんでしたよね。そしてあのスモーキーヴォイス。『クライ・ミ・ア・リバー』ですね」
「オフコースですよ!」(なぜか英語)

今夜はすてきなしめくくりだったなぁ。
ありがとう、運転手さん!

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今年のAcademy

2006-03-08 16:54:45 | movie

今年のアカデミー賞は、珍しく全体にテーマが重かったようだ。
今までは、社会的なテーマをとりあげた作品はノミネートどまりで受賞にはいたらなかったけれど、今年は一転、最優秀作品賞を人種問題を扱った『CRUSH』が獲るなど「考える(ふりしてる)アメリカ」をアピールしたかんじだ。
『ミリオンダラー・ベイビー』『ミスティック・リバー』あたりから、じわじわとその波はきていたけれど、あくまで“アメリカ人の”作品だったし。

『ブローク・バック・マウンテン』のアン・リー監督は、アジア出身監督でアカデミー初受賞。これにも感じるところがあった。何しろ“白人至上主義”の代表のようなハリウッド社会で認められたのだから、同じアジア人としてもやっと一歩前進したような気持ちだ。
アン・リー監督といえば、数年前の作品『The Ice Storm』を、自他共に認める映画通だった当時の英語の先生、アズリエルから薦められて見て以来、そのアメリカ人監督にはとてもまねできないであろう深い人間心理の描き方に注目していた。
舞台は、ニクソンショックで社会通念が根底から覆された70年代のアメリカ。何不自由ない中流階級の家族の日常を描いたこの映画では、“ベビーブーマー”と呼ばれた親世代のやる気のない暮らしと、それを見て育った子供たちのさらに退廃的な生き様が、「この社会はいったいどこに向かっていくのだろう」という得体の知れない怖さが見る側にぞくりと伝わってきた。
そのアン・リー監督がついにアカデミーを制したことはとても感慨深くやっとアメリカが彼に追いついたと感じた。

Pちゃんともそんなこんなで今日はアカデミー話。
「ねーねー、『ブローク・バック・・』見た?」
「いや、見てない。あんまり見たいとも思わないし」
「なんで?」
「・・だって、あんまり男同士が抱き合ったりしてるのを大画面で見る気もしないしさ(笑)」
まぁ、男性側からすればそうなのかもしれないけれど。

ともあれ、また見なきゃいけない映画が増えた。
これはアメリカに行ってからの宿題。でも、テーマが重いと英語が難解すぎてついていけないというストレスがたまりそうだ。



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