午後から作文をしていた。
大雑把に書き上げたところで、散歩に出かけた。
まず、南口の氷川神社によるとテレビ朝日の中継車が三台の車を連ねて神社の境内に入って来た。
何か中継があるのかな?
そこから坂を下っていくと、高円寺の由来になった「高円寺」禅寺の裏門に出る。
「通り抜け禁」の札を横目に、木戸に手をかけると鍵はかかっていなかった。
本堂を左手に歩いて参道へ。
そこから道路を渡って、寺町へと向かう。
次の道を左にとると、「ゆるーい時間を」と書かれた手書き看板を見つける。
「築80年の民家をカフェにしました」とある。
お財布も携帯も持たずに、ふらりと出てしまったことを後悔する。
NHKでやっている古民家カフェが、高円寺にあっても不思議でもなんでもない。
お酒も用意されているらしい。
「ムムッ、我が家にも築91年の蔵があったわ!。そういえば一昨年の12月14日、忠臣蔵の討ち入りの日に亡くなった井上さんは、この蔵でコヒー店をやりたい、って言ってわね」
本気で考えて、いろいろ調べたらしい。
「羽鳥さん、何が大変って、常にお湯を湧かしておかなければならないことなのよ」
還暦をほんの少し前にして亡くなってしまうなんて、残念すぎる。
永遠の喫茶店になってしまったのね、と歩きながらぼそぼそと話しかけながら、坂をのぼって寺町へと向かう。
青梅街道まで出て、そこから引き返すことにした。
前回、この当りを散歩したのはいつだったかしら。
相当に前のことだったに違いない。
町は変わる。
人も変わる。
時代の社会もかわる。
そうそう、午前中に昔からの知り合いである鉱物愛好家であり業者もある男性から、久しぶりにご機嫌伺いの電話をいただいた。
「○○さんの消息を知ってる?」
「いいえ、この頃疎遠になってます」
「そう、僕の家のそばにあるアパートに住んでいたんだけど、その古アパートが取り壊しになるの。で、最近見かけなくなったからどこに引っ越したのかなぁ〜、とおもってるのよ」
「野口先生が亡くなってしばらくは連絡をとっていたけれど……、去年か一昨年か忘れてしまったけれど、町で見かけたけたの。でも、あまりの変貌ぶりに声がかけられなかったわ」
「そうだろう、やっぱりそうか。生活に困っている人が入るアパートなんだよね。僕も、声がかけられなかったんだー」
Oh,Miserables
なんだか悲しかった。
なんだか寂しかった。
なんだか哀れだった。
いい人だったのにー。
思い出した話を打ち消すように、作文の推敲を頭のなかですることに切り替えた。
青梅街道に出たところで、引き返した。
そして坂を下って、古民家カフェの前をふたたび通りかかった。
今度は、誰かを誘ってきてみよう。
場所をしっかり頭にいれた。
大雑把に書き上げたところで、散歩に出かけた。
まず、南口の氷川神社によるとテレビ朝日の中継車が三台の車を連ねて神社の境内に入って来た。
何か中継があるのかな?
そこから坂を下っていくと、高円寺の由来になった「高円寺」禅寺の裏門に出る。
「通り抜け禁」の札を横目に、木戸に手をかけると鍵はかかっていなかった。
本堂を左手に歩いて参道へ。
そこから道路を渡って、寺町へと向かう。
次の道を左にとると、「ゆるーい時間を」と書かれた手書き看板を見つける。
「築80年の民家をカフェにしました」とある。
お財布も携帯も持たずに、ふらりと出てしまったことを後悔する。
NHKでやっている古民家カフェが、高円寺にあっても不思議でもなんでもない。
お酒も用意されているらしい。
「ムムッ、我が家にも築91年の蔵があったわ!。そういえば一昨年の12月14日、忠臣蔵の討ち入りの日に亡くなった井上さんは、この蔵でコヒー店をやりたい、って言ってわね」
本気で考えて、いろいろ調べたらしい。
「羽鳥さん、何が大変って、常にお湯を湧かしておかなければならないことなのよ」
還暦をほんの少し前にして亡くなってしまうなんて、残念すぎる。
永遠の喫茶店になってしまったのね、と歩きながらぼそぼそと話しかけながら、坂をのぼって寺町へと向かう。
青梅街道まで出て、そこから引き返すことにした。
前回、この当りを散歩したのはいつだったかしら。
相当に前のことだったに違いない。
町は変わる。
人も変わる。
時代の社会もかわる。
そうそう、午前中に昔からの知り合いである鉱物愛好家であり業者もある男性から、久しぶりにご機嫌伺いの電話をいただいた。
「○○さんの消息を知ってる?」
「いいえ、この頃疎遠になってます」
「そう、僕の家のそばにあるアパートに住んでいたんだけど、その古アパートが取り壊しになるの。で、最近見かけなくなったからどこに引っ越したのかなぁ〜、とおもってるのよ」
「野口先生が亡くなってしばらくは連絡をとっていたけれど……、去年か一昨年か忘れてしまったけれど、町で見かけたけたの。でも、あまりの変貌ぶりに声がかけられなかったわ」
「そうだろう、やっぱりそうか。生活に困っている人が入るアパートなんだよね。僕も、声がかけられなかったんだー」
Oh,Miserables
なんだか悲しかった。
なんだか寂しかった。
なんだか哀れだった。
いい人だったのにー。
思い出した話を打ち消すように、作文の推敲を頭のなかですることに切り替えた。
青梅街道に出たところで、引き返した。
そして坂を下って、古民家カフェの前をふたたび通りかかった。
今度は、誰かを誘ってきてみよう。
場所をしっかり頭にいれた。
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