斬羅鬼 その1
------------------------------------------------
斬羅鬼(ざらき)とは、ベクターでの紹介欄では、このように書かれている。
「問答を用いて容疑者の嫌疑を探り明らかにしていく、新種の平安和風伝奇絵巻アドベンチャーゲーム
『その男ひたすらに闇に生き鬼を追う』
時は平安時代
・
・
・それは、まだ闇に多くの者の息づいていた時代
魑魅魍魎の跋扈する平安のみやこの夜を駆け抜ける呪われし狩人・裏検非
化外(けがい)の疑惧(ぎく)ある者たちを、訪ね、捕え、検分し、浄滅する
その者が拷問の末に息絶えたとしても―――それもまたよからむ
ひたすらに闇に生き夜を走る、裏検非の日常を描く珠玉の四編を収録
彼らと彼らに関わる者たちの、暗く、切なく、哀しい生の歌
音楽50曲超、効果音100種類超、そしてボイス7000超の大ボリュームのオリジナルアドベンチャーゲームです」
というものである。
これだけでゲームの内容を類推できる人はあまりいないと思うが、私もピンと来なかった。
パッケージ版があるようなので、元々は同人ゲームだったらしいが、現在はフリーゲームとしてリリースされている。
平安時代を舞台にしたゲームというのも大変珍しいし、しかも検非違使が主人公というのもあまりないだろう。
和風伝奇絵巻アドベンチャーゲームという、珍しいジャンルに眼を惹かれて、プレイしてみることにした。
まず白風姫の尋問である。
この少女は一見12.3歳の美少女だが、何らかの「気」を有し、風を語ると言われている。
しかし、このゲーム、一見博学多才な人間の作に見えるが、実際にプレイしてみると、古文の使い方や読み方に誤りが多いし、誤字も多数ある。
どうにも奇妙でいい加減な表現が多く、全くの素人の作であるのがありありとわかる。
ひけらかすペダントリーがインチキなこのゲームには、プレイする方が白けてしまい、即放棄・削除とした。