1990年夏から秋にかけて3回開かれた朝日カルチャー「日曜公開講座」記録ビデオを見終わった。
一本、およそ1時間半の見当で、3枚のDVDであった。
野口先生の話は間違いなく・掛け値無しに面白い。
その上、羽鳥はひょいひょいと逆立ちして、とても身軽であった。
全く体操音痴の私が、あそこまで軽く動くことができるようになったのは、ひとえに野口三千三先生のご指導の賜物である。
今となっては、気恥ずかしさもなく、素直にそういうことができる。
どんな魔法がかけられたのかな?
いや、魔法ではなく、動きをどのように捉えるのか、理論をからだの動きにどのように結びつけるのか、様々な要因が一つにまとまって、逆立ちができるようになったのだろう。
それにしても76歳の野口三千三先生の頭の回転の速さ・緻密さ・大胆さ、加えて言いたい放題も可愛らしい!
翌年の1991年1月に『DVDブックアーカイブス野口体操」に残された、養老孟司先生のとの対談「野口体操を解剖する」講座が無事に開かれたのだった。
この時は、綱渡りであったなー。懐かしくも、感慨深いものがある。
1990年の3枚のDVDを見ていると、「野口先生が生きていらっしゃる」ような不思議な感覚に捉えられる。
「野口三千三授業記録の会」は、立ち上げてよかった。記録が残ったのだから。
立ち上げる数年前、肝臓の手術をした先生の術後はなかなかに大変だった。
記録を残すことと先生の命との兼ね合いを、当時は常に考えながら、一つ一つ乗り越えてきたことを思い出す。
それでも記録作りに夢中になる私に「人間(野口三千三)と記録を残すことと、どっちが大事なのだ!」
お叱りを受けたことがあった。
今にして思えば、たくさんのことを教えられた。たくさんの楽しいことを味わわせていただいた。
野口先生は、実に、チャーミングな人だった!
映像にしっかり残っている。
佐治さんに重ねてお礼を・・・・・。
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