津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

田中左兵衛封事 - 4

2009-07-11 10:42:34 | 歴史
    三半切紙
     可申上ならは、
   長岡與一郎(与兵衛)・米田新一郎(是正)・沢村大学(友雅)・沼田小兵衛(延将)・溝口
   蔵人(政登)、ケ様のものとも一人宛も御加へ被 召連候者、親々兄弟迄も忝可奉存候、
   与兵衛・大学・新十郎・小兵衛ハ証人ニ相詰、江戸之事をも能存候、若キ者共いたつらに
   居申故、皆いさみなく痛ニ成申と見へ申候、蔵人事も神明なる生付ニ候、 真源院様も右
   之内大学をハ御供ニ被 召連候
一、養子之儀、先日御物語被遊候ハ、御代々被 仰付たる御仕置ニて御座候、御尤ニ奉存候、
   其者/\も末々迄之儀を存、忝御奉公を能相勤可申にて可有御座奉存候、左候者、御家
   久敷者共の内ニ大勢子供を持居申者御座候間、次男・末子を夫々の位二より、似合/\
   の者二被 仰付候歟、又ハ御側ニ被 召仕置候衆之内、似合ニ被 仰付候者、新知を被
   下候同前ニ其者も忝可奉存候、又養子之儀望候申上候もの、親類縁者之内を望申上候
   者、けにもと被 思召様なるものも可有御座候、御吟味被成被 仰付様共、多く可有御座
   様ニ奉存候、願儀、他国より呼申養子者、御家新敷成行如何ニ奉存候
一、先度も申上候様、兎角御仕置之大積を被 仰付置、年ニより足不足を被 聞召、御吟味可
   然奉存候、御側御台所向ハ、坂崎清左衛門・大木織部、御代々の様子を存候間、御武具・
   道具之仕次新ニ見合吟味、御入目等沙汰仕候へ、御先代のことくにと両人ニ被 仰付、御
   入目之吟味常々心ニ懸申様ニ被 仰付、可然奉存候、御作事方ハ、御作事奉行ニ大つも
   りにて、何程ときつふを御定仕合候様、又御船手方ハ、御船手のものニ被仰付、是又一年
   ニ何程と大つもりニ而被 仰付、御吟味可然奉存候、兎角根を御極置なき候得者、御物入
   多くついへも御座候と奉存候、品々にて苦ニ持申者無御座候而は、毎も御ひつはぐハ直り
   申間敷様ニ奉存候、御郡方・御所帯方御積・大積の事、御代々の様子を瀬戸武兵衛能存
   候間、一人之苦ニ御持せ可然奉存候、御奉行方はさいかんさへ御座候得者以御威光、誰
   人ニ被仰付候共成可申奉存候、夫々二苦二持申者御座候者、御自分御心安く成行奉存
   候
一、真源院様被 仰付候者、江戸道中御城御侍衆、城内にて不断鉄炮を御打せ、城下之侍共
   の屋敷に而も鉄炮を打申と聞へ、御通被成砌も御聞よく心懸、嗜の様被思召候、大坂・二
   条の御城にても不断稽古被 仰付由被 聞召候、当御城にても、御城内のもの、折々ハ稽
   古も仕、御鉄炮火を通しなと仕候而、能可有御座様 思召候と御意ニ付、其沙汰仕候而、
   今程者御侍とも、屋敷にも九月朔日より正月中迄ハ雁・鴨おとろき申とて打不申、不断御
   侍とも屋敷稽古、又ハ鴈なと打候而先を能定、釣角抔無用と 真源院様被 仰出候き、今
   以右之通被 仰出可然奉存候
一、大筒・石火矢等打申者とも内、渡邊作之允・若松半右衛門・森田弥五右衛門、御重宝成者
   の様奉存候、半右衛門ハ十二流迄究、殊之外巧者ニ而御座候、作之允儀、去年も申上候
   様、うちはり台・金具迄も自分ニ仕候、弥五右衛門儀ハ、米村と申牢人之儀御座候間、私ニ
   能承立候へ、御重宝なるものの様 思召候との 御意御座候得とも、些子細御座候而慥ニ
   御請不申上候、ケ様之者之事ハ御家老衆より被 聞召、可然奉存様申上候き、于沼田小
   兵衛留置申候、勝たる芸重宝ニも成可申奉存候、右之者共、弟子をも大勢仕立候得と被仰
   付候者、何程も大筒・石火矢打出来可申奉存候、牢人者も折々御家を望参候、其内にても
   勝候者御座候ハゝ、被 聞召被届候様有御座度奉存候、右大筒・石火矢打共之儀、私ニ
   吟味仕、心ニ懸可申由御家老衆を以被 仰置候者、可奉得其意候
一、有馬御陣之刻、心繰の者共之内、御吟味之究不申者御座候而、不足にも奉存者、御切米
   取ニ廿七八人も御座候、真源院様被 聞召、私ニ被 仰付、吟味仕候而、あらまし達御耳
   申候処、被 仰出候趣も御座候得とも、私存寄少々申上候へ者尤二思召候、御参勤前御
   事多キ二付、書附共を御側之衆へ渡置候得者、御船中・御道中・江戸御滞留中ニなりとも
   御覧被成、御下りの上にて、位をも御直し、少々立身をも可被 仰付と御意御座候キ、御逝
   去ニ付其儀無御座候、于今埋れ果申候者ともも御座候、御家老衆御当代ニ成、両度右之様
   子を物語仕候、此儀被 聞召上候者、なからへ居申者共又吟味を仕、達 御耳申度奉存候
      一、右書付之外ニ早水忠兵衛事
      一、妙解寺之事
      一、御花畑鬼門之事
      一、仁保太兵衛事

 
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