めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

情報操作の怖さ

2017-12-07 17:13:11 | 日本人

師走と成って、世の中が慌ただしくなって来ましたが
クリスマスが近い事も有って、夜ともなりますと
都内の至る所で、美しいイルミネーションが輝き
紅葉がひと段落したとはいえ、夜の華やかさは
私達の心を興奮させます。

最近は、LEDの進歩と共に、様々な輝きが演出され
昼間以上に、都内の何処に行っても、色とりどりの
光の海が、夜遅くまで人々を釘付けにしています。
世の中が不景気と成って、都内の飲食店やイベント場も、
夜ともなると、早々と店を閉める事が多かったのですが
最近は、各地にイルミネーションの観光スポットが増え
それに伴い、多くの店舗が、夜遅くまで店を開けていて
少しづつ、人々の気持ちも明るくなっている様です。


しかしながら、私達の置かれている現状は、そんな光景に
浮かれてばかりは居られません。
最近の東アジア情勢は、益々予断を許さない状況となって
下手をすれば、一発触発の異常事態となる可能性が有るのです。
近年では最大規模のアメリカと韓国の共同軍事行動は、
まじかに戦争の火蓋が切られても不思議ではない程の
緊迫感を漂わせています。

とは言うものの、ここ1か月程のメディアの情報は、
私たち日本人が不安を抱えるほどのものでは無く、
その代わりに、相撲界の不祥事が、盛んに取り上げられ
多くの人々の関心が国内事情に向いている様に思えます。
この事は、情報統制が敷かれているのでは、と思わせる程
メディアで取り上げる国際情勢への関心の薄さが感じられ
国民の多くの心から、戦争への不安が消えています。

もちろん、国民の不安を取り除くのも政府の役割と言えますが、
正しい情報が国民に伝わっていないのではと、思ってしまいます。
これまで、明治以降、日本政府が国民に示した戦争までの態度は
国民への不安を全く感じさせないものであり、例え戦争に成っても
我が国の勝利しか報道されないものでした。

この情報操作は、敗戦の日まで行われ、多くの日本国民が、
天皇の玉音放送を持って、初めて日本が負けたことを知ったのです。
私達の生活は、常に、政治家や企業家によって守られ、世の中は
国民を幸せにするために進歩しているというのは夢物語で、
現実は、常に、一部の方々の都合に合わせて作られていると
言えるのです。

世界の先進国の1つとして挙げられているとはいえ、
日本社会は、日本を市場とする、多くの利益を目論む人達で
作られているのであり、その社会を維持するために、国民が
存在していると言っても過言ではないのです。
例え、発展途上国よりも遥かに豊かな生活が出来ていると言え
日本国民が、常に生活不安や、環境不安にストレスを抱えて
生活している事実は、日本人の心に、安心と幸せが無い事を
示しています。

外見的な美しさ豊かさに常に惑わされて、現実の苦しみから
逃避しているに過ぎず、心から余裕を持って生活している日本人が
如何に少ないかが大きな問題です。
基本的人権が守られていると言いながら、生活や人生に不安を感じ
将来を愁う日本人はいかに多い事か、豊かな生活を営む事が出来る
政治家たちが実感する事は無いのです。

経済的に豊かな国と言いながら、生きていく上で、自らの生活や
健康を保証される事無く、常に、未知の不安におびえながら、
病に伏さない様に健康食品や日常生活に気を配り、保証されない
暗い未来の為に、幾つもの保険に入っている方はとても多いのです。
豊かな社会で生活するために必要な経費は多く、常に、つま先立ちの
生活を強いられている日本人は、自分達の生活を豊かにすると言うより
多くの収入をそのまま、国や企業に費やす毎日です。
また、社会も、政治家や企業家により、より出費するように仕向けられ
収入よりも支出の多さで苦しむ家庭が殆どと言えるのです。

しかしながら、メディアの情報は、日本経済の復活、国民生活の向上を
国民に伝えます。いったい、どこの誰が、豊かに成っているのだろうかと
思ってしまう記事が並びます。
確かに、様々な分野で、年々進歩がみられる様ですが、その事で、国民が
幸せに成っているという情報は、ほとんど入って来ません。
それもそのはず、多くの黒字を出している企業は、殆どが大手であり、
中小企業や、一般の小売店舗は、相変わらずに厳しさなのです。

