雨音のほかは何も聞こえてこない朝。
時折、ガラス戸を強く打ちつける音を背中に、坐った。
鼻呼吸が自然にできるようになっている朝。
口腔の中の柔らかさ気づいた朝。
新しい発見だ。
頬の内側 舌も 舌が触れている上顎さえも なんと柔らかい。
しっとりと濡れている。
これが粘膜というものか。
それから100回を数え終えても座り続けていた。
意識は口腔内にとどまっている。
どのくらい時間が過ぎただろう。
おもむろに組んだ足を元に戻した。
背骨に意識がたどり着いた。
姿勢を気にしていた時のような緊張感・・・・固さは感じられない。
新しい発見だ。
なるほど、鼻呼吸と口の中の柔らかさを感じながら坐る境地って、もしかすると彼岸への切符かも・・・・あらぬことを思って、すぐさま打ち消す。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます