おにゆりの苑

俳句と俳画とエッセー

 見 舞 い

2022-04-30 14:45:52 | Weblog

私より十一歳年下の弟が突然心臓が悪くなったと連絡が入ったのは、二か月位前だったろうか、入院したというので、見舞いに行こうとしてもコロナ、コロナで会えないとのことで、今に至ってしまった。退院したと言うので、連休になると道が混むからと、天気の良い四月二十八日娘が車に乗せて行ってくれた。東名高速を少し走ってから中央道を入鹿池を北西にみて小牧へ下りる行き方は我が家の常套手段である。「山が深いねー」そこで私が俳句を一句「新緑や波かと見紛う国境」てのはなどと言いながら五郎丸や美濃太田橋を過ぎて実家のお墓へ着いた。
 三年振りくらいともなると、道中道の両側には家がいっぱい建っていてその頃見えていた、友達の実家の庄屋門も確認出来ない。
 寺では、和尚様が竹箒で庭の掃除をしておられた。早咲きの藤であったろうか、コンクリートの道に蕊がこびりついている。桶に水をくんでいって十基の墓に抱えて行った花を活け線香や蠟燭を立て、お参りをした。全部娘がやってくれて、黒くなっている石碑の一つを「嘉永」と読んでいた。実家に着くと弟夫妻が待っていてくれた。仏壇にお供えやらお見舞いやらを並べて参り無事に着いたことを喜んだ。
 弟もあれから日が経っているせいかゼイゼイと息の音は、かまびすしいが酸素ボンベをつけて茶の間へきてくれて、積る話をした。倒れた時はどうなることかとおもったらしいが、これでまずは一安心である。庭を見ると脚立が立てかけてあるが、これはいくら何でも歯医者をしている息子がのぼったのであろう。
 お昼になるので念願のかの有名な「辻屋」の鰻を食べに行った。平日なので行列はせずにすんで、斜め向かいの電気屋の妹夫婦に誘いをかけると、妹は入院中でその旦那は「今日は医者にきているから残念!」とのことなのでシャッターが半分だけ空いている所に取り寄せ弁当の青い箱があったのでその横に、妹の好きな大須ういろうとメモを置いてきた。
 弟のところへお持ち帰り鰻丼を置きに寄ると小姑も私も車の足がないせいか、大層なお返しを娘と私に持たせてくれた。娘はジブリパークへ出る道を来たかったらしいが、私は安全安全と朝来た道を、インター内でコーヒーをして帰って来た。
 私をトップに四人妹弟が生存しているが、行ける内に行けて先ずは一安心‼

      俳句  ピースして一年生の写真かな





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