津々堂のたわごと日録

わたしの正論は果たして世の中で通用するのか?

■漱石の成道寺

2018-06-27 13:18:53 | 俳句

 西区花園にある成道寺は、沢村大学以下沢村家代々の菩提寺として知られる古刹である。
自然山水の緑豊かなお寺として知られている。
夏目漱石はここに足を運んだかどうか知らないが、次の俳句を残している。

               若葉して 手のひらほどの山の寺  漱石

この句には「成道寺」と前書きがあるそうで、漱石の孫娘婿の半藤一利は「3,000坪も有する名園」に対して失礼だろうと「漱石俳句を愉しむ」で解説している。
半藤氏もこの著が出たときまでは「残念ながら訪ねたことがない」と正直に吐露されているが。

漱石熊本の句200選」の坪内稔典氏によるこの句の解説を読んでも、どうやら現場を踏んでおられるようには思えない。
ひめくり子規・漱石 俳句でめぐる365日」の神野紗希氏も同様と思われ、「手のひらくらい小さな山寺。人間の体の部位になぞらえたことで、静けさの中にある体温が加わる」と解説されるが、このお寺の由緒は抜け落ちている。

正岡子規は「寝牀三尺」を読むと、身動きもならぬ病中でいくつかの句を顕しているが、現場を踏まずともすばらしい句が創作されることに大いに感嘆する。
しかし、成道寺に親しむ熊本人からすると、少々筋違いの解説には違和感を禁じ得ない。私ばかりだろうか。

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■第二のコースーー

2018-06-27 09:38:06 | 徒然

 今朝は5時過ぎに目が覚め又寝込んでしまい、起きたのは7時前、散歩は食事後と相成った。
すごく涼しい風が吹いていて恰好の散歩日和である。
今日は散歩の第二コースを開拓しようと思い、西部方面総監部の正門前から県庁方面へ右折、熊本東部センター・熊本東郵便局方面へ右折、健軍川に添って帰るというコースである。約3.2キロ、第一のコースとほとんど一緒である。時間も約40分、良いコースだ。
散歩を始めて四日目、奇跡的にひざ痛がない。ただ階段の上り下りは相変わらずの難儀である。

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■井田衍義・歛法條諭 十二・十三(17)

2018-06-27 07:08:38 | 史料

 一六〇
 〇安永三年見積損引一巻御達之事
 今日御郡間密間ニて、両人へ仁田市郎左衛門方被申聞候
 ハ、御免方之重キと申儀ハ改被申聞不及、各様御存之前
 御座候、當秋見積之儀も何そ此間之御法を被崩候と申儀
 ニては無之候へ共、少々潤色可被仰付旨演述有之、帳面
 被相渡候、猶又被申聞候ハ、右潤色之趣ニ應し、御内檢
 へも委ク被及達、兎角正ク有之候様取計、檢見向例之儀
 は御内檢も歩例ニて、山陰等と申様成畝坪ニハ決て不仕
 様、右躰之所柄ニてハいろ/\様子も有之事ニ付、御内
 檢方ニても見掛之坪を以三歩例仕候得は、下方見込之毛
 上ニ差て相替不申所よりハ、起方之高下もさまての替り
 無之、例之仕法も同様之事ニ五左候へハ、疑惑も晴レ候
 處より正直ニ基可申候間、其所随分御教諭歟被成候、近
 比委ク被申事ニハ候得共、只今迄見積向キニて、御郡代
 少々了簡之筋有之様子ニハ候得共、右之通相成候上ハ、
 貮割五歩ハ可被為拝領候間、以來今迄之通ニ願米等容易
 難被為成由被申聞候、孫右衛門より申達候ハ、例之儀見
 積御損引、初發御内檢三歩例・御百姓三歩例と被仰付
 候得共、翌年より畝例ニ被仰付候由御内檢より申聞、百
 姓ハ三歩例ニて當時迄押移申候、御内檢も三歩例と有之
 候ヘハ下方疑も無之、先は結構成御仕法ニて御座候段申
 達、貮割五歩と申候ハ、御免切貮て被下候儀ニて可有御
 座段相尋候得は、其通候由被申聞候、且又右帳面之御仕
 法ハ各様迄被仰談、御存寄被仰達候ハヽ、清書有之、一
 郡切歟被相渡候間、被及其達段教示可被成旨被申聞候、
 明日は月次寄合日ニ付、此方ニて之申段相成可申との被
 及返答候、八代表ハ早熟之所柄故差急申談候様との儀ニ
 て、右潤色之帳面一冊幷此間之仕法帳共相添相渡日申
 候、應答之内ニハ色々被申聞候事も有之候得共、趣意相
 替不申候付て略仕候事
   安永三年七月十日        田邊孫右衛門
                 月番
                                                       坂根長右衛門     長右衛門 明和三年八月 菊地郡奉行
                                  明和八年~安永三年八月 合志郡奉行

       

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