我が家の稲作りは出荷も含めて全てが終わった。先祖伝来の田んぼを守り抜けた達成感はある。近年、就農者の高齢化で委託したい農家が急増し、受託農家が限界に達している。荒れた農地も点在するようになり先行きの心配は現実となってきた。
振り返れば、4月10日の播種でコメ作りはスタートした。育苗ハウスで苗を育てる一か月間は温度管理に全神経を使う。一方、主役のトラクターでほ場の耕運と代掻きをして田植えに備える。5月7日に田植えをして、5か月余りの9月27日に稲刈りは終わった。約半年間の肥培管理で稲の一生は終わる。
刈り取られた籾は乾燥機で水分調整した後、玄米にしてふるいにかけ、屑米と精米に選別し精米がコメとして出荷される。
今年は8月上旬の長雨で実りに一番大事な時期に日照不足となり心配はしていた。農林水産省が発表する作況指数はやや良だったが9月25日に庄内は「平年並み、10a当たり597キロ」」と下方修正された。農家の出荷するコメは農林水産省のふるいより大きい網目で、良質なコメのみにしているのでさらに反収は下がる。
我が家でも屑米は昨年の2倍となった。その分収穫は下がった。来年の資材予約が始まった。注目の肥料価格は一袋3380円だったものが6077円に跳ね上がった。10a当たり2袋強散布するコストは大きい。資材の高騰は待ったなしにやって来る。
離農スピードの加速が心配だ。
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