2年程前のことだが、事務所及び自宅の光回線のアップデートに伴い、これまで使っていたルータからNTTルータに変更した。 光電話を使用する関係で、使わざるを得ないのだ。 (現時点では光電話を使える市販製品はないとのこと) しかしこのルータ、とんでもないシロモノで設定にえらく苦労してしまった。
まず、デフォルトの状態では、LAN内からアクセスできるが、ルータ越え、つまり外部からのアクセスができない。 通常(官製でない一般市販品)のルータは、デフォルトでFTPやHTTPなどのいわゆるウェルノウンメ[トは開けてあるものが大半である。
しかしこのルータは、全てのメ[トが外部からのアクセスに対して閉ざされているので、静的IPマスカレードの設定で明示的に開けてやらなければならない。 まあ、安全性という点では確かに安全ではある。 しかしその設定方法がとんでもなく使いづらい。
上下に二分割されたフレームの下段に【NATエントリ編集】があり、上段にNATのリストがある。 まず【NATエントリ編集】、つまり開けてやるメ[トの設定をする。 ここではプロトコル、メ[ト、アドレスなどを入力する。 これはまあごく普通の設定方法だ。
しかし入力しただけでは、上段のリストに結果が反映されない。 反映させるためには、まず下段の「編集」のボタンをクリックし、しかる後に上段フレームの「最新状態に更新する」のボタンを押す。 これでようやくリストに先程設定した内容が反映される。 しかしこれでも未だ内容は確定されない。 上段フレームのリストにチェックを入れ、最後に「適用」のボタンをクリックする。 これでようやく最初に設定した内容が確定されるのである。
通常の一般市販品のルータ設定では、プロトコル、メ[ト、アドレスなどを入力すれば自動的にその内容がリストに反映されるのが普通である。 確定するにもいずれかのボタンを一回クリックすればそれで済む。 しかしこのRT-200NEというルータは、それぞれ異なる位置にある異なるボタンを、一つの作業を終える都度、都合3回も押さなければならない。
更に同梱されてマニュアルには、ルータの設定の説明が全く存在しない。 何一つとして書いてないのだ。 自分で調べてやれ、ということらしい。 そのため上記の設定方法を発見するにも、全て試行錯誤でやらなければならない。 なにやらMS≠cOS時代に戻ったような、アナクロな感覚を覚える。 これが官と民の差というやつなのか。 官の辞書にはユーザーフレンドリーなどという単語は存在しないのだ・・・