『野口体操入門』の“まえがき”に、期末リポートとして提出された『野口体操のススメ♥』を3頁ほど掲載させてもらった。
これが好評で、皆さんが口を揃えて褒めてくださる。
岩波現代文庫としては、相当にインパクトが強かったらしい。
編集の方からいただいたメールにこんなエピソードが書かれていた。
《 印刷所の人からは、印刷を担当した人から「この漫画のつづきはどうなるの?」と聞かれたとか。 》
実は、文庫版のサイズが小さいので、「ふきだし」の中の文字をパソコンで打ち直すと読みやすくなるのではないか、という意見はあったものの“ 学生が手書きで書いたところによさがある訳で ”と、その意見は私個人の考えで却下させていただいた。
「漫画専用のソフトは持っていないし、本職の漫画家がえがいたものではないのだから、いいじゃありませんか」
そうお答えした。
掲載するかしないかで、多少、意見がわかれたらしい。
「あの文脈ではのせた方がいいし、若い人に親近感をもってもらえるのでは」
そう考えた編集の方が、製作の人にどの程度の解像度ならば掲載可能か、と問い合わせた、という。
そこで佐治嘉隆さんの登場である。
より解像度の高いデータを、編集部に送ってくださったことで、無事に実現した「漫画3頁」だった。
「つづきはWebで……」なんですよね。
で、ハッとしましたね。
一番最初の読者は、印刷所の担当者なんだ!ってこと。
野口先生がご存命のときには、まず、先生に一番先に目を通していただいた。でもこの段階では完成形とは言えない。ここから手直しを始めて、最終的には全く違うものになっていく。
没後は、編集者の方を頼って、草稿以前の段階で読んでいただいてきた。なので編集の方も、一番最初の読者とは言えない。
印刷所に回るときには、すでに完成形だ。
思いがけず漫画が入ったことで、最初の読者が誰なのかを知ることができた。
かくして多くの方々の意見や思いや……尽力で、一冊の本が出来上がってくる。
野口三千三著『原初生命体としての人間』の初版・三笠書房版をつくりあげた当時の編集の方は、転職したためにこの一冊しか編集しなかった、と伺ったことがある。
本には、それそれに隠された深い思いがあるんだなぁ~、なんて素敵なんだろう!
以上、本日は、出版裏話でした。
これが好評で、皆さんが口を揃えて褒めてくださる。
岩波現代文庫としては、相当にインパクトが強かったらしい。
編集の方からいただいたメールにこんなエピソードが書かれていた。
《 印刷所の人からは、印刷を担当した人から「この漫画のつづきはどうなるの?」と聞かれたとか。 》
実は、文庫版のサイズが小さいので、「ふきだし」の中の文字をパソコンで打ち直すと読みやすくなるのではないか、という意見はあったものの“ 学生が手書きで書いたところによさがある訳で ”と、その意見は私個人の考えで却下させていただいた。
「漫画専用のソフトは持っていないし、本職の漫画家がえがいたものではないのだから、いいじゃありませんか」
そうお答えした。
掲載するかしないかで、多少、意見がわかれたらしい。
「あの文脈ではのせた方がいいし、若い人に親近感をもってもらえるのでは」
そう考えた編集の方が、製作の人にどの程度の解像度ならば掲載可能か、と問い合わせた、という。
そこで佐治嘉隆さんの登場である。
より解像度の高いデータを、編集部に送ってくださったことで、無事に実現した「漫画3頁」だった。
「つづきはWebで……」なんですよね。
で、ハッとしましたね。
一番最初の読者は、印刷所の担当者なんだ!ってこと。
野口先生がご存命のときには、まず、先生に一番先に目を通していただいた。でもこの段階では完成形とは言えない。ここから手直しを始めて、最終的には全く違うものになっていく。
没後は、編集者の方を頼って、草稿以前の段階で読んでいただいてきた。なので編集の方も、一番最初の読者とは言えない。
印刷所に回るときには、すでに完成形だ。
思いがけず漫画が入ったことで、最初の読者が誰なのかを知ることができた。
かくして多くの方々の意見や思いや……尽力で、一冊の本が出来上がってくる。
野口三千三著『原初生命体としての人間』の初版・三笠書房版をつくりあげた当時の編集の方は、転職したためにこの一冊しか編集しなかった、と伺ったことがある。
本には、それそれに隠された深い思いがあるんだなぁ~、なんて素敵なんだろう!
以上、本日は、出版裏話でした。
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