地元にお住いの、元信大助教授、大村先生にインタビューしました。
大村先生は、「ホタルを守る会」でも中心的に活躍して下さっており、住民自治協議会の環境部会に携わって、若槻近辺の自然の調査をし、どう守て行くかを考え実践しておられる方です。
昭和の森公園が市の方針によって壊されそうになった時も、「守る会」のメンバーとして頑張っていただきました。
先生は、大学勤務時代は、生活科学科で住環境の研究をされていたそうです。シックハウスに象徴される化学物質などの研究で、生活する場としての住環境の研究です。
私は、自然環境が専門では・・・と思っていましたので(つながってはいますが)「なぜ、自然環境に・・・」との質問が真っ先でした。それは、若い時からの山歩きから、始まっていました。
詳しくは省きます。
今日学んだ最大のことは、上野の昭和の森を中心とする森の価値を確認したことです。
先生は言われます。
「昭和の森の価値は、ここの植生です。標高400メートルのこの地に、しかも、住宅地のど真ん中に、三登山や飯綱山の700メートルから1000メートルの山麓の途中にある植生と同じ植物がある。
ウバユリやフデリンドウなど、一つ一つはどこにでもある植物で、特に絶滅危惧種でもなんでもない。
しかし、住宅地のど真ん中に、里山が凝縮されていることは貴重な価値です」
鳥は76種類確認されているそうです。
改めて、この地に住んでいる魅力を再確認したと同時に、どうやって守ってゆくか、と考えました。
この点では、私と先生の考えは一致しました。
住んでいる者が、自然に触れて、価値を知るということ、特に小さな子には実際に触れてもらって感動を感じてもらいたい。
自然観察会に参加した子が、初めてトンボを捕まえて「わーっ」と言った。そんな経験が大事なんだと。
ただ、昔はほんとに「森」だったのが、住宅地になったことでの変化のよって、環境も変わってきています。
例えば、引っ越してきた当時はよく見たギンリョウソウですが、最近全く見なくなりました。先生の話では、整備によって、陽当りがよくなり絶えたのでは・・・・と。
始終、自然観察・調査で歩ている先生ですから、80才とは思えない若々しさなのです。
また、勉強会を開いて、先生の話をお聞きしなくては、と思いました。