一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

奥の細道 その2

2020-05-17 09:29:32 | 雑記

       芭蕉はなぜ、
       みちのくの旅に出たのでしょうか。

       歌枕(うたに詠まれた名所・旧跡)を訪ねたり、
       地方に住む弟子たちと句会をひらいて
       俳句をひろめる意味もあったでしょうが、
       『奥の細道』の冒頭にはこう記してあります。

       「月日は百代の過客にして、
        行き交う年もまた旅人なり。
        船の上に生涯を浮かべ、
        馬の口とらえて老いを迎える者は、
        日々旅にして旅をすみかとす。
        古人も多く旅に死せるあり」

       芭蕉にとって、
       人生は「旅」そのものだったのでしょう。

       ちなみに、
       芭蕉が奥の細道の旅に出たのは45歳。

       病を得て、50歳でなくなるのですから、
       「人生50年」の時代とはいえ、
       老成していたのですね。