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業界最高年齢社長Halのゲーム日記 その524 Secret Path 2編

2012-06-30 09:51:00 | ゲーム S.T.A.L.K.E.R.
S.T.A.L.K.E.R. Shadow of ChernobylのMOD 「Secret Path 2」 のプレイを開始した。

若き日のStrelokの冒険を描く、全く新しいストーリーラインのSOCである。 バニラとは異なるストーリーのMODというと、まずなんといっても「Priboi Story」が脳裏に浮かぶが、それに匹敵する規模と出来映えのMODが登場したのだ。

このSecret Path2は大分前に「Secret Path」として発表されたものの、大幅な改変強化版である。 Secret Pathは未プレイ(当時は日本語化MODがなかったので)なので比較はできないが、おおまかなストーリーラインはほぼ同じだが、細部ではかなりの変更があるようだ。

COP用としては、「Winter of Death」がやはり新しいストーリーラインだが、こちらはあまりにも短すぎて不満が残った。 しかし今回の「Secret Path 2(略称・SP2)は十分な規模とタスクを持っていて、非常に期待できる。 主人公があのStrelokというのも興味が湧く。

S.T.A.L.K.E.R.を長くやっていると、幾ら多彩なMODがあるといっても、皆同じストーリーではやはり飽きてくる。 その点で新しいストーリー、新しい主人公というのは、非常に魅力がある。 

これまでは完全な新ストーリーというとPriboi Storyの独壇場だった。 武器やアーティファクトなどのアイテムやゲームバランス調整だけのMODに比べて、全く新しいストーリーラインのMODを作るのは、遙かに大きな労力と時間が必要だろう。 そのためかオリジナルと異なるストーリーのMODは数少なかった。

しかし、この所Winter of DeathやこのSecret Path 2のようなバニラと異なるストーリーのMODが増えてきたのは、S.T.A.L.K.E.R.ファンにとっては大変嬉しいことだ。

このSecret Path2 はストーリーのみならず、マップも大幅に変更強化されている。 SOCのものだけでなく、CSのSwampsとか、オリジナルマップのForestとか、様々なマップがあって実に楽しい。

出だしがいきなりあのDead Cityであり、それだけでもう嬉しくなってしまう。(笑)

最初のタスクはForestでのマンドレイクの根を持ってこいというもので、この時に他のエリアに出てしまうと戻れなくなり、事実上のはまり状態(進行不能状態)になってしまうらしい。 このMODはこの種のはまりがかなりあるようで、これはちと困る。

Forestの洞窟でVasiliev准教授とあい、彼の先導でYanterへ向かうというタスクだが、このセンセイ、いっかな洞窟のはしごを上がってくれない。 ボルトを投げつけ、ナイフで刺し、デザートイーグルで撃っても足踏み状態のまま。 なんちゅうこっちゃ、序盤の序盤ではまりかいと頭を抱えた。

ヤケクソでショットガンで足下を撃ったら、岩の床に穴が開いてセンセイ陥没。 次の瞬間この准教授は岩盤を突き破って再登場、トコトコとはしごを上り始めた。(;´Д`) なんなんですか、この展開は・・・

ゾーンライフ100の逸話・そのUSO800 「NPCがスタックしたらショットガンを使え」

ようやくYantarに到着したが、Sakharov教授からの薬配達のタスクが出ない。 はて? これは教授からのタスクを全て終えないと出ないのか、それとも単にバグなのか? 何回かYantar直前のデータからやりなおしたが、同じ状況。

・・・ これは私の早とちりで、研究所の警備チーフDanと予め話しておかないと、薬配達のタスクは出ないのであった(・_・、) 
 
「なんでも他人のせいにして生きていける人って幸せよね」と、六本木アケミさんにに言われそう。 

しかし、このMODは他のMODのようにタスクの目標が明確に表示されず、メッセージの中で話されるのみ、という場合が多いようだ。 そのため、常にメッセージなどには注意を払い、場合によってはメモやテキストに書いておかないと、スムーズに進行しないということがある。 あまり親切なシステムとは言えないが、その分緊張感はある。

ここ迄のインプレッションとしては、システム面ではそれほど凝ったしかけはない。 シンプルというかオーソドックスでやや古風な趣きがある。 ビジュアル面はやや貧弱ではないか。 リロードなどでも、ShokerとかWinter of Deathに比べて特に凝ってはいないし、風景なども特に美麗とは言えない。

