御神楽少女探偵団その15
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続猟奇同盟に入った所からである。
■続猟奇同盟 捜査編1
時人が買ってきたオルゴールに興じる一同。
そこに巴が入ってくるが、催眠術に操られた巴は時人を銃撃してしまう・・・
そして時人は、面会謝絶の重体となった。
時人の病室前で、千鶴と滋乃は巴に覚えていることはないかと聞くが、術化にあった時のことは何も覚えていないらしい。
なにより巴は時人を撃ってしまったという罪悪感で、まともにものを考えることもできないようだ。
ふらふらとあちこちを彷徨い、ふと気がつくとマジックホールの前に、巴は立っていた。
そこへ諸星から声がかかり、彼はそんな巴の気をまぎらわそうと、捜査へ連れだしたのである。
楽屋前でホール関係者の花柳宗司に話を聞くと、もうすぐ舞台が始まるとのことである。
諸星と巴は、ホールでマジックショーを見物することになった。
そのショーは、旭日斎蓮花がギロチン台に横たわり、そこにギロチンの刃が落ちてくる、というものだが、無論仕鰍ッがあり、本当に首がちょん切れるわけではない。
しかし・・・
その日のショーは違っていた!
血飛沫と観衆の悲鳴が交差し、蓮花の首が落ちたのである。
警部と巴は舞台に上がり、助手の工藤めぐみに話を聞くと、彼女は「これ・・・絶対断頭台の仕鰍ッが壊れていたんです。間違いありません!」 と言う。
そして、「もちろん今回の舞台だって直前に座長自身がチェックしてますし、その後はすぐ道具係の人が舞台の袖に運び入れてしまいますから・・・。」とのことなので、早速道具がかりにも話を聞くことにした。
道具部のチーフ小谷内万次郎に聞くと。「へぇ。丁度今、その事を他の連中と話してたんですが・・・ 肝心の運び込みをやった奴の姿が見えねぇもんで、どうも良くわからねぇってとこでして・・・。」 とのことである。
その運び込みをやった男については、「へぇ。ええ、篠原・・・篠原浩介って奴でして、へぇ。」 と言う。
蓮花の楽屋へ行ってみると、ひどく荒らされている。
諸星警部は熱心にタンスを調べていたが、そこには赤やら青やらの華やかな布きれが入っているだけだった。
巴「ちょっと警部! 蓮花さんの下着を調べてどうするつもり? まさか頭にかぶろうというんじゃないでしょうね!」
諸星「い、いや これも捜査のためだ ただそれだけだ」
巴「どうだか・・・」
早速道具部で金庫のことを尋ねると、小谷内は金庫の中から風呂敷包みを出して見せてくれた。
1月程前に蓮花から預かったものだそうだ。
その風呂敷包みにはスクラップブックが入っていたが、巴はあるページを食い入るように見つめた・・・
■捜査編2
スクラップブックを見ていた巴は、そこに行方不明となった、真由美の弟伊達公夫の写真があることに気がついたのだ。
巴と諸星は、ギロチンの運び込み担当だった、篠原の故郷広島へ調査に向かうことになった。
こうして滋乃・千鶴はマジックホールで聞き込みを行うこととなった。
楽屋前通路で、工藤・花柳と会話した後、道具部に行くと小谷内がいた。
小谷内万次郎は篠原について、「篠原は一月ほど前、座長の紹介でホールに勤め始めたのです。
大体妙に陰気な男で、座長の紹介じゃなかったら、本来うちのホールで働く事もさせなかったってぇ感じの奴でしたからねぇ。」と言う。
その後、捜査本部の遊郭・花月楼で栗山刑事と話した。
栗山刑事によると、スクラップブックには、ここ数年で失踪した子供たちの写真ばかりが載っていたとのことである。
栗山「どうやらあの写真に写っているのは、全員ここ一、二年で失踪した子達らしいね。」
二人は、相馬銀次郎が書生となっていた常盤邸へ向かった。
主の常盤省吾は常盤は大学教授であり、時人の旧友で、かつては一緒に素人探偵をやっていたそうである。
常盤と話した後相馬の部屋を調べると、机の近くに英語の教科書があった。
そして乾物屋かぎやの、真下五月の部屋では白い英語の教科書を見つけた。
その教科書には、英語学校「築地ハリソン英語学校」とあったが、これは相馬の部屋にあったものと同じものである。
さっそくハリソン邸に行ってみたが、誰もいないようだ。
屋敷の向かいにある日の出食堂で、女主人の中田熊子から話を聞いてみた。
中田熊子は「ああ。ハリソン邸の事ですね。でも私、あまりあの建物に住んでいた人達とは親しくなかったから・・・。」 という。
そして、以前屋敷には五人の外国人女性が住んでいたのだが、一週間前に急に引っ越してしまったとのことである。
一週間前といえば、ちょうど志田が殺害された日ではないか。
第二倉敷荘に行き、伊勢真由美にその件を聞いてみると、「えっ?ええ、良くご存知ですね。確か築地にある学校に通いたいって言い出したので、私、月謝をだしてやってましたけど。」とのことだった。
■捜査編3
滋乃と千鶴は事務所で栗山刑事と捜査方針を話し合った、
猟奇同盟という組織は美形の少年少女を多数誘拐しており、そこに英会話学校がからんでいるのは間違いないらしいが、今までの連中と違って今度のはかなり凶悪らしいから、気をつけて捜査してくれと、栗山は言う。
そこに常盤が入って来て、自分も捜査に同行して協力させて欲しいと言うのだ。
無論二人に否はない。
マジックホールで花柳と出会った。
彼は「これだったら、僕がもうちょっと座長の様子に気を付けて、早く警察に相談してればって思ったら、なんだか落ち込んじゃって・・・。」などと言う。
そして「いや、僕も良くわからないんですけど、一週間ほど前に新聞記者二人の取材を受けてから、急になんだか落ち着きがなくなったみたいなんです。」 と教えてくれた。
記者の一人は志田で、もう一人は増田、いずれも東京日報の記者だそうだ。
早速東京日報に駆けつけた。
増田伸次はいつも志田とコンビで取材していたそうだ。
しかし、蓮花を取材した後は、無断欠勤したり英語の勉強をしたり、妙なことをするようになったという。
志田は伊達公夫の捜索を始めてからは、英語学校に通いだしたそうだ。
これでピンときた千鶴と滋乃。
ハリソン宅の向かいにある日の出食堂に行ってみた。
店主の熊子によると、「ハリソン英語学校には政治家とか、会社の社長さんとか、それに変わったところでは歌舞伎役者さんとか、奇術師の人なんかもいましたよ。とのことである。
蓮花もここに通っていたのだ。
御神楽少女探偵団その16へ続く