大いに花粉に怯えている。花粉対策用のゴーグルを買おうかと真剣に考えているが、効き目は有るのだろうか。
ここ数日、目が痒い事はなはだしく、ベランダに出るのさえ躊躇しており、今日は散歩も控えている。
時間つぶしに国立歴史民俗博物館の「江戸図屏風」を詳細に眺めている。
この屏風の制作年については定説と言ったものはないようだが、明暦の火事以前と云うのは確かである。
お茶の水に水道橋と懸樋が描かれており、その真向かいには吉祥寺が描かれている。(この周辺にいた人たちが、現在吉祥寺と呼ばれている町に住み着いた)
吉祥寺の跡地には何方の屋敷ができたのだろうかと、「江戸切絵図」をめくってみたら、こちらは小さな区画の旗本屋敷が連なっていた。
ここで首をかしげるのは、懸樋は万治年間に欠けられたという事であるから、明暦の火事以降の話と時代が前後してつじつまが合わない。
錦絵を見ると、懸樋と水道橋の距離がこの絵の様に接近していない。つまり屏風絵の水道橋と懸樋は明暦の火事で燃え落ち、その後すぐに少々位置を変えて錦絵の場所にかけ替えられたという事であろう。
こんなことを思いながら屏風絵を眺めていると、一ニ時間は時間をつぶしてしまう。
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