街の商店は、大手のスーパーやホームセンターと言った大規模店舗に
客を捕られてしまい、殆どの市町村で、進出して来た企業により
益々衰退しているのが現状であり、シャッター街が減ることは無く
その跡地に、巨大店舗が出現しているのは珍しくありません。
しかしながら、この大型店舗が、地域に多くの利益を生んでいるというのは
便利さという点だけであり、老舗店舗の閉鎖や中小店舗の閉店は
相変らずであり、職を失った人達、更には、その家族の悲惨さは、
メディアに登場する事は有りません。

地方都市を訪れると、メディアに常に登場する大型企業が多く、
何処の街に行っても、その街の主要産業が、新たに進出した
大規模店舗である事が多いです。
しかも、全国規模の店舗が多く、何処に行っても同じものが手に入り
非常に便利とは言え、その土地の特性も歴史も無い、ただ、大量販売を
目的とした商品ばかりが並びます。

つまり、日本中の街が、一部の大型企業に独占されて行く傾向が有り
そこに住む人達の生活は、自分達の生活を豊かにする為というより
大型企業をより豊かにする為に在ると言えるのです。
世の中全てが、日本を動かしている一部の大型企業や富裕層によって
作り変えられて行く事は、日本人にとって、決して幸せな事とは
言えないのです。

かつて、高度成長期には、日本中に巨大コンビナートが作られ、
膨大な利益を生むために、海岸の干拓地には、巨大工場地帯が作られ
多くの製品を生むために、膨大なる産業廃棄物や汚染物質が
日本中の自然を破壊しました。
その結果は、今でも、日本中に残る悲惨な破壊跡に見られ、多くは
負の遺産としていまだに国民生活を脅かせています。

日本の自然が破壊され、海は汚染され、多くの日本の生物が絶滅し、
人々の健康も損なわれました。
この原因も明らかに、一部の暴利をむさぼろうと暴走した大手企業と
その恩恵に預かろうとした政治家たちにあり、いつの世も、日本人は
自分だけの利益を目論む人達のより苦しめられてきているのです。
今や、大切な消費者であり、自分達の豊かな生活を守るために
国民一人一人に番号を付け、囚人の様に管理する事で、その収益を
確実のものにしようとする計画が着々と進められ、日本国民が
幸せに成る糸口すら失われているのです。

安定した消費社会を維持するには、国民い余計な不安を抱かせない
と言うのが、日本政府のやり方なのでしょうが、今起こりつつある
日本人の危機を正しく伝えない事は、もしもの時に、より多くの
日本人の不幸を呼ぶ事と成るのです。
第二次世界大戦に於いて、日本国民の多くを犠牲にし、国中を
廃墟としてしまった原因は、明らかに、当時の企業家と政府
更には日本軍の自分達の利益しか考えなかった結果であり、
あれほど多くの犠牲を出しながら、またもや、自分体の事だけを
考えた政策を行っているのは、如何に国民の代表としては
相応しくない人達であると言えます。

とは言え、彼らも、最初からその様な守銭奴の様な人間では

無かったと思われますが、経済的豊かな事を生活基準とした時から
人としての道を見失ってしまったのでしょう。
経済的に豊かになれば、日本国民は幸せに成ると考える輩が
如何に、自分達の愚かさを理解していないかが解ります。

私たち国民は、何も伝えられないままに、いつの間にかに

恐ろしい戦争に巻き込まれて行く可能性が有ります。
今、この極東の情勢に最も注目しているのは、彼らでしょう。
国民に伝えられない多くの情報を手に入れ、如何に自分達は生き残り
この危険な状況にあっても、利益を得られる事を考えているのでしょう。
私たち国民は、年末にかけて、美しいイルミネーションに見入っている時
彼らは、着々と、自分達の身を守り、生き残る術を考えて居ると思うと
日本国民は、またしても、彼らの犠牲に成らなければならないかと
腹立たしさを通り越して、この国に生まれたことを情けなく思います。

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