ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

SOS子ども村について

2015-02-04 |   ビタペクト配布活動
 2003年からチロ基金が支援活動を続けているSOS子ども村について、こちらのページにて紹介しているのですが、孤児院なのか保養施設なのか分かりにくいというご指摘をいただきました。

 つまりチロ基金は孤児院に支援しているのか保養施設に支援しているのか、どっちなんですか?というご質問です。

 私自身も確かにそうだなあと思いましたので、もっと簡潔に分かりやすくここでご紹介したいと思います。

 SOS子ども村はそもそもベラルーシ国立の保養施設ではありません。

 外国(オーストリア)の基金が世界中に建てた孤児施設の1つです。
 ウイキペディアでは「SOS子供の村」として詳細を日本語で読むことができますので、こちらをご覧ください。
 
 ベラルーシにもSOS子ども村が1995年につくられ、2015年現在3箇所に増えています。
 SOS子ども村ベラルーシのサイトもリンクしておきます。(ただしロシア語版のみ。)
 最初に完成したSOS子ども村はミンスクに近いボロブリャヌィという町にありますが、創設されたときに、特別に保養施設も併設されました。

 理由はSOS子ども村の創立者ヘルマン・グマイナーが1986年4月26日の朝に亡くなったからです。そうチェルノブイリ原発事故発生と同じ日です。

 ご本人は事故の発生のことは知らないまま亡くなりましたが、後継者の間にはベラルーシにSOS子ども村を作り、放射能汚染地域に生まれ住む子どもたちを保養施設に招く活動をすることに特別の感慨があったようです。
 
 こうして1ヵ所だけ、住居施設としては3軒だけですが、ベラルーシのSOS子ども村内に保養施設が運営されることとなりました。

 3軒の内訳ですが、1軒は短期保養施設。19日の周期で2家族、あるいは3家族が保養のため、この住居型の施設に滞在します。
 この保養プログラムの1つにビタペクトを飲むというのがあり、それに必要な費用を日本のチロ基金が提供して、一助となればと支援しています。
 これが2003年から続いているチロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村」のことなのです。

 次の1軒は長期滞在用で、保養とは違い療養のために滞在している子どもたちが母親と滞在しています。期間は病状によってさまざまです。滞在にかかる費用はSOS子ども村が支給しています。(治療費はベラルーシの国立公立の病院は無料。)
 こちらのプログラムのほうは投薬治療を受けている子どもが多いので、医師の指示も必要ですから、ビタペクトをチロ基金から配布する活動はしていません。

 3軒目は事務棟で、保養滞在している母子のためのカウンセリングなども行われています。

 ボロブリャヌイにあるSOS子ども村には全部で20軒の建物がありますが、保養活動を行っているのはこの3軒だけです。
 残り17軒は他国のSOS子ども村のように孤児が「母親」と暮らしている住居施設か、あるいはスタッフが働いている事務棟です。

 孤児に対する支援活動はチロ基金は行ったことはあるのですが、わずかです。
 
 以上のような形態の支援活動を行っています。

 分かりづらい文章かもしれませんが、確かに特殊なタイプの保養施設ですし、SOS子ども村の施設としても世界的にベラルーシにしかない施設とプログラムだと思います。
 どうか日本人の皆様のご理解をお願いいたします。 
 

 保養プログラムについては以下のリンク先をご覧ください。

 SOS子ども村で行われている保養プログラムの詳細

 SOS子ども村で保養滞在している子どもたちが飲んでいるサプリメントについて。

 食事、つまりSOS子ども村で推奨されているメニューを一部再現したもの。
 
 
 
  

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