おにゆりの苑

俳句と俳画とエッセー

山菜採り

2007-04-26 16:59:19 | Weblog

 

 弟妹やら母など、六人で山菜採りに出かけた。前の晩は、

男性もお酒を控えて
早く休んだ。

 道路が混まないうちにと、
出発したのに、ゴールデンウ

イークのせ
いで、北陸自動車道も渋滞しているのが見える。

 ワゴン車を運転している
妹の主人は、急きょ西へ西へと

走って薄墨桜
の、根尾から157号線へ入った。

 山また山と、これでも国道なのと言う細い道を、ひた

走った。 左は山の法面だけど右を見ると、ひやとす

る深い谷底で、故障したらjafも来てくれないよと言

っているうち独活や、蕗の薹が見え始め、車を止めては

ったりした。

 標高千メートル位になると残雪が五メートル程の

い壁になっていたりして、ぶなの木立も新芽さへ出

はいない。

 雪解け水が道にあふれていたりする。萌黄色の蕗の

薹を、こも被りだなどと言って採り、さっきのはなん

だったのでしょうねとひねこびたのを捨てたりした。

 雪山を過ぎると広場があり、やっとお昼のシート

をMさんが、敷いてくれた。

 そこが本命の山菜採りの場所であった。蕗の薹、

赤い掌のサイズの独活、わさび、つくし、クレソン、

こごめ、一時間休憩する間にそれぞれが、思うぞん

んの収穫でクレソンに至っては、黒のポリエチレ

ンの大袋に満杯であった。

 九頭竜ダムに沿って、一時間も走ると座禅草が、

ぽこぽこ見られるようになって、心細がって居た母

が、やっと人里近くなったねと言った。

 平成の湯へ出てその日始めてのコーヒーを飲んだ

のは三時であった。

 都会っ子の主人が食べて嫌いな蕗の薹を、夢中

採っていたのがうれしかった福井の温見峠の旅であった。

 俳句 

   * 雪囲いとりて分水嶺の里

   * 九頭竜や雪しろの水かき集め

コメント
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