Leila(Lailaとどちらが正しいのか?)さんは前バージョンに比べてえらく美人になった。w

難易度的にはやや高い方に入るのではないか。 アノマリーが凶悪ではまると身動きが取れなくなる。 但し、他のMODと違って、「ここがアノマリーですよ」とはっきりわかる表示(画面の一部が揺らいだり、閃光を放っていたり)になっているので、回避は可能。

進行面ではメインタスクがあまり意味の無さそうなお使いコマンドが多い。 薬をとってこいとか食料をとってこいとか、自分で行けと言いたくなる。w それにサブタスクは少ない方なのではないか。 このあたりは少しばかり物足りなさを感じる。

未だ序盤のとっつきの所だが、期待感と不安感(こちらの方が強い・・・)でわくわくという状態。


尚、このSP2は導入がちと面唐ナある。 8つ程のファイル(本体・パッチ・日本語化など)をDLして来て、順に入れていかなければならない。 一纏めになっていれば楽なのだが・・・ サイズがNarodnaya Soljanka DMXほど大きくないのが未だ救いである。 



業界最高年齢社長Halのゲーム日記 その524 S.T.A.L.K.E.R.小説・映画・ゲーム編

2012-06-28 14:42:00 | ゲーム S.T.A.L.K.E.R.
何度か「小説・映画・ゲームと、異なる分野での最高傑作となった希有の例」、ということを書いた。 S.T.A.L.K.E.R.(ストーカー)のことである。 実際、小説の映画化でも映画と小説で随分と評価が分かれるものがある。 大半は原作は傑作だが映画はタコというケースだが、ごく希にはその逆の例もある。

それがゲームとなると(ゲームの映画化は別 これは意図的な商業的チャレンジであり評価はできない)、そもそも小説が原作、或いは映画が原作というゲームが少ない。 ロシアや東欧には比較的多いが、それでも全体から見れば少数であろう。

そのような状況から見ても、S.T.A.L.K.E.R.(ストーカー)のように異なる分野でそれぞれが大傑作というのは、極々少数の非常に貴重な例だと思う。 

というわけで、S.T.A.L.K.E.R.(ストーカー)における小説・映画・ゲームの、比較というか同一点や異なる点の一覧を作ってみた。

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まず題名(日本での)。 これは小説と映画がストーカー、ゲームがS.T.A.L.K.E.R.である。

■小説   ストーカー(原題・路傍のピクニック) 1972年刊行 邦訳は83年早川

■映画   ストーカー(原題・願望機) 1979年製作

■ゲーム  S.T.A.L.K.E.R.(副題として、Shadow of Chernobyl、Clear Sky、Call of Pripyatなど) 2007年~2009年発売

尚、「S.T.A.L.K.E.R.」とは、「Scavengers Trespassers Adventurers Loners Killers Explorers Robbers」の略だそうだ。

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作者

■小説 A&B・ストルガツキー兄弟 兄は日本語学者、弟は物理学者 「蟻塚の中の甲虫」その他多数の著作有り ロシア(というより世界)最高の現代SF作家 故人

■映画 アンドレイ・タルコフスキー
ロシア出身、後に亡命 「ソラリス」など多数 故人

■ゲーム GSC
ウクライナのメーカー S.T.A.L.K.E.R.シリーズで一躍脚光を浴びたが、本年解散

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テーマと梗概

■小説  
地球人から見れば神に等しい程の知性を持つ異星人が地球を訪れた。 その後に残された数々の異変。 その場所(エリア)では超常的現象が起こり、それらは全て致命的な結果をもたらす。

恐らくは異星人がうち捨てていったのであろう品々(ゲームではアーティファクト)が好事家にもてはやされる。 しかし、そのエリアに入るためには、ストーカーと呼ばれる特殊な資質を持ったガイドが必須である。

地球の村人たちがピクニックに行く。 彼らが食事の後に捨てていった缶詰やャ椛ワは、アリ達にはどのように映るか。 それらの品々はアリ達にはかつてないご馳走だ。 しかし一歩を誤れば鋭いエッジでアリの身体は分断される。

路傍のピクニックとはその比喩であり、知性というものの考察でもある。 クラークの「充分に発達した科学は魔法と変わりなく見える」という言葉の通りなのだ。

■映画
ストルガツキーはこの映画を見て「これは私たちのストーカーではない」と言ったそうだ。 確かに映画から受ける印象は、小説の超越した知性をテーマにした思弁的内容とはやや異なる。

私には「贖罪と救済」という宗教的雰囲気が強く印象に残っている。 長い長いカット、小津ばりのローアングル、そしてカラーとモノクロの使い分け。 いずれも素晴らしい効果を上げている。

