ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第175回」

2015-03-25 |   ビタペクト配布活動
3月25日にビタペクト3と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第175回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。

 今回はビタペクト3を14個、そして「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーを2部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2322個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは2089部となりました。
 今回で通算190回目の配布となりました。
 延べ人数ですが、2322人の子どもにビタペクトを、2089家族に「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(ビタペクト3についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/922c333857741c5448f66d4fe00b25e1


(チロ基金は以前ビタペクトに代わり、ペクチン入りセルロースを配ったことがあります。セルロースについてはこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/43f810eddd1efc451f5171ef3cd35a7a



(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html


(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/bb1fb7afb4cac464789e2684181e7d42

(WBCによる測定、ビタペクトを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%89%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E5%AE%89%E5%85%A8%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80


 今回はゴメリ市(チェルノブイリ原発から約140キロ)から2家族が自分の子どもと養子を引率していました。

(家族A)

 お母さんが自分の子ども2人と多子家庭協会の子ども5人を引率していました。
 この家族には7個のビタペクト3を渡しました。
 それぞれの測定結果はこのとおりです。丸印の子どもにビタペクト3を渡しました。
このお母さんが引率してきた子どもの中には2009年、2010年、2011年、2012年、2013年、2014年にも保養滞在した子どもがいます。過去の測定についても結果を表記しています。
 以前の滞在のようすはこちらをご覧ください。

チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第96回」(家族A)

チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第104回」(家族A)

チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第119回」(家族A)

チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第136回」(家族A)

チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第155回」(家族A)

チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第165回」(家族A)


母親(事故発生時14歳)9ベクレル(2010年測定)→ 10ベクレル → 16ベクレル → 13ベクレル → 13ベクレル → 10ベクレル
次女(19歳) 28ベクレル(2011年測定)○ → 32ベクレル(2012年測定) ○ → 20ベクレル ○
三女(17歳)23ベクレル(2009年測定)○ → 22ベクレル ○ → 34ベクレル ○ → 35ベクレル ○ → 33ベクレル ○ →38ベクレル ○ → 27ベクレル ○
女子(15歳)28ベクレル(2013年測定)○ → 22ベクレル ○
男子(13歳)26ベクレル
男子(11歳)35ベクレル ○ → 32ベクレル ○
男子(11歳)22ベクレル(2012年測定)○ → 43ベクレル ○
男子 (7歳)32ベクレル ○

 このうち15歳の女の子と43ベクレルだった11歳の男の子と7歳の男の子は姉弟です。
 子どもたちの健康状態についてお母さんにお話をうかがいました。
 次女は背骨の矯正手術を受けて、状態がよくなったそうです。
 三女は胃潰瘍を持っています。さらに2年程前から脱毛が始まりました。その後さまざまな薬やシャンプーを全て試したのですが、今でも脱毛が続いています。
 心配したお母さんはゴメリにある放射能センターへ連れて行って血液検査や甲状腺を調べてもらったそうです。その結果は異常はなく、脱毛の理由は分からなかったそうです。
 ただ、最近生卵で頭を洗うようにしたら、抜ける髪の毛の量が減ったそうです。よかったです。
 それにしても、毛が抜けるのは怖いですよね。原因も¥よく分かりませんし。
 32ベクレルだった11歳の男の子と13才の男の子はアレルギー体質です。


(家族B)
 
 お母さんが養子7人を引率していました。この家族にも7個のビタペクト3を渡しました。
 この一家は2006年と2008年にも保養に来たことがありますが、2006年に保養に来た子どもは今回は1人もいません。
 2008年に保養に来た子どもで今回も保養に来たのは1人だけです。2008年の保養のときのようすはこちらをご覧ください。

チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第79回」(家族B)

 それぞれの測定結果はこのとおりです。丸印の子どもにビタペクト3を渡しました。

母親(事故発生時16歳)12ベクレル(2006年測定)→13ベクレル(2008年測定)→ 8ベクレル 
男子(13歳) 31ベクレル ○
女子(14歳) 28ベクレル ○
女子(11歳)  0ベクレル(2008年測定)→ 33ベクレル ○ 
男子(11歳) 39ベクレル ○
女子(11歳) 25ベクレル ○
女子 (5歳) 31ベクレル ○
女子 (4歳) 30ベクレル ○

 33ベクレルだった11歳の女の子は小児麻痺のため、右ひざの関節が悪く、歩行に問題があります。ようやく今年ミンスクの病院で手術することになったそうです。
 視力も低下が進み、弱視になりつつあるそうで、この手術も受けたいと話していました、手術代がないので、当分は無理とお母さんはあきらめていました。
 
 14歳の女の子は慢性胃炎。4歳の女の子は神経系統の病気だそうです。
 この一家は家庭タイプ孤児院です。25ベクレルだった女の子の本当のお母さんはアルコール中毒だったのですが、ようやく克服して、娘を引き取りたいと申し出たため、もうすぐこの家を出て、本当のお母さんとの生活をスタートさせるそうです。

 お母さんは子どもたちの健康にも気を配っていて、できるだけ果物を子どもたちに食べさせたり、1年に1回はサナトリウムに保養に行けるようさまざまな努力をしていると話していました。
 きのこ類も必ず何度もゆでこぼしをしてから調理し、どこで採れたものか分からないからと、ブルーベリーを食べることも1年前からきっぱりやめたそうです。

 画像は記念撮影したものですが、お昼寝中だった2人の子どもは写っていません。今回は家族Aのお母さんに写してもらったのですが、角度のせいでうまく写っていない子どももいますね。(汗)
 今回も子どもたちに折り紙、折り鶴、折り鶴の作り方(千羽鶴プロジェクト)、日本語で子どもの名前を書いた絵葉書、せんすをプレゼントしました。
 日本についての質問がたくさん出て、答えるのも少々大変でした。子どもならではの視点で物事を見ますからねえ。 

 最後になりましたが、ビタペクト3の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙や絵葉書など子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に深くお礼申し上げます。
ベラルーシの子どもたちもお母さん方もSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。


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