ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

日本語能力試験ミンスク会場2024

2024-07-07 | 日本文化情報センター
 ミンスクで5年ぶりの実施となった日本語能力試験。
 幸い中止にもならず、無事終了しました。
 弊センター日本語教室からは35名がN2〜N5レベルを受験しました。

 全体では150人ほどだったそうですが、以前と比べると減少しましたね。受験手数料が2年前(このときは本番1ヶ月前にいきなり中止)の料金と据え置きで、インフレが進むベラルーシでは非常に安かったのにも関わらず、受験者数が減ったのは、「4年連続中止であったためそれまでにベラルーシで『日本語能力試験というものがありますよ』と宣伝したのが、すっかり忘れ去られてしまった。」「『どうせまた中止になるだろう』と思って申し込まなかった。」「ベラルーシ人の間で日本語の人気が下がった。」ということだと思います。
 
 さて、合格率はレベルや年によっても変わるのですが、世界の平均がだいたい30%ぐらいなので、弊センターの生徒のうち10人は合格してほしいなあというのが、私の願いであり、目標です。毎年二桁の合格者数を目指しています。
 ところが、今回受験した生徒たちの話を聞くと、
「N4の聴解問題の読み上げるスピードが早くなっていて聞き取れなかった。」「N3の読解問題は難しくなっていた。」「N2の漢字の問題はN1レベルだと思ったぐらいの難しさ。」「N2の読解問題の出題形式が変わった。」
という感想が多く聞かれました。はっきり言って、「T先生の授業のレベルが簡単で受験対策になっていない。」「チロ基金提供の『私たちのテスト(模試)』のレベルが本物の試験のレベルに合っていない。」と言われているような木がしました。

 このブログ上ではまだ詳細を発表していませんが、5月、6月、7月にN1からN5までの全レベルの「私たちのテスト」を予定しています。このうちN1レベル以外のレベルの「私たちのテスト」は実施済みです。
 今月中にN1を実施し、その後全ての結果をまとめて発表します。
 
 チロ基金支援者の皆さまのおかげで弊教室生徒のために日本語能力試験の代替試験あるいは模試として2020年から行なっている「私たちのテスト」ですが、今後はレベルの高い問題を出題するよう、計画を変更することにしました。

 このようなわけで試験終了後、「難しかった。私、受からなかったと思う。」と暗い表情の生徒が多く、非常に心配ですが、8月下旬のインターネット上での結果発表を待ちたいと思います。
 弊ブログ上でもお知らせいたします。
 
 いつも弊センター日本語教室を支援してくださっている日本の皆様、生徒一同、感謝申し上げます。
 引き続き、寄贈していただいた教材を活用して参ります。結果発表を楽しみにお待ちください。