羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

片付け事始め記念日

2016年09月04日 09時13分18秒 | Weblog
 ファックスというものを使わなくなって久しい。
 思い返してみると、使う回数は、一年に一回あるかないか状態である。
 実は、両親が使っていた電話を、ファックス用として名刺に電話番号を刷り込んである。
 そのためになかなかこの電話を解約することができなかった。

 ある日、91歳の母が聞いてきた。
「電話に出なくなったし、みんな知り合いは死んでしまって、かからなくなったから、この電話、いらないんじゃない。ただじゃないんだし、勿体ないしー。」
 たしかに、外出先から母に電話をしても、出てくれない。
「二階のガスストーブ、消してきたかしら。見にいってくれない」
 などという、電話もかけることはなくなった。
 この母の言葉を聞いて“わかってるんだ!”と、残された母の脳機能に、僅かながら安堵した。

 とはいえ、まだ母が生きていると、何かの連絡が来るかもしれない。
 それにかかりつけの医者や、母の役所関係の電話番号は、この番号だったような気もする。
 しかし、母が経済を考えて、一軒に1本の電話でいいと思う気持ちを大切にしよう。

 とはいえ、解約手続きをとる積極的な気持ちがおこらなかった。
 何ヶ月も過ぎてしまった。

 ところが、結構高い料金をし払っている携帯電話を変えよう、と思いはじめていたこともあって、その前に、まずはNTTのHPから解約手続きを探し、読んでみた。
 今朝のことである。
 気がついたら、Web上で「手続き完了」まで終えていた。

 たしかに家の中を見回すと、片付けなければならないところは随所にある。
 見えるところはまだいい。見えないところほど厄介なものはない。
 おそらく、あそこには○○が入っているはず。思い浮かべることだってできる。
 あれも捨てたい、これも捨てたい、限りなく浮かんで来る。
 なのに、なぜ捨てられないのか。
 捨てたいもの、捨てた方がよいもののうち、三分の一は3年かけて、捨てている。
 
 結局、電話を解約したのは、後の残りに取りかかるはずみが欲しかった、と気づいた。
 本日、9月4日は、「片付け事始め」記念日となって欲しいー、のだが。
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