蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ジャパン・トリップ

2018年01月09日 | 本の感想
ジャパン・トリップ(岩城けい 角川書店)

日本でいうと小6~中1くらいの年ごろのオーストラリアの生徒が数日間日本にホームステイする。そのメンバーの男女2人(ショーン:オーストラリア人の父と日本人の母を持つが父母は離婚し祖母に育てられている。ハイリー:優等生で日本語もかなりできる)の経験を(ホームステイ先の和菓子店の夫婦と引率の先生の視点をからめながら)描く。

著者の作品は「さようなら、オレンジ」しか読んだことがなかった。この作品では、学ぶことの大切さがうまく表現されていて、感銘を受けた。
本書も外国語習得の喜びみたいなものがにじみ出るようなストーリーになっていて英語を学び始めた中学生とかに読んでもらいたい作品だった。

著者は日本育ちだがオーストラリアに長年在住しているとのことで、日本とオーストラリアの日常生活のギャップ(例えば、オーストラリアの人は餡子がとても苦手)とか、日本語を母国語としていない人が日本に来た時のとまどいが非常にリアル(に思われる)ように描かれていたのも印象的だった。
コメント
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