妻との果てしない諍い、愛娘の知的障害、そしてエリアへ。 願望機の前に立ったストーカーは何を願ったのか。

エリア外の村ではモノクロ、エリアではカラー、そして戻った村では再びモノクロ。 しかしラストのワンシーンだけカラーとなる。 

そのシーンとは・・・ 

娘が机の上のコップをじっと見つめる。 トロッコの音が次第に高まり、やがてコップは浮き上がり机の上を滑って床に落ちる。

ストーカーの願いは叶えられたのだ。 例え彼が願った形とはやや異なるにしても・・・ ストーカーの済む現実世界は夢であり、ゾーンこそ実である。 夢こそ実、実こそ夢。 これが彼ストーカーの贖罪と救済なのであろう。

■ゲーム
このS.T.A.L.K.E.R.はFPSであるために、テーマという点では小説や映画とは直接は比較できない。 しかもリアルエンドはネタバレを避けるために詳しくは書けないので、余計比較しにくい。

内容的には、小説の異星人的要素と映画の願望機の要素を、足し合わせたようなものとでも言えばよいのだろうか。

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舞台

■小説 ハーモント 北米大陸のアメリカとカナダの国境あたりのカナダ側?

■映画 不明だがロシア国内、或いはウクライナ(タルコフスキーの父の出生地)かもしれない。

■ゲーム ウクライナのPripyatを中心とした一帯

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登場人物

■小説
主人公であるストーカーとその同僚、研究所の職員など。 娘はアザラシ状の被毛を持つとされている。

■映画
主人公であるストーカーと、その妻、知的障害の幼い娘。 彼を雇う作家と学者。 この二人と主人公は、危険に満ちたエリアの中を願望機を求めてさすらうことになる。

■ゲーム
主人公はMark One(日本での通称マー君)、COPではUSSのDegtyarev少佐。 USSについては、ウクライナ・シーチ銃兵隊という軍組織が実在していたが、これは第一次大戦の時代のものであり、ゲームでのUSSとは異なるようだ。 架空の特殊部隊かも知れない。

STRELOKはCSやCOPでは重要な役を担う。 その他気の良いトレーダーSidorovichなどが、主人公以外では複数のゲームに登場する。 尚、一部のMODでの例外を除いて、3作全てに登場する主人公はいないようだ。

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メカニズムや小道具

■小説
小説では異星人の残した遺産がこれにあたるのだろうか。 又、リボンを結んだボルトを投げて危険地帯(ゲームではアノマリー)を避けるのは、小説映画ゲーム共通の小道具であり、ストーカーの世界(ゾーン)のシンボルでもある。

■映画
タルコフスキーはあまりメカや小道具類を使わないタイプらしく、映画「ストーカー」にはSF的小道具ほとんど全く登場しない。 願望機にしてもついにその姿を見せてはくれなかった。

「ソラリス」にしても宇宙船などのメカの安っぽいことは目を覆いたくなる程であり、宇宙空港へ行く未来の高速道路の標識には・・・

「羽田へ7キロ」(;´Д`) 映画館で見た時には全ての人(無論日本人)が爆笑していた。
これは予算の関係もあるようで、ロシアから見て手近な所で未来的な情景となると、日本ということになったようだ。

■ゲーム
こちらは流石にメカ・小道具の類は豊富であり、銃器やアーティファクト、更には地下研究所の設備など一々例を挙げられない程である。

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評価

■小説
一般的には非常に高い。 しかし一部の人の「つまらん」という評価もある。 要は英米SFのような活劇的要素がないということらしい。(笑)

■映画
こちらも評価は高い。 しかしこれも「変化に乏しい」とか「カットが長すぎて眠くなる」というものもあるようだ。 小説の評価と同様、求める内容が食い違ったのだろう。

■ゲーム
こちらも小説映画と同様、熱狂的ファンが多い。 しかし一般的には名前は知っていても、実際にプレイした人は意外に少ないようだ。 ゲームバランスが悪く取り付きにくいこと、第1作には日本語版がなく、日本語化MODを入れなければならないなど、敷居が高いことは事実である。

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私の場合には、まず83年の邦訳刊行直後に小説を読み、大いに感動した。 クラークの「幼年時代の終わり」とも一脈相通ずる私の好きなテーマであり、素直に没入することができた。

次にそのストーカーの映画があるというので、早速レーザーディスク(当時はブルーレイどころかDVDさえ存在しなかった)を購入。 これも私好みの内容と描き方だったが、金をかけていない(笑)のが一目瞭然。 しかしこれは「かけていない」のではなく、「かけたくてもかけられなかった」というのが実情だったと思われる。

