羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

半年が過ぎようとして

2011年06月19日 08時47分23秒 | Weblog
 六月もはや中旬。年々歳々月日の流れが速くなるだけでなくその中身は険しさが増す。その頂点が2011年前半であったように思える。

 そうしたなかで野口体操を伝える活動を振り返ると、大学の授業と朝日カルチャーセンター常設講座に加えて、他にもいくつかの集りに呼ばれた。
 
 2月は大阪の「関西演劇協会」。三月には大学における教養体育を考える「FD研修会」。5月は「長唄協会」主催の研修会、世田谷区保健センターの「健康指導員の研修会」。6月に入ってからは「芸術家のくすり箱」で毎年一回定期的に行われているワークショップ、スポーツ人類学会の小さな集い「すぽじんサロン」。

 おかげさまで、参加してくださる方々の年齢は20歳代前半から70歳代まで幅広い。そして研究テーマも職業もさまざま。
 そうした皆さん、一人ひとりに野口体操を伝える機会をいただいたことはありがたいことだ。

 共通していることは、専門職として意識が高く、向学心に燃えていて、テーマを携えて参加してださっていることだった。
 当然、こちらも幅広い学びが求められる。野口体操を軸に社会的な広がりや現代が抱える問題点を知る機会でもあった。直接、人に出会うこと。出会いから感じるさまざまなこと。身体は正直だ。座学と違って分かった顔では済まされない。どこが伝わりどこが伝わりにくいのか。
 一昔前に記憶を遡れば、野口体操の価値観に対して、社会的な抵抗は薄らいでいるところもある。とりわけ3・11以後、原発事故によって引き起こされた価値転換によって、野口が残した言葉が相当に理解してもらえる情況にあるように思う。

 さて、2011年の後半に向けて、相撲取りではないが「まわしを締め直す」時を迎えている。
コメント (2)
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