ある夏の日、山荘にて その2
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奇妙に曲がった短剣は、彼の祖父が中東に赴任した時に購入したものだそうだ。
無論戦前の話である。
それはイスファハンで作られたもので、とある魔術師が政敵に復讐するために呪いをかけたのだそうだ。
祖父は面白半分購入したのだが、帰国するとある事件が持ち上がり、生存していては困る人物が、首を切られて死んだ。
その後、祖父が短剣を調べると、べっとりと血がついていた・・・
昼になったが、食当の筈の清美が現れないので、緒梨恵と共に清美の部屋に行くと、清美は死んでいた。
しかも頭が切り取られているのだ。
そして廊下の壁に飾られていた筈の、短剣がなくなっていた。
こうして推理となるのだが、これは中々難しい。
殺害時刻は10時半以前あたりまでは理解できるが、その後がわからない。
当然犯人もわからない。
選択肢総当たりでも不可で、結局翌日の第2の殺人になってしまった。
もっともこれが正常ルートらしく、第1の殺人での犯人当ては、よほど鋭い人以外はむりだろう。
梶浦がいなくなり、皆で探したが、2階に行った大野達は、清美の死体がなくなっていると言う。
梶浦は首つり姿で物置で見つかった。
そして清美の死体もその傍らに転がっていた・・・
皆は自殺と考えたが、主人公は異を唱えた。
梶浦の服の汚れや遺書がないことなど、自殺としては不自然である。
梶浦は別荘の中で殺害され、台車で運ばれた。
そして暗闇の物置の中では、懐中電灯が必要だと、犯人を指摘した。
これであたりであり、解決エンドとなる。
しかし、第1の首切りの館が未解決なので、こちらをやり直すことにした。
殺害は午前十時半以前で、私が目撃した後、おかしな点は窓が閉まっていたことである。
真夏で暑いのになぜ窓を開けないのか、それは清美は既に死んでいたからで、その首を切り取り、トレイに入れて丸テーブルに乗せた後、窓は開かれた。
なぜ首を切ったのかは、清美は絞殺されてそれを隠すためである。
扼殺では指の後が残るが、その指に特徴のあるもの、例えば指輪がはめられていたら?
こうして犯人が指名される。
動機は・・・ 清美の妊娠である。
しかもそれは嫉妬による嘘であり、なぜなら犯人が好きなのは主人公「私」だった。
主人公は女性だったのである・・・
これにてある夏の日、山荘にてはお終いである。
まずまず楽しめるゲームだったが、動機などはこじつけ感が残る。
次回からはフォトグラフィア- 1.1の予定