ほぼ同じ頃(1972年)に製作されたヴィスコンティの「ルートヴィヒ$_々の黄昏」の豪華絢爛ぶり(配役やら大道具小道具やら)と比べると、天上の豪邸と*成のドヤ街位の差がある。

ゲームの方は、FPSにこり始めた頃、ストーカーのゲームが有ることを知り興味を持ったが、バグが多いとかとっつきにくいという評価が多く、購入をためらっていた。 しかし、やはりストーカーのゲームならということで購入に踏み切り(SOCのSTEAM版)、プレイし始めたらあっという間にゾーンにはまり込んでしまった。

その後はひたすらS.T.A.L.K.E.R.三昧、以後3年近くはゲームプレイの時間の90%以上がS.T.A.L.K.E.R.、ゾーンにどっぷりという有様でありんす。

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ということで、小説映画ゲームのそれぞれを比較一覧してみた。

では皆さん、良いゾーンライフを・・・
「グドハンティングスタルカァ!」


業界最高年齢社長Halのゲーム日記 その523 S.T.A.L.K.E.R.の不思議編

2012-06-25 13:39:00 | ゲーム S.T.A.L.K.E.R.
S.T.A.L.K.E.R. COP Cataclysmクリア。

このMODはクリア後にも新タスクが発生するので、後々まで楽しめるという嬉しいMODである。 S.T.A.L.K.E.R.自体がMODというものにより、1粒で2度おいしいどころか3度でも4(度でもおいしいのだから当然かも知れないが、やはり嬉しいことではある。

メインタスク最後の「撤退」をクリアすると、「ゾンビ400体討伐」というサブタスクが出て来る。 これ自体はバニラや他のMODでもあったと思うが、これをクリアすることによってDark Valleyなどの新マップにも行けるようだ。 尚、このゾンビ討伐タスクはヘリに乗り遅れたりすると出て来ない。

只、このゾンビ討伐タスクはバグがかなり多いようだ。 幾らゾンビをやっつけても有る一定数(これはその都度異なり特定の数値ではない)から減らないということがある。 
このバグは数が減らなくなってからでは対応策がなく、正常に数が減っていた状態のセーブデータをロードしてやり直すしか方法はないようだ。 このバグはSigerous1.6の時にも経験したと記憶している。

又、コインランドリーの基地でMIlitaryの隊員から別のタスクも受けられる。 Monolithに復讐せよというもの。 Jupiterでも同様のタスクを受けられるが、時間制限のあるものもある。 他にもJupiterやZatonの基地でも同様にサブタスクを受けられる。 内容的には単純なものではあるが、クリア後のフリープレイで新しいタスクがあるというのは、やはり嬉しいことだ。

ゾンビ討伐タスク後には、お待ちかねの新マップでの冒険が待っている。 Dark Valleyから始まって、X18,Army Ware House,Agroplomと続くものだ。 但し、これらのマップはいずれもCSやSOCのもので、このMOD用に特に作られたものではない。 内容面から見るとCSからの流用が多いようだ。

今回のCataclysmは内容的にもグラフィック面からも、充分満足できる出来映えであり、改めてゾーンライフの楽しさを満喫できた。


次回は S.T.A.L.K.E.R. SOC MOD Secret Path 2をプレイ予定。 あの美人敵役?ライラさんが出て来るやつである。 ストーリーラインも一新されて面白そう。 これで又ゾーンに没入できる・・・


業界最高年齢社長Halのゲーム日記 その522 私のゲーム遍歴回顧編続き

2012-06-23 09:54:00 | 私のゲーム遍歴
前回のお話しでは「デイドリーム」というゲームをけなしにけなしたが、無論80年代のゲームが全てクソゲーというわけではなく、それどころか現在の水準で評価しても超一級というレベルのゲームも多数ある。

その一例がエニックスの「メ[トピア殺人事件」・「オホーツクに消ゆ」・「軽井沢誘拐案内」・「エル・ドラド伝奇」・「アンジェラス 悪魔の福音」などである。 
コナミには「スナッチャー」や「ャ潟Xノーツ」(こちらは90年代だったか)がある。 80年代初頭にはBPSの「ブラックオニキス」があり、これにははまりにはまったものだ。

いずれも希有の名作で、「ブラックオニキス」は足かけ3年プレイした。 12月に始めて丸1年間かけ、翌々年のお正月に無事クリアということなので、3年がかりということになる。 こんなに長期間プレイしたゲームは、それから数十年後のS.T.A.L.K.E.R.との遭遇まで存在しなかった。

