おにゆりの苑

俳句と俳画とエッセー

長久手 拳銃たてこもり事件

2007-05-21 11:52:58 | Weblog

 

 こんな近くでこのような事件が起きるとは。玄関先に買い物袋を置いて人だかりがしている辻へ行った。
 黄色のテープを張って居る警官が「帰ってください撃たれますよ」と言うので、家でテレビをつけると四時過ぎ
ぎにはもう、撃たれた警官が倒れたままの放映をしていた。

 事は、大林家の痴話喧嘩なのだが、拳銃が使われたので大事件になっている。元の奥さんを人質にして近寄ると撃つと喚いているのである。
 300メートル以内なので立ち入り禁止区域になった。

 我が家の電話が頻繁に鳴るのは、状況を聞く新聞各社や各テレビ局の一様の質問で、東京の共同通信迄かかってきた。

「私も貴方と同じ条件なんですよ。外へ出られないんだから」「銃声聞こえましたか」「銃声聞こえましたか」普段でも隣の重機レンタル会社の物音が大きくて住民訴訟を起こしたいのを我慢してるのに、聞こえる筈はない。知人からの陣中見舞いも何十件かあり、役所の長寿支援課からも、何かあったらと二度もかかってきた。

 半月やそこいら篭城したって平気。え、私って犯人なの、何で誘導尋問に答えるみたいになっちゃうの、夜中にかかってきた時には、今寝てるのと、とうとう切れた。

 翌朝二十三歳のエリート警官が死んだことを知り私の責任のような気がして、へなへなと萎えた。胸が痛い。

 スクープで他社に負けまいと、マニュアルどうり聴いてくるけどそれでも良い。

「貴方たち報道がお仕事なのは解るけど、誰も彼も同じこと言ってないで、協力してお寺に行って釣鐘借りてきたら、コマつけてさあ。トーチカって知ってる?なら装甲車はタンクは?。自衛隊で借りられなきゃ釣鐘が一番。県警に提案して撃たれた警官、大義名分みたいに放っとかないで助けてよ。一を聞いたら十を知るような貴方達なのに、発想の転換しなさいよ」と言うべきだった。

 今、藤原正彦の「国家の品格」マスコミが世の中を悪くするというくだりを納得しながら読んでるとこだったのに。

 マスコミが立法、行政、司法の三権までも傘下に入れると、怒るのならば、逆手にとって物申すべきであった。あたら歳をとってるわけでもないのに。妻子ある若者を死なせてしまった。

 七機もヘリを飛ばしていたのに三分もあれば着く愛知医大は、受け入れ態勢がなかったのか、これは単なる捕り物だったのかと、車道を埋め尽くして並んで写っている報道陣の写真をながめている。

  俳句 * 物書きの虚実の間酔芙蓉

     * 上司よく寮歌唄ひぬ芙蓉花

コメント (7)
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