ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

チロ基金の活動「ビタペクト2無料配布」について追加のご説明

2011-08-05 |  ビタペクト配布活動
 日本でも放射能被爆が問題になり、今まで行ってきたチロ基金の活動を振り返ると、あんまり詳しくなかったなあ、と反省しました。
 ここでチロ基金の活動「ビタペクト2無料配布」について追加のご説明をいたします。

 まずビタペクトをあげる前に測定している放射能ですが、種類はセシウム137です。
 他の放射性物質は測定していません。

 それから測定結果についてです。
 ベルラド研究所にある測定器はホールボディカウンタというものです。ホールボディカウンタにもいくつか種類があります。
 ベルラド研究所にある測定器は、超精密に測定しているわけではありません。
 超精密な測定器を導入するとどうしても測定に費用がかかってしまい、そうなると富裕層だけが測定でき、貧困層は測定できない、という不公平が生まれてしまいます。
 ベルラド研究所はそうならないように、超がつく精密な結果よりもコストを下げることにしています。

 測定するときは体重1キロあたりの放射能を計らないといけないので、まず体重計にのって体重を量ります。
 そのときは着衣のまま(冬は重いコートなどは脱ぎます。)なので、計算するときに純粋に体重だけで割り算するより、低い数字が出てきます。
 さらに体重1キロ当たり5ベクレル以下だと、少なすぎて検知ができず、0ベクレルとして算出されることがあります。
 ですので、0ベクレルの結果が出ても、全く放射能がないのか? と言うとそうではない場合もあることをご説明しておきます。
  
 チロ基金はSOS子ども村と協議の上、子どもの場合体重1キロあたり20ベクレル以上の測定結果が出た子どもに、ビタペクトを1個渡すことにしています。この数字を定めたのは、ベラルーシ政府ではありません。ベルラド研究所です。
 この20ベクレルという数字はベルラド研究所が示している、子どもに対する注意レベルで、それ以上の測定結果だった場合、ビタペクトを飲むことを勧めているからです。
 
 さらに測定結果は小数点以下2位まで表示されます。しかしビタペクトをあげるかどうかの基準は20ベクレルちょうどなので、小数点以下は四捨五入した形でご報告しています。
 例えば、兄弟がいて、兄は20.00ベクレルだったからビタペクトをあげるけど、弟は19.99ベクレルだから、あげないというのはおかしいと私は思うからです。
 この場合、弟の測定値も四捨五入して20ベクレル、兄も20ベクレルとして、2人ともにビタペクトをあげる、という判断をしております。

 子どもたちはSOS子ども村(ミンスク州ボロブリャヌィ市)にて保養滞在しています。ミンスクから車で30分ぐらいのところにあります。
 そこへベラルーシ各地から保養に多子家庭が来ていますが、最近の報告には普段住んでいる地域(都市名など)についてだいたいチェルノブイリ原発から何キロのところにあるのか説明を加えてあります。
 この「普段住んでいるところ」についてですが、
①事故当時から住んでいる。
②高汚染地域から避難先として移住している。
③ホットスポットに住んでいる。

 という3つの場合が考えられます。
 記事内の記載では「現在住んでいる場所」を表記しています。
 保養家族についてはさまざまな場合があります。特別に記事内で記載がない場合は、「事故当時からこの場所に住んでいる。」とお考えください。
 もし、現在住んでいる場所が「高汚染地域から避難先として移住してきた」家族の場合、そのことを記事内に記載しています。
 しかしチェルノブイリ原発事故が発生して25年経過しましたので、「移住してきました。」と話してくれるのは親の世代ばかりで、子どものほぼ全員は、移住経験がありませんし、当然のことながら事故後に避難区域対象になった高汚染地域(デッド・ゾーン)で生まれいて、現在進行形で育っています、という子どもはいない、と思ってください。
 ただ、避難区域でなくても実際に汚染地域(チェルノブイリ・ゾーン)はベラルーシ国内に数多くありますし、そこで暮らしている人もたくさんいます。
 例えばゴメリ市などはベラルーシではいわゆる政令指定都市に当たる街ですが、チェルノブイリ・ゾーンの中に入っています。 またチェルノブイリ原発からの距離に関係なく、遠くても汚染されている地域があります。つまりホットスポットのことですが、そこから保養に来ている家族の場合は、そのことが記事内に書いてあります。ただ以前の日本人には「ホットスポット」と言う言葉自体になじみがなかったので、記事内では「チェルノブイリ原発事故から離れているが汚染地域」といったような表現を使っています。
 しかし今までSOS子ども村でいろんな地域の人と話をしましたが、チェルノブイリ・ゾーンもホットスポットも関係なく、また地域を指定することにも関係なく、ベラルーシに住んでいる人の多くに大なり小なり放射能が蓄積している、というのが私の実感です。
 これはおそらく汚染された食品が国中を流通しているからだと思います。また食品一つ一つはわずかな放射線量でも長年食べ続けることによって時間の経過とともに、体内に蓄積されていっているのだと思います。

 それからSOS子ども村に保養にきていた家族のうち、母親の年齢は公開していませんでいしたが、これからはチェルノブイリ事故発生時の年齢を表記することにしました。

 それから開発当時製造されていたビタペクトにはカルシウムが加えられていたのに、今製造しているビタペクトTにカルシウムが入っていないのはどうしてなのか、というご質問がありました。これも理由はコストを下げるためです。
 ペクチン自体はそんなに高価なものではないのですが、サプリの原料としてのカルシウムがベラルーシでは非常に高価で、それをビタペクトに加えると、ビタペクトそのものの値段も高くなります。そうなると富裕層だけが購入でき、貧困層は購入できない、ということになります。
 そのため残念ながら、カルシウムだけを抜いたビタペクト2(粉末状)が開発され、その後タブレットタイプのビタペクトTに進化したわけです。
 
 このようなことをあらかじめ踏まえたうえで、この活動のご報告を読んでください。お願いします。
ジャンル:
健康食品・飲料
この記事についてブログを書く
« チロ基金の活動「ビタペクト... | トップ | 福島県民の方が受けた測定の... »

あわせて読む