当時はインターネットはおろか雑誌の攻略記事さえ満足にない時代だったので、情報収集はほぼ完全になしという状態だった。 ごく希に単行本による攻略本が発行されることがあったが、それらの本はつい最近まで大事に保存していた。(今は散逸 CRSさんは未だに持っているらしい 羨ましい・・・)

スナッチャーについては何回も書いたので省略するが、これは文字通り現在のレベルでも超傑作と言える程のものだった。 錬りに練った秀逸なシナリオ、当時としては画期的なアニメーションの採用、美麗なグラフィックなど、当時(88年だったか?)の水準を遙かに超えていた。 

唯一残念なのは、88版はFD6枚組という超大作なのにそれにも収まりきれず、88版での内容は本来のストーリーの半分程度ということだった。 後に完全版などと称したものが発売されたが、肝腎の後半のストーリーはかいつまんだ程度のものだった。

本来の完全版は、88+SDスナッチャーの後半というものだろうが、それはついに発表されなかった。 スナッチャーでただ一つの心残りな点である。


ところでこれらの名作を作った制作者は、堀井雄二にせよ小島秀夫にせよ、現在は大御所とか大立て者と言われる人々である。 これらの人々はこの時代から頭一つ、いや二つも三つも抜けた能力をみせていたのだ。 やはり才能というものは恐ろしいものだなと、貧しい才の我が身を振り返って痛感するのである。


業界最高年齢社長Halのゲーム日記 その521 私のゲーム遍歴回顧編

2012-06-21 09:17:00 | 私のゲーム遍歴
私がゲームをし始めたのが1981年頃からなので、ゲーム歴はかれこれ30年以上となる。 

80年代前半のゲームには、現在から見ると信じられないようなトンデモゲームが数多くある。 技術的(ハートソフト共に)未熟だからということだけではない。 常識的に考えてトンデモとしか言いようのないゲームがあるのだ。

その一例として80年代の中頃だったかと思うが、ビクター音楽産業の「デイドリーム」というのがあった。 異星人の来訪をテーマとしたアドベンチャーゲームなのだが、ストーリー的にムチャクチャトンデモの連発で、支離滅裂ナニを見せたいのだか最後迄まるでわからんというものだった。

それだけではない。 このゲーム、ゲーム開始まで20分以上待たされる。 20分以上というのはテープをロードする時間ではない。 さすがにこの頃はテープは廃れてフロッピーの時代に入っていたからだ。

起動するとまずフルグラフィックの描画が始まる。 お断りしておくがこの頃には他のソフトハウスでは「「瞬間描画」などという技術も開発され、1枚の描画が1秒というものもあった。

ところがこの「デイドリーム」では延々とBASICによる線の描画が行われる。 ひゅるひゅると線が1本画面の端から延びて行き、反対側の画面まで行くと次の線の描画が始まる。

この調子で1枚のグラフィックの完成まで5分以上かかる。 描画が終わって、「さて、いよいよゲームの開始ですか」と期待すると、今度は次のグラフィックの描画が始まる。 5分以上経ってそれが終わると又次のグラフィックが・・・ 計4枚のグラフィック描画が終わる頃には、こちらは居眠りどころか爆睡中という有様。 

80年代初めにはどのマシンでも「グラフィック1枚描く間にはコーヒーが一杯飲める」という言葉があった位だが、同じ80年代でも半ばとなると最早そんな時代ではなくなってきていた。

しかもこのゲーム、テキストをグラフィックに乗せるというテクさえ知らないのか、コマンドを入力するとテキストを含めて全画面を描き変えてしまう。 つまり、1つのテキストを表示するのに5分以上待たされるのだ。 到底まともにプレイできるようなシロモノではないので、こちらでBASICを書き換えて強引に進めた記憶が残っている。

この異常な遅さは技術的に未熟である上にゲーム作りのセンスが悪く、言語が総BASICということもあるが、当時のビクター音産のプロテクトのせいもあっただろう。

たしかオーバーセクターとかいう、セクターの数をやたら詰め込んで増やすというものだったと記憶している。 そのためFDドライブの読み込みが至って遅く、オールBASICと相まってこの天国的悠長さになっていたのだろう。

シナリオ・グラフィック・プログラムとどれを取っても良いところが一つもないという、クソゲーの見本みたいなゲームだが、この時代にはこんなゲームも大手から売られていたのだ。 恐らくはしゃっちょのボンとかが「パパ、ボクのゲームも出してよぉ」とかいうことで発売されたのかも知れない。 それにしてもまずは良い時代でしたなう・・・