羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

今までとは違う風向き

2008年05月02日 09時32分07秒 | Weblog
 野口先生は藝大で、いくつものコマを持っていらした。
「かならず、一クラスに一人か二人の気が合いそうな学生を見つけて、その学生に話しかけるんです」
 その言葉の意味はよくわかる。

 今年はあるクラスに女学生が二人、男子学生が一人と、目の輝きが違う学生が三人も揃っているクラスがある。そのほかのクラスも、今までにない興味を示す表情が見られる。
 4月の第一回は、ガイダンス的に『マッサージから始める野口体操』の第一章の抜粋と「はじめに」を読んで、説明を加えていった。
 その時に身を伸し出して聞くだけでなく、興味の扉が一瞬にして開かれた学生たちだった。
 
 その学生は、‘寝にょろ’等々の話し掛けをみていると、はじめから本質を捉えているような動きをしている。
 これまでの授業には、見られなかった目の輝きであり、表情であり、動きなのだ。

 実は、『マッサージから始める野口体操』は、現代を生きる学生に授業をするとき、テキストとして最良のものだ、と確信にちかいものを感じはじめている。

 どのクラスもシラバスを読んでやってくるわけで、「ただからだが動かせればいい、ゲーム感覚でスポーツを楽しめればいい、からだを鍛えられればいい」という発想の学生は少ない。

 そうした学生を見ていると、社会の地殻変動は若者のなかにも起こっているのではないかと思わずにはいられないのだ。
 
 7年前に大学の場を得て、今年はその変化がはっきりと出てきたように思う。
 今年の新学期は、どのクラスにも今までとは違う‘風’を身に纏った学生がいるように思う。そうした学生が、クラスの雰囲気をよい方向に向けてくれるのだ。
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